函館記念を制したヴェローチェエラの調教内容は?
先週のレパードS。当欄にも記載したラップの踏み方を重視して、ハグに◎を打ちましたが、結果は4着。ルヴァンユニベールと悩んでの本命だっただけに、ちょっと悔しい気持ちもあります。ただ、常に調教適性について考察をして予想していくことが予想が前進するきっかけになる、そんな手応えは掴めましたし、現在はこれから増えてくる2歳未勝利の的中率をアップさせるために新しい調教適性を構築中。これについては、また予想バイブルでも触れていきたいと思います。
さて、今週は障害重賞と平地重賞が計3つ。札幌記念に関しては、最終追い切りを確認することはできませんが、新潟ジャンプSと中京記念に関しては自分の眼で確認した追い切り内容を重視しながら、予想を組み立てるつもり。新潟ジャンプSはウマい馬券でも予想を入稿するつもりなので、ぜひご覧ください。
【新潟ジャンプS/インプレス】
障害は7戦してすべて掲示板、6戦は複勝圏内でうち1回は中山グランドジャンプの3着。実績的には新潟で未勝利とOPを勝っていますから、文句なし。夏開催に関しては新潟記念で3着という重賞実績もあるくらいで、佐々木晶三厩舎のJRA重賞全場制覇へ向けて、総大将が出てきたといってもよいでしょう。
CWでの追い切りに関しては、体を起こして走ることができるようになり、見た目以上に時計が出ています。スピード決着になったとしても対応できると思いますし、風格も出てきたここは、自身の重賞制覇に向けても態勢が整ったという感じがします。

重賞制覇に向けて態勢は整ったインプレス(8月13日撮影)
【札幌記念/ヴェローチェエラ】
函館記念をレコード勝ち。栗東では追い切らず、牧場から函館競馬場へ直入しての仕上げでしたが、見事な勝利だったと思います。追い切り本数は少なくても動き自体は良好というのが前走の印象。今回も同じパターンでくるから、動きには注目したいと思っていました。
ただ、1週前追い切りの函館芝が追っ付けて追っ付けての併せ馬。陣営のコメントでは前走よりも状態が良くなっているという趣旨に読み取れますが、併せた相手の先週のレース結果が案外だったことも踏まえて、どうなんだろうというのが個人的な印象。最終追い切りの動きはまだ確認していないので、現時点でどういう評価にするかはここで確定できませんが、1週前追いの内容だと軽視したい気持ちはあります。
【札幌記念/ハヤテノフクノスケ】
前走函館記念は追い切り本数が少なく、最終追い切りの動きも芳しくは見えなかったので、状態が良くないと判断。それでも2着に好走したことで、自分の判断が間違っていたのかなと思いましたが、レース騎乗の横山武史騎手からは「状態が良くない中」という趣旨のコメントが出たので、見立てとしては間違っていなかったと解釈しています。
今回に関しては、前走とは追い切りの本数がまるで違うので、きっと中身も違っているはず。最終決断は最終追い切りの映像を確認してからと思っていますが、どんな動きを見せてくれているのか、楽しみにはしています。
【中京記念/エコロヴァルツ】
1週前追い切りのCWでの動きから、状態の良さを感じていた安田記念は7着。大阪杯からのローテーションで道中の位置取りが後ろになったことも影響したような感じ。状態は非常に良かったんじゃないかと解釈しています。
それに比べると、今回の1週前追いは前走時ほどではありません。最終追い切りの坂路では坂井瑠星騎手が跨り、4F52.7秒。自己ベストの52.5秒に0.2秒まで迫るところだった強い負荷は評価すべきかどうか。ワークソングを追走する併せ馬でしたが、近走はずっと単走だったので、これが併せになったところも少し気になります。

最終追い切りの坂路では強い負荷をかけていたエコロヴァルツ(8月12日撮影)
【中京記念/ウォーターリヒト】
河内洋厩舎の定年解散に伴う転厩の初戦だった前走。4ヶ月ぶりということもあって、1週前追い切りがCWでしたが、メイショウタバルに見劣る併せ馬。ただ、相手はその後、宝塚記念を勝ったわけですから、この馬としては決して悪くない内容だったのかなと思います。
今回は2週前追い切りがCW、1週前追い切りが坂路でしたが、どちらも併せ馬で相手よりも手応え劣勢。時計的には動いていると評価してもよいと思うのですが、なかなか判断の難しい調教内容。追い切り本数などは豊富なので、決して軽視する必要はないと思いますが、高い評価も難しいところです。

追い切り本数は豊富なウォーターリヒト(8月12日撮影)
◆注目の新馬戦
・8/10 2歳新馬【カラペルソナ】(4人/5着) 将来有望調教該当<5頭>
将来有望調教に該当せず、調教タイプは標準少なめトラック主体。次走、まだまだ上積みがある状態でしたが、最後の直線が狭くなっての5着。この経験で次走以降は結果を出してくれると思いますし、ここは将来有望が5頭も出走していたレースなので、決してレベルは低くありません。
◆開催おすすめの調教適性
<中京芝1600m>
◎最終追い切り坂路馬場で4F目最速ラップ
○最終追い切り坂路馬場2F25.0秒以下
○1週前日曜日栗東トラック馬場追い切り
今開催中京芝1600mは9レースありましたが、◎に該当した1着馬は7頭。中京芝1600mで行われた2023年の中京記念も1着は◎該当。ちなみにこの年の3着以内馬はすべて追い切り本数が標準以上の併用系統だったので、これも重要な調教適性になりそうです。