しばらく雨がなかった栗東だが、今週は24日未明、25日未明に雨が降った。24日は微量だったが、25日は砂地の運動場に水たまりができるくらいの雨量。25日に関しては、ウッドチップに影響を及ぼす量だったと思われる。

　23日は調教時間中、涼しく感じられたが、24日、25日は蒸し暑さもあって、日差しを浴びると、長袖をまくりたくなるくらい。ただ、馬の調教に関して、発汗などの影響を与えるほどの暑さではなかった。

【坂路/4F51.9秒】
　24日。一番時計はノーザンリバー(栗東・浅見秀一厩舎)の4F50.2秒。50秒台はこの馬を含めて、3頭おり、雨の影響はほとんどなかったといってよい。むしろ、ラスト1F11秒台の馬が4頭もいたことを考えると、適度に水分を含んで走りやすい状態だったのかも知れない。

　25日は雨の影響を受けて走りにくい馬場。見た目に4F52秒くらい出ているかなというスピードでも、53秒後半ということが多々。しっかりと地面を蹴っていても、肢の回転速度が上がってこない、そんな馬場ではないだろうか。ただ、極端に時計を要する馬場というわけでもない。

　先週の馬場差が「-0.1秒」。24日は先週とほぼ変わらない『-0.2秒』の馬場差で記録。25日は明らかに雨の影響を受けていたので『+0.5秒』で記録している。

【CW/5F66.5秒】
　24日は朝一番に追い切ったストレイトガール(栗東・藤原英昭厩舎)やトーセンスターダム(栗東・池江泰寿厩舎)が、速い全体時計をマークしながら、ラスト1Fも速い数字だったので、時計の速い馬場かと思っていたが、その直後から前半を同じようなペースで飛ばした馬が、後半で失速気味のラップを踏んでいたので、決して走りやすい馬場というわけではなく、前記2頭がごく標準の馬場で速い時計をマークしているということだろう。

　24日の追い切りでは、神戸新聞杯の出走を予定しているサウンズオブアース、2歳未勝利戦の出走を予定しているクラリティスカイあたりの動きが目立っていた。なお、25日の馬場は少し時計を要する印象を受けた。

　先週の馬場差は「-0.5秒」。24日は先週より速い時計が出ている印象があるので『-0.7秒』。25日は標準時計とほぼ変わらないので『±0.0秒』で記録している。

【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
　今週の芝馬場は24日、25日ともに追い切りがあり。特に25日はウッドチップ馬場が雨の影響を受けたこともあって、ここ最近では一番の賑いだった。24日の追い切りでは適度なクッションで走りやすそうな馬場だったが、25日は雨の影響を受けて芝の塊が飛ぶような緩い馬場。よって、馬場差は24日は『±0.0秒』、25日は『+0.5秒』で記録している。

　ポリトラック馬場も雨の影響を受けて追い切り頭数は増加。24日に京都大賞典(10月13日・京都芝2400m)に向けた2週前追い切りを行ったのが、デスペラード(栗東・安達昭夫厩舎)。調子が上向いてくると、速い時計で絶好の動きを見せるタイプだが、この追い切りがそんな感じ。6F78.8〜5F63.8〜4F49.7〜3F37.1〜1F11.1秒と、全体時計が速い上に、ラスト1Fも抜群。この感じなら、休み明けから能力全開という仕上がりで出走できそう。なお、馬場差は、24日、25日とも『-1.0秒』で記録している。

※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。(取材・写真：井内利彰)