▲井内利彰さんの推薦は『競走馬の科学』
netkeibaの人気コラムニストたちが、競馬ビギナーさんに「ぜひ読んでもらいたい!」という競馬書籍を紹介するこの企画。トップバッターは「調教Gメン研究所」などを執筆している調教捜査官・井内利彰さんです。
サラブレッドを知るための必読書
競馬初心者におすすめしたい書籍ということで、真っ先に思い浮かんだのは拙著ですが(笑)、それでは調教に偏った内容になってしまうし、かなり頭を悩ませました。
初心者の方に競馬を長く続けてもらうために何が必要か。これはJRA主催の競馬教室「REXS」で講師をしたり、netkeibaの
「ケイバ白熱教室」で講義をして、初心者の方と向き合うことが多い立場として、常に考えていることです。
興味を持つにあたって、最も瞬発力があるのは「馬券を当てる」という行為でしょう。ただ、その場合は「外れが続く」と興味が遠く、競馬をやめたくなるというデメリットもあります。ですから、競馬の主役である『サラブレッド』のことを知ってもらうことで、競馬に末永く興味を持っていただく。これが一番ではないかと思い、本書を紹介させてもらいました。
競走馬の研究データに基づいて語られていく内容は本当に難しくて、とても初心者向きとは言えません。ただ、競馬場に足を運んでいただき、パドックやレースで走る姿を見てもらってから、この本を読むとちょっとだけ「なるほどね」なんて納得できたりすると思います。
そんなサラブレッドの知識が入った上で、再び競馬場へ行くと、もう馬を見ずにはいられません。というか、毎週のように競馬場へ足を運びたくなるはずです。この本をきっかけに、自分なりの馬の見方も覚えることができますし、とにかく馬のファンになりたい方には絶対オススメの一冊です。
■タイトル:競走馬の科学 ―速い馬とはこういう馬だ
■著者:JRA競走馬総合研究所
■出版社:講談社
■発行日:2006年4月21日
■価格:864円(税込)
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