4角最後方から矢のように突き抜けた。「第19回
武蔵野S・GIII」(ダート1600m)は15日、東京11Rに16頭で争われ、直線勝負にかけた
武豊騎乗の7番人気
ワイドバッハ(栗東・庄野)が強烈な追い込みを決めて、初の重賞タイトルを手にした。前半3Fが34秒2と速めのラップが刻まれるなか、自分の
スタイルに徹して後方で末脚を温存。直線でためたエネルギーを爆発させると、他馬との勢いの差は歴然。勝利態勢を築いていた1番人気
エアハリファ(2着)を並ぶ間もなく差し切り、半馬身差をつけてゴールした。勝ちタイムは1分35秒2。さらに3馬身差の3着には11番人気の
グレープブランデーが入った。
「しまいが切れる馬なので、ゆっくり行こうと思ったけど、状態がいいから楽について行くことができた」と
武豊。4角でもしんがりだったが、道中で全く無理をしなかったことが、直線での爆発力につながったようだ。
「(ゴールまで)あと200mぐらいのところで(前を)かわせると思ったよ。ここへきて力をつけている。ホント、うれしい勝利だね」。デビューから24戦目。オープン特別Vの勢いに乗り、連勝で待望のタイトルを手にしたパートナーをたたえた。
庄野師も「ジョッキーが馬の持ち味をうまく生かしてくれた。このメンバーで勝てたのは大きい。最後はしびれたよ」とご機嫌。
チャンピオンズC(12月7日・中京、ダート1800m)の優先出走権も手に入れ、「1800mは久々になるけど、今の出来なら楽しみ。馬体もデビューから30キロ以上大きくなってパワーもついた。GIでも」と大きな夢を膨らませた。
提供:デイリースポーツ