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ディープブリランテがハナ差の激戦制し世代の頂点に/日本ダービー

  • 2012年05月28日(月) 12時00分
「第79回日本ダービー・GI」(芝2400m)は27日、東京10Rに18頭で争われ、離れた先行集団でレースを進めた3番人気のディープブリランテが直線で抜け出し、ゴール前で猛追してきた5番人気のフェノーメノ(2着)を鼻差しのぎ、3歳馬の頂点に輝いた。勝ちタイムは2分23秒8。さらに3/4馬身差の3着には7番人気のトーセンホマレボシ。なお、1番人気のワールドエースは4着、2番人気のゴールドシップは5着に敗れた。

 最後の直線。なりふり構わず岩田は、こん身の左ステッキを何度も振るった。「馬の邪魔をしてしまい、格好悪いゴール前でした。どちらが勝ったか分からなかった」。勝利の確信がなく、ウイニングランができずにダートコースへ。そして勝利が確定した瞬間、相棒の首に抱きつくと、あふれる涙をこらえ切れなかった。駆けつけた家族が見守るなか、口取りの際にはスタンドからの“岩田コール”に、馬上から人差し指を天に突き上げた。

「ダービーは意識しないと思っていたけど、やはり違う。感激です」。開業8年目、2度目の挑戦で念願のビッグタイトルを手にした矢作師は喜ぶ。同馬は今年、勝利に手が届いていなかったが、馬の力を信じる思いがブレることはなかった。「一番強いと思っていたが、運がなかった。運のなかった分、ダービーに吸い寄せられたのかな」と笑う。

 凱旋門賞の登録をしていないことを悔やんだ。「失敗したと思う。このあとは菊花賞天皇賞(秋)と決めつけないで馬に合わせて使いたい」。次の標的は定まってはいないが、これまでに4頭の遠征を経験するなど師の海外志向は強い。「キングジョージとか。これからは種牡馬としての価値を上げなければならない。やはり世界へと思う。それだけの馬だから」。世代最強の座は奪った。今度は世界を−。ダービートレーナーの野心は尽きない。

提供:デイリースポーツ

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