◆「血の勢い」が上昇曲線を描く種牡馬2頭
ディープインパクトが桜花賞に初年度産駒を送り込んだのは2011年。昨年までマルセリーナ、ジェンティルドンナ、アユサンが3年連続で勝っている。2着馬も一昨年はヴィルシーナ、昨年はレッドオーヴァル。2年連続のワンツーで決まっている。
産駒の出走数は2011年が3頭、2012年が4頭、2013年が2頭。出走数が飛び抜けて多いわけではない。それでいて、この勝率、連対率だ。昨年は2頭を買っていれば、馬連3300円、ワイド1100円の当たり馬券を手にしたことになる。ディープインパクト牝馬の桜花賞の強さには、ひれ伏すしかない。
今年の桜花賞出走馬はハープスターの1頭のみだが、阪神のマイルは阪神JF、チューリップ賞で経験済みで、いずれも強い内容だった。母系の裏づけも申し分ない。祖母は1993年の桜花賞、オークスを勝った名牝ベガ。繁殖血統としても大成功を収め、日本を代表する名牝系の地位を築き上げている。
弾ける末脚が武器だけに、パンパンの良馬場が理想だろうが、関西地方の日曜日の天気予報に傘マークがついている。この点が心配だが、5代血統表を見るかぎり、道悪をそれほど苦にするとも思えない。雨が降っても、素直にハープスターから買う。
阪神JFでハープスターにハナ差で勝ったレッドリヴェールは、それ以来の出走となる。ただ、このローテーションで勝ってきているのだから、軽視するわけにはいかない。ステイゴールド産駒にとって雨は大きな味方。こちらは日曜日の傘マークがありがたい。
血統的に3番手はフォーエバーマークになるが、これだとおそらく1、2、3番人気の組み合わせ。そこで3月からの血の勢いに焦点を絞るが、この点ではダイワメジャーとハーツクライに軍配が上がる。
前者はコパノリチャード(高松宮記念)、カレンブラックヒル(ダービー卿CT)が、後者はジャスタウェイ(ドバイデューティフリー)、ウインバリアシオン(日経賞)が勝って、血の勢いは上昇曲線。ともに力のいる馬場、雨の道悪が得意な血統だ。
血の勢いは侮れない。ダイワメジャー産駒のマーブルカテドラル、ハーツクライ産駒のヌーヴォレコルトには注意しておきたい。