今週は24日、月曜日までレースがあった関係で、25日が全休日。よって、通常は多くの追い切りが行われる26日の水曜日が通常時の火曜日のようになり、追い切りは少数。その分、27日にまとめて追い切りが行われるような形だった。

　ここ数日、ぐずついていた天候もすっきりとした青空。しかし、馬場状態はたっぷりと水分を含んでいる感じ。その影響もあり、ポリトラックと芝のDコースでの追い切りも多数行われている。

【坂路/4F51.9秒】
　26日の一番時計は4F51.3秒のワキノコクリュウ(栗東・清水久詞厩舎)。追い切り頭数が少なかったので、この日の時計は参考程度。27日の一番時計はフルールシチー(栗東・西園正都厩舎)の4F50.9秒。50秒台はこの馬だけ、51秒台も3頭しかおらず、馬場はかなり重い状態、時計を要する馬場であることは間違いない。

　そんな馬場でも、軽快な動きを見せたのが、ローブティサージュ(栗東・須貝尚介厩舎)。ジャスタウェイとの併せ馬だったが、とにかく余裕のある動きが印象的。追走していたにも関わらず、追う相手に対して、馬なりで先着したのだから素晴らしい。1週前追い切りでもスピード感あふれる動きだっただけに、とにかくレースが楽しみ。

　2歳未勝利になるが、アスタキサンチン(栗東・境直行厩舎)の動きも目立っていた。1週前追い切り、CWでの走りが気になっていた馬だけに、今回はレースでの変わり身に期待したいところ。

　先週の馬場差は「+0.4秒」。雨の影響がなくても、時計を要していたことを考えると、ウッドチップの状態が良くないのだろう。今週はそれに雨が降ったことで、さらに悪化。26日、27日とも『+1.0秒』の馬場差で記録している。

【CW/5F66.5秒】
　坂路に比べると、時計が出た印象のあるCコース。ただ、騎乗者によると走りにくい状況であることは間違いない。どちらかといえば、力強い走りを見せる馬がきっちり速い時計を出している印象だけに、走法によって、時計の出方が変わってくるような馬場かも知れない。

　パワーがある馬、ダートで結果が出るような馬に向いている馬場という意味では、動けて当然かも知れないエアハリファ(栗東・角居勝彦厩舎)。それにしても、3頭併せの先頭で直線を向いて、迫ってくるフルーキーを待つ余裕、そして並んでも抜かせないあたり、素晴らしいの一言。現時点では、登録しているチャンピオンズCへの出走は叶いそうにないが、前走をひと叩きして、間違いなく状態は良化している。

　先週の馬場差は「-0.5秒」。降雨があり、先週と比べると多少時計を要している印象があるので、今週は26日、27日とも『-0.4秒』で記録している。

【DP/5F64.5秒・D芝/5F63.0秒】
　今週は雨の影響があり、芝馬場での追い切りが増加。主に新馬が目立ったが、芝の塊が飛んでいたが、適度な軟らかさで走りやすそうな状態。馬場差は、26日、27日とも『±0.0秒』で記録している。

　今週のポリトラック馬場は水分を含んでいることもあり、非常に走りやすい状態。特に3頭併せの大外で、持ったままの手応えだったヒロキセキ(栗東・羽月友彦厩舎)の動きと6F77.4秒という時計は目立っていた。馬場差は26日、27日とも『-1.0秒』で記録している。

※調教馬場横の数字は基準時計。この数字以下の時計であれば、標準より速い時計と判断してよい。(取材・写真：井内利彰)