秋の大一番に向けて、大魔神の愛馬が絶好調だ。
“大魔神”こと元
メジャーリーガーの佐々木主浩氏が所有する
友道康夫厩舎の期待馬、
ヴォルシェーブ(牡3)と
ヴィルシーナ(牝5)が順調に調整を進めている。
目下2連勝中、前走は
日本ダービーと同じ舞台で古馬1000万下を相手に勝利した
ヴォルシェーブは、今週の
菊花賞トライアル・
神戸新聞杯(阪神、芝2400m)に出走予定。24日、栗東トレーニングセンターで助手を背に最終追い切りを行った。
追い切りを見届けた友道調教師は「先週まで2週続けて岩田騎手に乗ってもらい気持ちも乗ってきたので、今日は単走でしまいだけ反応を確かめる程度でした。全体に時計が速くなりましたが、動き・反応ともによかったですね。主戦の
内田博幸騎手(落馬負傷中)が前走後“距離は延びても大丈夫そう”と言ってましたし、秋はGIに出せるようここは結果を出したいです」
担当の林右典調教助手は「休養から帰って来る度に成長していますが、今回もやんちゃな面がマシになり大人になってきています。追い切りの度に背中がどんどんしっかりしてきて、芯の入った太い丸太に跨ってる感じです。この変化は見た目には分かりませんが、とにかく状態は良いですよ」と、精神面・肉体面両方の成長に、週末のレースへ向け自信を表した。
一方、春に
ヴィクトリアマイルで復活、連覇を果たした
ヴィルシーナは今月11日に帰厩。10月18日
府中牝馬S(東京、芝1800m)から
エリザベス女王杯へ向けて調整が進んでる。
「今日はレースが近い2歳馬と3頭併せで、理想的な追い切りができました。体の張りはまだ少し物足りないですが、レースまでまだ時間があるので心配はしていません。昨秋、今春と休養から帰って来ると背が伸びていました。さすがにもう伸びないとは思いますが、スタートセンスの良さと根性を生かして、秋の目標・
エリザベス女王杯を勝ちたいですね」と担当の安田晋司調教助手。
連勝の勢いに乗る
ヴォルシェーブと、陣営の努力の末復活を果たした
ヴィルシーナ。この秋のGI戦線は大魔神の2頭が賑わせそうだ。(取材・文・写真:大恵陽子)