皐月賞は過去10年で関西馬が9勝。だが04年、唯一の関東馬Vを成し遂げたのが上原厩舎の
ダイワメジャーだった。
ダイワファルコンの叔父にあたるこのGI5勝馬もまた、クラシック第1冠への出走権を
トライアル3着(
スプリングS)で1勝馬ながらも獲得し、10番人気での戴冠に結びつけた。
「チャンスを生かしたいし、生かせるだけの素質はある」と話す上原師は、飯田助手に大場厩務員とメジャーと同じスタッフを意識的に配した。これは“夢”を再び託せるだけの高い能力を感じ取っているからこそだ。
母ダイワルージュ(00年阪神3歳牝馬S2着)の調教役も務めた飯田助手は、
ファルコンの魅力を「ケイコの併せ馬でも、相手を捕まえに行く時の雰囲気がいい」という。
「母や叔父と比べるとタイプは違うけど、
ファルコンが一番(脚さばきは)軽い。だから切れ味がある。反応がいい」
重賞初挑戦の
弥生賞は道中で口向きの幼さを見せながらも、窮屈なインから勝者
ヴィクトワールピサの背後をスルスルと伸びてきた。出来は前走を大きく上回る。6年前の再現へ、良血馬ならではの底力が不気味だ。
提供:デイリースポーツ