第56回大阪杯・GII(芝2000m)は1日、阪神11Rに12頭で争われ、後方からレースを進めた6番人気のショウナンマイティが、最後の直線で末脚を爆発させて待望の重賞初Vを決めた。勝ちタイムは2分5秒5。1馬身1/4差の2着は、好位から先に抜け出した1番人気のフェデラリスト。さらに首差の3着には、逃げて粘った2番人気のトーセンジョーダンが入った。

　昨夏の札幌戦以来のコンビだった浜中は「久々に乗せてもらったので。馬を信じて結果を出せて、すごくうれしい」とホッとした表情を浮かべた。道中は折り合いに専念して後方待機。1000m通過が65秒2のスローペースにも我慢の競馬を貫き、直線勝負を決め込んだ。「ペースはスローと思っていたけど、持ち味をフルに生かしたかった。直線でゴーサインを出したら伸びてくれた。“届け”って追った」。ため込んだ脚は、はじけ方が違う。4コーナー最後方から、GI馬3頭を含む重賞ウイナー8頭を鮮やかにのみ込み、ゴール板を豪快に射抜いた。「素質は高いものを持っていると思っていたし、持ち味を生かせれば重賞でも通用すると思っていた。GIでも自信になる」と最後は次のステージへと力を込めた。

　梅田智師も悲願の重賞初制覇に満面の笑みだ。「この馬で勝てなかったらと思っていた。クラシックに行けなくて悔しかったが、ようやくここで勝ってくれて良かった」と感慨深げに語った。課題の折り合い面をクリアし、強豪を退けた。胸を張って大舞台へ挑む。「掛かったら安田記念も考えていたけど、これで宝塚記念にいける」。急成長を遂げた4歳馬がさらなる高みを目指す。

提供：デイリースポーツ