調教から新たな予想ファクターを発見?
今週は久しぶりに札幌、新潟、中京と3場すべてで重賞が行われます。なかでも難しいのはレパードステークス。3歳のダート重賞ということで、力関係だけの比較でよいのか、新潟実績は重視すべきなのか、といったところで迷います。私自身も夏開催の新潟ダート1800mはあまり得意ではなかったのですが、先週から「3角加速、4角加速」を重視することで少し手応えを掴んでいるところ。
いわゆる3コーナーと4コーナーでの加速力のことですが、これを美Wでの追い切りラップから判定。昨年のレパードSはミッキーファイトが3角加速1.1秒、4角加速1.2秒でラスト1Fが11.0秒という素晴らしいラップを踏んで1着。もちろん、能力が抜けていたとは思いますが、新潟が初めてでも、このラップを踏むことができていると、コーナーでうまくスピードに乗ることができるのは間違いなし。今年もこれを重視して、ウマい馬券の印は組み立てるつもりです。
【エルムS/ロードクロンヌ】
未勝利から3勝クラスまで4連勝してOP入り。マーチS3着、平安S2着と重賞でも着実に成績を上昇させていて、そろそろ重賞制覇のチャンスというところまできたと思います。札幌は未勝利、1勝クラスを連勝した時に経験済みなので、下級条件とはいえ、コース経験は強みになります。
7月27日の日曜日に栗東での最終追い切りを行っているので、先週の水曜木曜に追い切りがないのは全く心配なし。8月2日に札幌ダートでしっかりと併せ馬を行っていて、最終追い切りという段取り。追い切り本数も十分に消化していますから、休み明けだからと割り引く必要も全くありません。

休み明けも苦にしていないロードクロンヌ(7月22日撮影)
【レパードS/ロードラビリンス】
デビュー戦は芝でしたが、未勝利以降はダート。7戦したダートでは掲示板を外したのが1回だけですから、3歳馬にしては経験値が豊富でしかも無駄な走りは少ない、ここでは実績上位といってよい3勝馬です。
追い切りで併せ馬を積極的に消化するようなタイプではありませんが、1週前追い切りの坂路では3歳未勝利に先行して先着。4F52.6秒は自己ベスト52.4秒に迫る数字ですから、ここでしっかり負荷をかけています。最終追い切りは坂路4F54.7秒と軽い時計になりますが、4F目最速ラップを踏むことができているので問題ないでしょう。

ロードラビリンスの4F最速ラップは評価できる(8月5日撮影)
【レパードS/ハグ】
前走鳳雛Sを勝ったことで、ここでは一躍主役候補。未勝利を中京ダート1900mで勝っているので、左回り実績がある点も強調すべきなのかもしれません。2勝クラスですが、昇竜SやバイオレットSなどオープン特別に出走して、速いレースの流れを経験できていることもプラスです。
今回はレース間隔があいたこともあって、1週前追い切りもCW。決して悪い内容ではありませんでしたが、最終追い切りのCWの方がきれいな加速ラップ、しかもその加速具合が抜群といった感じ。これなら初めての新潟でもスムーズなコーナーリングを見せてくれそうです。
【CBC賞/ジューンブレア】
前走函館スプリントSはもともと1勝クラスを函館芝1200mで勝ったこともあり、コース実績がありました。とはいえ、1分6秒6のレコード決着の2着ですから、その走りは高く評価すべきなのでしょう。
追い切り内容に関しては、この厩舎らしく、中7週であまり追い切り本数は多くありません。ただ、2回の土曜日追い切りでは4F50秒台、8月2日に関しては、4F50.2秒で自己ベストを更新しました。最終追い切りは4F55.8秒と遅い時計になりましたが、4F目12.2秒の最速ラップを踏んでいます。あとは55.5キロという、重賞を勝っていないのになかなか厳しいハンデを背負った点がどうかでしょう。

ジューンブレアは厳しいハンデを克服できるか(8月5日撮影)
【CBC賞/ヤマニンアルリフラ】
未勝利を勝てなかったものの、昨年12月に2勝クラスを勝って、今年に入っての充実ぶりが素晴らしい成績。前走で重賞制覇を果たし、今回は57.5キロのハンデを背負います。前走のハンデが55キロだったことを思えば、少し背負った感はありますが、他との比較だとこんなものかなというところもあります。
中4週というレース間隔ですが、前走後も栗東在厩で順調そのもの。最終追い切りでも坂路で4F目11.7秒の最速ラップを踏んでいます。4F55.8秒という全体時計も前走とほぼ変わりありませんし、状態の良さは引き続きという感じです。

ヤマニンアルリフラは引き続き良い状態か(8月5日撮影)
◆注目の新馬戦
・8/3 2歳新馬【ケンタッキーホーム】(1人/4着) 将来有望調教該当<4頭>
単勝1.9倍の圧倒的支持でしたが、スタート直前、ゲートの中でボロをしているような様子を確認しました。それが出遅れた要因だと思いますし、伸び切れなかったあたりは集中力に欠いた部分もあったのかなという感じ。ここはなかなかレベルの高いレースだったと思うので、次は巻き返してくれるはずです。
◆開催おすすめの調教適性
<中京芝1200m>
◎1週前追い切り以降が坂路馬場で4F目最速ラップ(※4F60秒以下)
◎最終追い切り坂路馬場3F目以降12.5秒以下
○最終追い切り坂路馬場併せ先着
8月2日の3歳未勝利では◎◎に該当した2頭が1着3着。さすがに重賞ともなれば、◎◎の該当頭数も多くなりそうですが、たとえ未勝利でもこのパターンが好走したことには変わりないので、今の時計の速い馬場には◎◎はかなり有効な調教適性だと思います。