大激戦を制した。「第29回
ファルコンS・GIII」(芝1400m)は21日、中京11Rに18頭で争われ、14番人気の
タガノアザガル(栗東・千田)が1分22秒9のタイムで初タイトルを獲得。道中は最内枠を生かして好位のインを追走し、手応え良く直線へ。ゴールまで続いた追い比べをものにして、
NHKマイルC(5月10日・東京、芝1600m)に向けて力強く前進した。手綱を取った松田、千田師ともに初めての
JRA重賞制覇。途中でハナを奪われる形になりながらも、最後まで脚を伸ばした4番人気
アクティブミノルが鼻差の2着。さらに鼻差の3着が5番人気
ヤマカツエースで、1番人気
フミノムーンは直線半ばで脚色が鈍って4着に終わった。
松田のこん身のプレーが
タガノアザガルを重賞初Vへと導き、自身の
JRA初重賞制覇へとつなげた。「コースロスなく、馬場のいいところを通れました。本当に最後まで馬が辛抱してくれましたよ」。2着馬
アクティブミノルには過去に2度騎乗していた松田。ラ
イバルの特性と脚力を知っているからこその絶妙な騎乗だった。
騎手人生19年目。マカオでの重賞勝ちはあったが、
JRA重賞ではあと一歩のところで涙をのんできた。それでもあきらめることなく、チャレンジを続けた。「やっと勝てました」。97年のデビュー以来、112戦目での初タイトルにこぼれる涙を抑えきれなかった。
アザカルにとっても今後の展望が開かれた大きな1勝。同時に千田師にとってもうれしい初重賞Vとなった。中山競馬場で勝利の報を受けた千田師は「うまく乗ってくれましたね。次走は未定ですが、どこでも使えるように準備したい」と気持ちを引き締めた。
提供:デイリースポーツ