「第26回
根岸S・GIII」(ダート1400m)は29日、東京11Rに16頭で争われ、最後方を追走した4番人気の
シルクフォーチュンが直線で大外から他馬を一気にごぼう抜きし、昨年7月・
プロキオンS以来の重賞2勝目を挙げた。勝ちタイムは1分23秒5。1馬身半差の2着は先行した9番人気の
トウショウカズン、さらに鼻差の3着には5番人気の
テスタマッタが入った。なお、1番人気の
ダノンカモンは直線で伸び切れず、5着に敗れた。
藤岡康騎手は「よかった。オープン特別でも勝ち切れないレースが続いていたから」と安どの表情で喜びを語る。初騎乗で重賞制覇を決めた昨年7月の
プロキオンS以降は、コンビを組んだ
BSN賞、
南部杯、
ギャラクシーSでいずれも3着。歯がゆい競馬の連続だっただけに、会心の勝利に満面の笑みを見せた。
前半3、4Fの通過がそれぞれ35秒3、47秒4と重賞にしてはやや緩めのペース。それでも動じることなく、後方待機の競馬に徹した。「スタートはいつも通り遅れたが、きょうは自分から行く気を見せた」。パートナーのしぐさから感じ取った体調の良さ。これなら差せると確信した。「直線ではいけると思った。本当にいい脚を使ってくれた」と、大外から14頭をのみ込んだパートナーの決め手をたたえた。
次の目標はもちろん
フェブラリーSだ。藤沢則師が「こういう勝ち方ができたし、(Vの)可能性はあると思う」と意気込めば、鞍上も「いいイメージでGIに行ける」と力が入る。
南部杯ではわずかに先着を許した
トランセンドとの再対決。絆を深めた人馬が、破壊力満点の末脚で王者に挑む。
提供:デイリースポーツ