「フ
ローラS・G2」(21日、東京)
この姉妹には府中のターフが良く似合う。偉大な姉の背中を追い、
アドマイヤベルの色鮮やかな栗毛の馬体が、新緑のじゅうたんを突き抜けた。
陣営は過去のレース傾向から分析し、必勝パターンは先頭から5番手以内と分析。1コーナーで思い通りのポジションにつくと、折り合い良く流れに乗る。直線も追いだしのタイミングをギリギリまで我慢し、ラスト1Fで勝負。想定通りの勝ちっぷりに、横山武は右拳を突き出した。
「事前に(加藤征)先生と相談して、前に馬を置いてある程度のポジションを取って行こうと。思った通りの競馬ができたし、期待通りに走ってくれた馬に感謝です」と満面に笑みを浮かべた鞍上。前走
フリージア賞では落馬負傷のアク
シデントで乗り代わり、手綱を取れなかったが、調教で感触はつかんでいた。「2000メートルがギリかなという印象でしたが、折り合いに問題なかったし、2400メートルでも大丈夫だと思います」と
オークスへの収穫も感じ取った。
17年のヴィクトリアMを制した半姉の
アドマイヤリードと違い、父が
スワーヴリチャードとなり、マイルの
桜花賞より
オークス向きと早くから目標を設定。東京芝2000メートルを2度走り、予行演習を十分に積んだ成果を発揮した形だ。
加藤征師も「このまま無事に」と4週間後の本番をにらむ。半姉とは違う個性を生かし意気揚々と、いざ樫の舞台へ-。
提供:デイリースポーツ