菊花賞最終
トライアル「第62回
神戸新聞杯・GII」(芝2400m)は28日、阪神11Rに16頭で争われ、ダービー馬
ワンアンドオンリー(栗東・橋口)が、単勝1・6倍の圧倒的1番人気に応え、秋の始動戦をきっちりと勝ち切った。道中はじっくり後方を追走。4コーナー手前で大外から一気に進出すると、早くも先頭を射程圏にとらえる。直線で抜け出しを図るが、外から8番人気の
サウンズオブアース(2着)が強襲。勢いでは完全に不利だったが、そこからがダービー馬の真骨頂。最後は力でねじ伏せるように頭差でゴールを駆け抜けた。勝ちタイムは2分24秒4。さらに、頭差の3着には外から猛追した9番人気の
トーホウジャッカル。この上位3頭が
菊花賞(10月26日・京都、芝3000m)の優先出走権を獲得した。
「並んでからも最後まで抜かせなかった。大したものです」と横山典はパートナーをたたえた。豪快なロングスパートに「(長くいい)脚を使いましたねえ。ローカル競馬並みに早くから動きました」と笑顔をのぞかせた。
「いや〜疲れたよ」。わずか頭差の接戦に橋口師は肝を冷やした様子。「負けパターンですよね。ダービー馬だから勝たなイカンと思っていたから。でも勝利は勝利。意地を見せた」と安堵(あんど)した。
もちろん、次は
菊花賞へ。「距離が延びても掛かることはない」。橋口師がそう言って長丁場の適性を口にすれば、横山典も「使って良くなるタイプ。このあとまたアップしてくれると思う」と上積みを強調した。2冠へ、そしてその先に見据える海外遠征をにらみ、ダービー馬が王道を突き進む。
提供:デイリースポーツ