8日、2011年の
ヴィクトリアマイル3着ほか、同年・翌2012年の
中山牝馬Sを優勝した
レディアルバローザ(牝6、栗東・
笹田和秀厩舎)が、3連覇の懸った
中山牝馬Sを回避してそのまま現役を引退することが明らかとなった。馬主である、ロードサラブレッドオーナーズのホームページで発表された。今後は繁殖牝馬となる。
同馬は栗東・池江泰郎厩舎で、2009年11月21日の新馬戦(京都芝1600m)でデビューして3着。2戦目で勝ち上がると、翌春の
フィリーズRで3着となり、
桜花賞では3冠牝馬
アパパネの前に11着と敗れた。以降、夏までは自己条件のマイル路線で賞金加算に専念、秋に出走した
秋華賞では15番人気ながら5着入と健闘を見せた。3歳秋から明け4歳の冬にかけては、1600万と牝馬限定重賞を使われるも、勝ち星には恵まれなかった。
2011年2月末で池江泰郎厩舎の定年解散に伴い、3月から現在の
笹田和秀厩舎へと転入。初出走となった4歳春の
中山牝馬S(阪神芝1800m)では、10番人気の低評価を覆すように
フミノイマージン以下に2.1/2馬身差をつけて完勝し、重賞初勝利を飾った。勢いそのままに出走した、次走
ヴィクトリアマイルでは、直線で差し・追込み馬が殺到する中を3番手追走から最後まで粘りを見せて、
アパパネ、女傑
ブエナビスタの死闘から僅かに遅れた3着と好走した。この時の走りを評価され、夏〜秋の中距離重賞では常に上位人気に推されたが、勝利を挙げるまでには至らなかった。
5歳になって年明けの
京都牝馬Sで6着のあと、叩き2走目は中山コースでの
中山牝馬Sを選択。前年覇者も8番人気の支持に過ぎなかったが、
福永祐一騎手を背に逃げの手に出ると後続を寄せ付けずに完封。このレースの連覇を見事に達成した。
その後は5戦して5着が最高で、10日に行われる
中山牝馬Sでのラストラン、同レースでの3連覇を目指して調整が続けられていたが、6日の追い切り後に右前脚に挫跖の症状が出て、そのまま引退することになった。
今後は繁殖入りとなるが、自身は
サンデーサイレンス、
トニービンの血を持たず、活躍馬を多数輩出している
キングカメハメハ産駒であることからも、第一線で活躍している種牡馬を中心に、多くの交配パターンが考えられる。
【プロフィール】
◆
レディアルバローザ(牝6)
厩舎:栗東・
笹田和秀父:キングカメハメハ母:ワンフォーローズ母父:Tejano Run馬主:ロードホースクラブ
生産者:ケイアイファーム
通算成績:28戦5勝(重賞2勝)
主な勝ち鞍:2011年、2012年
中山牝馬S(GIII)