軌道に乗った良血馬が意気揚々だ。目下2連勝中の
ヴォルシェーブが、
菊花賞の前哨戦で存在感を示す。「放牧先から早めに帰厩して、ここまでしっかりと乗り込めました。気も入っていると思うし、具合はめっちゃいいですよ」と林助手は仕上がりに胸を張った。
春のクラシックは態勢が整わず不参加に終わったが、能力は一線級と比べても引けを取らない。2走前の
セントポーリア賞では、のちに重賞で好勝負を演じている
クラリティシチーや
ショウナンラグーンを撃破。前走の芦ノ湖特別では古馬を難なく完封してみせた。
「ここ2走は、この馬のリズムで走れている。ゆったりと自分のペースで行って(しまいを)伸ばす感じなので、広いコースは合っていますね」と同助手は目を細める。阪神外回りの芝2400m戦で、持ち味を存分に発揮したいところだ。
異父兄は10年
NHKマイルC3着の
リルダヴァル、
母ヴェイルオブアヴァロンは
ディープインパクトの半姉という筋の通った血統。オーナーの“大魔神”こと、元
メジャーリーガーの佐々木主浩氏も大きな期待を寄せている一頭だ。「ここもいい競馬をして、本番に弾みをつけられれば」と仕上げ人は意欲満々。鮮やかな走りで春のうっぷんを晴らし、クラシック最終章の勢力図も塗り替える。
提供:デイリースポーツ