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【大阪杯・ダービー卿CT予想】先週もVSOP該当馬が好走! 今週の重賞出走有力馬たちの調教をジャッジ

  • 2024年03月27日(水) 18時00分

プラダリアはいろんなパターンに対応できるが…


 最近、当欄でいつも紹介している「非常に優良な追い切りパターン(V・S・O・P)」。定着させるためには積極的に推していくことだと思うので、競馬予想TV! でもフリップを使って、どんどん紹介させていただいています。紙媒体のメディアでも新シリーズとして紹介させていただきましたし、少しずつ浸透してきているのかなと思っています。

 先週も結果を出しているVSOP。圧倒的人気だったとはいえ、3月24日の阪神12Rディキシーガンナーは中内田充正厩舎のVSOPに該当していて、まず勝つだろうと思っての◎でした。ところが、単勝53.2倍の人気薄を最後まで捕まえることができず…。だったんですが、その勝った相手は斉藤崇史厩舎のVSOPに該当していたというオチ。単勝は外してしまいましたが、馬連43.0倍、3連複346.2倍は的中させることができました。VSOPに勝るものは、やっぱりVSOPってことでしょうか。

 先週の高松宮記念は池添学厩舎のVSOPに該当したマッドクールが1着。◎を打ったルガルが撃沈したように、好走と凡走は紙一重なところもありますが、今週のGIも当然、VSOPに注目するつもりです。今週の予想バイブル「厩舎のミカタ」では大阪杯にローシャムパークを出走させる田中博康厩舎を取り上げる予定ですので、こちらも合わせてご一読いただけると幸いです。

【ダービー卿CT/ディオ】

 2勝クラス、3勝クラス、オープンと3連勝中。しかも前走が中山マイルなので、ここでも人気するのでしょう。前走は中2週でしたが、1週前追い切りが坂路4F52.5秒と速い時計。だからといって、追い切り本数が少ないわけでなく、15-15を含めると十分な調教量での出走でした。

 今回も追い切り本数は十分。かなり多いといってよいのですが、1週前追い切りが坂路で4F54.2秒。前走は単走だった1週前追いが今回は併せだったという負荷の違いはありますが、1週前追いの時計の変化をどう捉えるか。ちなみに最終追い切りは前走時とほぼ同じ時計です。

【ダービー卿CT/クルゼイロドスル】

 まだ3勝クラスを勝ったばかりですが、3歳時のジュニアCでは中山マイルを強い勝ち方だったということが人気の要因なのかもしれません。ただ、休み明け自体は秋風Sで中山マイルを7着に負けており、今回の調教内容が秋風Sと比べてどうかというところがポイントになるかもしれません。

 ちなみに秋風Sは1週前追い切りがCWで6F78.0秒と速い時計。これが凡走要因だとすれば、今回は1週前追い切りが坂路なので問題なし。調教量も十分です。ただ、1週前追い切りが坂路で併せ先着、2F24.5秒と後半2Fがしっかりした動きだった前走に対して、今回の1週前追いは単走。坂路2F26.1秒だった点をどう評価するか。なかなか難しいところです。

【大阪杯/ベラジオオペラ】

 中9週の京都記念は5本の追い切り。CWでの速い時計も1週前追い切りの6F81.8秒くらいと余力を残した仕上げというのが個人的な判定です。それでも2着するところに地力のあるところを見せた印象ですが、絶好の動きを見せた最終追い切りの内容を思い出すと、本数よりも最終追いの併せ馬でどんな動きを見せるかが注目でしょう。

 ただ、27日時点では最終追いを消化していません。CWで調整する様子は見たので、28日に最終追いだと思いますが、これに関しては重賞捜査網で解説させてください。ちなみに1週前追い切りまでの内容は何も問題なしだと思います。

調教Gメン研究所

大阪杯に向けて調整しているベラジオオペラ(3月26日撮影)


【大阪杯/プラダリア】

 1週前追い切りのCWでの内容がどうか、最終追い切りが坂路なのは京都大賞典1着時とパターンが違う、など不安視した京都記念がきっちり勝利。いろんなパターンに対応できる馬なんだという捉え方ができる反面、京都競馬場なら多少のパターンの違いは関係ないのかもしれません。

 そういった意味での今回の阪神競馬場がどうか。調教内容としては、1週前追い切りのCWでの併せ遅れが京都大賞典、京都記念いずれとも違います。最終追い切りの坂路は前走と同じですから、ほんと、阪神でパフォーマンスを下げないかどうかというところだと思います。

調教Gメン研究所

連勝を狙うプラダリア(3月27日撮影)


【大阪杯/ミッキーゴージャス】

 安田隆行厩舎から安田翔伍厩舎への転厩。これをどう判断するかですが、隆行厩舎時代からCWでの追い切りで仕上げてきた馬なので、その点に関しては厩舎が替わっても問題ないと思います。ただ、気になるのが、中10週で5本の追い切り。これはちょっと少ないような気がします。

 そして、2週前追い切りが坂路もしくはCWで併せ馬の負荷をかけていたというのがこれまでのパターン。そういった意味では今回が1週前追いの併せ馬しかないという点も気掛かり。ただ、動き自体は最終追いにしても素晴らしいゴール前の伸びを見せていただけに、見た目には全く問題ないといってよいと思います。

調教Gメン研究所

転厩後も問題ない追い切りをみせるミッキーゴージャス(3月27日撮影)


◆次走要注意

・3/24 3歳未勝利【ダノンモンテローザ】(2人/9着)

 初出走馬が既走馬の洗礼を受けた形となりましたが、追い切りで動いている馬であることは間違いありません。距離に関しても、あまり急かすことのない中距離あたりがフィットしてくるイメージもあります。

[メモ登録用コメント] [芝中距離]1週前追いで併せ先着なら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<中山芝1600m>
◎追い切り本数標準以上の併用系統の調教タイプ
◎最終追い切りW馬場馬なりラスト1F最速ラップ
○最終追い切りW馬場4F51.9秒以下

 先週の春興Sは併用の◎〇が1着、◎◎〇の調教適性コンプリートが2着。2番人気、1番人気の決着だったとはいえ、しっかり調教適性が発揮できるレースになっています。速い上がりを要求される馬場になっているだけに、レース当日に雨が降るようなことがなければ、やはりこの調教適性は重要です。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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