6月1日(日)に東京競馬場で行われる
目黒記念(GII・芝2500m)に出走予定の美浦所属各馬の関係者のコメントをお届けする。
グランデスバル(牡6・星野忍厩舎)について、星野薫調教助手。
「この馬はスタートが良いと、競馬内容も良いんですよね。前走(府中市制60周年記念・1600万下・芝2000m・1着)もゲート入りは悪かったのですが、スタートが良くて逃げる形になりました。ただいつも3、4コーナーあたりでズブズブな感じになってダメかなと思ったりするんですけど、横に馬が来るとまた走り出すんですよね。前走もそんな感じでしたが、直線途中まではまだ本気を出していないように見えました。杉原騎手が残り1ハロンでステッキを落として両手で追い出してから、また伸びてくれましたけどね。
普段から、舌鼓やムチを使ったりして人間が操作しようとすると、拒否するんですよね。地方からウチの厩舎に来てからは、しばらくは何とか追い切りもできていたのですが、今年に入ってから馬場入りを拒否するようになりました。坂路でも途中で止まってしまって、どうしやっても前に進んでくれないので、
バックで坂路を下がっていき、馬がいなくなってから反転してスタート地点に戻ったこともあります。
今はもっぱら南Aコースで2周キャンターで回ってからプールというメニューです。Aコースは速いところをやらないことをわかっているのでしょうね。プールも水流を通常より強くしてもらって、負荷をかけています。追い切りをしないでレースに臨むので、敬遠する人もいるようですが、この方法で成績が出ていますから、この馬に関してはこのやり方が良いのでしょう。本当に人間がちょっとでも馬を動かそうという仕草を見せると、ビタッと止まりますから(笑)
今回も南Aコースからプールです。先週末、水流をさらに強くして負荷をかけています。
個性的ではありますが、競馬ではどんなレースでもできるタイプですし、多分スタートは良いでしょうから、前めの位置で競馬をすると思います。相手なり走りますし、並ぶと強いので、しぶとさを生かす競馬をしてほしいですね」
コスモロビン(牡6・
清水英克厩舎)について、清水調教師。
「前走(大阪−ハンブルクC・OP・芝2400m・6着)はいつもと違って後ろからのレースでしたが、終いも切れる脚を使いましたし、良い面が見られました。いつもはレース後は放牧に出ますが、今回は在厩して関西遠征の疲れを取り、その後は普段通りの調整をしています。
1頭だとソラを使うので、今週は前に馬を置いて追い切りをしました。元々時計は出ないタイプなのでタイムは気にしないですし、乗り手の感触や動き、見た目などから合格点がつけられると思います。ハンデは見込まれましたが、堅実に走る馬ですし、このくらいの距離がベストだと思います。状態も良さそうなので楽しみです」
プロモントーリオ(牡4・
萩原清厩舎)について、萩原調教師。
「追い切りの動きはまずまずでした。馬体重自体はさほど変わらないですが、馬体にはボリュームが出てきた感じがしますし、体調は良いと思います。東京コースが特に合うというわけではありませんが、力を出しきれば前走(
メトロポリタンS・OP・芝2400m・2着)くらいは走れる馬です。今回もスタートが鍵になるでしょう。重賞で相手関係は楽ではありませんが、ハンデ差を生かして頑張ってほしいですね」(取材・写真:佐々木祥恵)