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開幕週の高速馬場に対応できる馬は?重賞有力馬の適性を調教から見抜く!

  • 2018年04月18日(水) 18時00分


モズアスコットの“スピードの持続力”は相当


 今週はG1がひと休み。とはいえ、東京と京都が開幕して、福島も含めた3つの競馬場すべてで重賞が行われます。特にマイラーズCは粒揃いなメンバー構成で現時点から予想がかなり難解。これに開幕週独特の内枠有利、先行有利になるかどうかといったところも加味しなければいけません。

 なにより問題なのは馬場。昨年のマイラーズC当日も暑かったと記憶していますが、それが影響した高速決着だと解釈しています。関西は17日から18日の朝にかけて、かなりの雨量でしたが、これから週末にかけては気温上昇とともに馬場が乾いて、地面がカチカチになっていくはず。そうなるとやっぱり1分32秒前半の戦いは避けられないはず。これに対応できるかどうかという点も着順を大きく左右しそうです。

【福島牝馬S/カワキタエンカ】

 前走は見事な逃げ切り勝ち。自分のリズムで走ることができれば、きっちり結果が出るタイプだと思いますが、追い切りでも時計よりもラップ重視なタイプ。前走も坂路4F56.4秒と遅い時計でしたが、4F目が13.1秒で最速になるラップを踏んだからこその勝利だったような気もします。

 この中間もラップ重視。坂路での追い切り3本はすべて4F目が最速になるラップを踏んでいます。しかし、今回に限っては4F時計が遅すぎるような気もします。58.6秒、57.6秒、そして最終追いが57.8秒。今回も楽逃げなら自分のリズムでしょうが、これだけ全体時計が遅いと、他馬が行く気を見せた時に対応できないと想像してしまいます。

カワキタエンカ(4月17日撮影) style=

今回に限っては4F時計が遅すぎるような気もするカワキタエンカ(4月17日撮影)


【フローラS/ノーブルカリナン】

 本来なら桜花賞に出走していてもおかしくなかった厩舎期待の1頭ですが、フラワーCでの惨敗はちょっと意外。そこから間隔をあけて再調整してきましたが、栗東へ帰厩してからの様子もひと頃の充実感が見えてきません。

 最終追い切りもCWでの3頭併せが地味。真ん中に入って、最後の追い比べで、力強く割ってくることを期待しましたが、むしろ逆に遅れてしまいました。少し非力なところがあるので、雨を含んだウッドチップが走りにくかったかも知れませんが、重賞で勝ち負けしようとするなら、そこに動かなかった理由を求めるわけにもいかないでしょう。能力が高い馬であることは間違いありませんが、現状で推せる材料はありません。

ノーブルカリナン(4月18日撮影) style=

3頭併せで遅れてしまったノーブルカリナン(中:4月18日撮影)


【マイラーズC/エアスピネル】

 昨年の2着馬。中山記念を回避して、マイルCS以来となる点をどう評価するかだと思いますが、調教量はそれなりにこなしています。とはいっても、昨年が東京新聞杯以来で坂路とCWを併用した7本だったのに対して、今年は同じく併用で8本。中山記念を使う予定で1月2月に時計を出したとはいえ、やはり久しぶりが気になってしまいます。

 1週前追い切りでは坂路で遅れ。富士S1着や昨年のマイラーズC2着時も1週前の併せでは先着していただけに、ここも割り引きたい材料となります。ただし京都芝1600m外回りは得意中の得意。それを考慮して、現状ということになれば、本命は打てなくても馬券対象としては当然評価しなくてはいけないと思います。

エアスピネル(4月17日撮影) style=

馬券対象としては当然評価しなくてはいけないエアスピネル(4月17日撮影)


【マイラーズC/モズアスコット】

 あくまで個人的な印象ですが、阪神カップ時に最終追い切りで坂路4F50.0秒をマーク。これで重賞勝ち負けと思いきや、意外にも壁に当たったような4着でした。前走阪急杯も2着。強い競馬をしたとはいえ、やっぱり壁があるのかなという印象は拭えませんでした。

 ただ、あらためて考えると距離はマイルが適性かも。そう思いたくなるのは坂路でラップ12秒台をずっと踏むことができるようなタイプなのと、500万下を勝った時の1分32秒7という持ち時計。最終追いも1F目こそ13.7秒でしたが、その後は12.8秒、12.1秒、12.6秒。最後も余力十分でしたから、スピードの持続力は相当です。スピード勝負の開幕週、ここが重賞初制覇となっても全く不思議ではありません。

モズアスコット(4月17日撮影) style=

ここが重賞初制覇となっても全く不思議ではないモズアスコット(4月17日撮影)


【マイラーズC/ブラックムーン】

 京都金杯でようやく重賞初制覇。6歳ですが、まだ成長している印象があり、馬体に関しても、少し腹回りがすっきりした印象があったので、そのあたりを担当者である橋本祐希調教助手に聞いてみると「背丈が伸びたので、そういう印象になるのかも知れません」と教えてくれました。

 体型の変化が追い切りの動きにも表れている気がします。これまでCWでの併せ馬では遅れることが多かったのに、1週前追い切りの時点で前に行った馬をきっちり捕まえることができました。最終追い切りも3頭併せの真ん中だったとはいえ、楽々と最先着。状態に関しては素晴らしいと思いますが、あとは後ろからの競馬で届くような馬場なのかどうか。そこだけです。

ブラックムーン(4月18日撮影) style=

状態に関しては素晴らしいブラックムーン(4月18日撮影)


◆次走要注意

・4/15 皐月賞【ワグネリアン】(1人7着)

 パドックの様子はモニター確認でしたが、前走に比べるとかなり落ちついた様子。やはり追い切りが2週連続で軽くなったことが要因かも知れません。ただ、この状態でいつもの弾け方ができなかったということは、煩いくらいの方がいいのかも知れません。

 次走は直線長い東京競馬場。この舞台ならきっとこれまで通りの仕上げで結果が出るはず。追い切りパターンも栗東坂路に戻ってくれば。

[メモ登録用コメント] [日本ダービー]最終追い切り栗東坂路で4F目最速ラップなら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・【ガールズバンド】
 CWで併せ馬を追走する形でしたが、5F標識のあたりでは逆に前へ出てしまいます。スピードの違いでそうなったと思いますが、折り合いを欠いているなら、ゴール前は止まるだろうと想定。しかし、止まるどころか最後までスピードは衰えることなく、きっちりと先着でのゴール。

 時計は6F79.8〜5F65.2〜4F51.7〜3F38.3〜1F12.3秒と素晴らしく速く、もし今週のフローラSに出走するようなら、魅力の惑星的存在ですし、翌週の自己条件へ回るなら確勝級です。


ガールズバンド(4月18日撮影) style=

追い切り時計が素晴らしく速かったガールズバンド(内、4月18日撮影)



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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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