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【札幌記念・CBC賞予想】今年も夏の札幌に豪華メンバー集結 連覇がかかるプログノーシスの仕上がりは?

  • 2024年08月14日(水) 18時00分

CBC賞出走馬3頭の追い切りもジャッジ


 先週から開幕した中京。暑さは相当なものだったと思いますが、小倉記念はレコード決着の1分56秒5。ハンデ戦だったとはいえ、57キロのリフレーミングが勝ち切ったわけで、価値あるレース内容だったように思います。

 今週のCBC賞もどんな時計になるのか。台風の影響でどこまで雨が降るかという部分もありますが、ただ木曜日に影響を受けるだけであれば、気温の上昇ですぐに乾いてしまいそう。先週のダート馬場を見れば、そんな想像は容易ですし、1分7秒前後の決着であれば、昨年7月開催のCBC賞を参考にすればよいのかもしれませんね。

【札幌記念/プログノーシス】

 昨年と同じローテーションでの参戦。昨年とは違い、1週前追い切りをCWで行っていますが、6F83.8秒と全体時計は遅めでも、ラスト1Fは11.0秒と抜群の伸び。しっかり負荷をかけた状態で函館競馬場へ移動しています。

 現地での追い切りに関しては、このコラムを書いている時点で把握できていませんが、極端に遅い時計でなければ問題ないと思います。また、時計が遅かったとしても、週中の1週前追い切りがなかった昨年とはパターンが違うので、よほど極端な違いでないかぎりは順調なんだと判断してよいはずです。

調教Gメン研究所

1週前追い切りでしっかり負荷をかけたプログノーシス(8月6日撮影)


【札幌記念/シャフリヤール】

 昨年の同レースは11着。当時の敗因として喉の状態も影響したようですから、その不安のない今回は昨年を度外視して検討するべきなのかもしれません。そもそも海外遠征帰りも有馬記念で5着と悪くない結果でしたし、今回はあらためて見直し必要かもしれません。

 調教内容としては昨年と同じく函館滞在。これはあえてなのかもしれませんが、昨年よりも時計的な負荷が軽いのが今年。併せ馬に関しても、1週前追い切りしか行っていませんし(コラム執筆時点)、追い切りの中身を変えてきた今回でどんな走りを見せるか、といったところでしょう。

【CBC賞/アグリ】

 安田隆行厩舎の定年引退による解散に伴い、杉山晴紀厩舎へ転厩。その初戦になりますが、トモのボリューム感が前走時と全く違います。これに関しては、netkeibaのフォトパドックで解説されている、デイリースポーツ 馬サブローの吉田順一記者も書かれていて、そこは魅力的に映る部分です。

 ただ、追い切りの動きに関しては以前の方が動けていたかなという印象。実際、1週前追い切りの坂路での併せ馬は遅れていますが、昨年阪急杯を勝った時は古馬OPジュビリーヘッドを相手に先着。2F23.8秒をマークしていました。この時の2週前追い切りでは4F50.8秒と速い時計をマークしていましたし、この中間は速い時計も少なく、その点が気になります。

調教Gメン研究所

中間に速い時計が少ない点が気になるアグリ(8月13日撮影)


【CBC賞/スズハローム】

 前走京王杯スプリングCは栗東で追い切りを積み重ねた後、美浦へ移動して最終追い切り。最近の栗東所属馬ではなかなか見ることができないパターンでしたが、3勝クラスを勝ったばかりの身で3着なら健闘の結果ではないでしょうか。

 今回は栗東で最終追い切りを行っていますが、1週前追い切りがCWで3頭併せというのは、前走、前々走と同じ。そして、最終追い切りは坂路で4F52.5秒。これは自己ベストを更新していますが、2F24.1秒、1F11.9秒と後半2Fの時計が速くてベスト更新というところが魅力。これだけ動けば、いよいよ本格化といったところでしょう。

調教Gメン研究所

最終追い切りで自己ベストを更新したスズハローム(8月13日撮影)


【CBC賞/ジャスティンスカイ】

 前走函館スプリントSは外々を回る展開で厳しい競馬。それでも勝ち馬から0.5秒差なら1200mが合わなかったと判断するほどではないでしょう。今回は実績ある左回りで最後の直線は急坂。今の時計が速い中京の芝も2走前の勝ち時計なら気になりません。

 2週前追い切りに坂路4F51.2秒と速い時計を出して以降は遅い4F時計になっていますが、これは予定通り。早目に中身をつくって、あとは暑さが応えないようにするといった調教内容。あとはレース当日の暑さを気にすることがなければといった感じです。

◆次走要注意

・8/11 2歳新馬【カムニャック】(1人/1着)

 牝馬にしてはしっかりした馬体。これまで牡馬クラシックで勝ち馬を出し続けてきた友道康夫厩舎で牝馬が走るとすれば、こんなタイプ、という見立ては合っていると思います。レース内容は折り合いもついて、反応も確実。これなら距離はいろいろと融通が利きそうです。

[メモ登録用コメント] [芝]1週前追い切りがCWで3頭併せの負荷なら勝ち負け

◆開催おすすめの調教適性

<中京芝1200m>
◎1週前追い切り以降坂路馬場で4F目最速ラップ
◎最終追い切り坂路馬場で3F目以降12.5秒以下
○最終追い切り坂路馬場で併せ先着

 先週、開幕週の最後のレース。知多特別は◎4F目最速ラップが掲示板を独占しています。もちろん人気馬だったということはありますが、勝ち馬は1週前追いが坂路4F目最速ラップで最終追いは2F目12.8秒、3F目12.6秒(4F目は13.3秒)と2F続けて速いラップは踏んでいたので、1分7秒3という速い勝ち時計に対応するためには速いラップを踏む必要がある馬場なのかもしれません。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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