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【キーンランドC・新潟2歳S予想】NHKマイルC覇者パンジャタワーが始動! 難解な重賞に出走する有力馬たちの調教内容をジャッジ

  • 2025年08月20日(水) 18時00分

佐々木晶三調教師はJRA全10場重賞制覇を達成


 先週の新潟ジャンプS。ウマい馬券の予想は◎インプレス本命でも馬券は冴えないもので申し訳ありませんでしたが、佐々木晶三調教師はJRA全10場重賞制覇を達成。プレッシャーのかかるところだと思いますが、小牧加矢太騎手はこれをきっちり決めるんですからさすが。本当にお世話になっている先生だけに、本当に良かったです。

 これを期に障害も予想入稿していこうかと思いました。しかし日曜の新潟。初障害だったコパノニコルソンは先々週の障害試験でいいと思っていましたが、結果は10着。やっぱり難しいなあと思う次第ですが、できるところで少しずつ、ですかね。

 今週はキーンランドCと新潟2歳Sが重賞。これまた難しそうですが、新潟2歳Sには将来有望調教の該当馬が出走しているので、あまり難しく考える必要もないのかなと思っているところです。

【キーンランドC/パンジャタワー】

 この後はオーストラリア遠征を控えていて、次走を見据えた上でローテーションを決めて、ここを使うことになりました。馬自身は前走後も順調なようで、函館競馬場での追い切りはきっちり本数をこなせています。

 栗東でもCWでの追い切りが抜群に動く馬だったので、函館Wでも動くのは納得。調教映像がなく、その動きに関して主観的評価はできませんが、時計を見ればしっかり動いている印象を受けます。57キロは簡単な条件ではないと思いますが、調教内容という意味では評価を落とす理由もありません。

【キーンランドC/レイピア】

 3歳馬ながらキャリア12戦。2歳時は勝ち切れないところをありましたが、古馬との対戦となった2勝クラス、3勝クラスは楽々突破。これまでの経験値が存分に発揮されているレースぶりといってよいでしょう。

 今回は札幌遠征になりますが、栗東では坂路で2本の追い切りを消化。1週前追い切りは4F51.5秒、2F23.8秒、1F12.2秒と前走の最終追いとよく似た時計。動きには余裕があって、栗東を出発した時の状態は良かったと思います。あとは最終追い切り。これまで最終追いはすべては坂路ですから、これがトラックになった時は動きを見てみないことにはなんとも、といった感じです。

【キーンランドC/ペアポルックス】

 函館スプリントS、青函Sと函館競馬場での芝1200mのレースを5着、3着してからの北海道3戦目。栗東では坂路だけでなく、CWでも速い時計で動くことができるタイプなので、競馬場での追い切りも難なくこなす、というか、逆にフィットしているのでしょう。

 特に今回はレース間隔があいたこともあり、函館Wで入念に追い切りを消化。2週前追い切りが函館Wで併せ先着したかと思うと、1週前追い切りは単走で函館W5F65秒台。速い時計を楽々とマークしており、追い切り内容に関してはここ2戦よりも良くなっている印象を受けます。

【新潟2歳S/フェスティバルヒル】

 今年から設定した、トラックウッドチップ馬場でラスト2Fが11.5秒以下かつラスト1Fが最速ラップ(2F内)に該当。1週前追い切りのCWではラスト2Fが11.2秒、11.0秒ですから、ちょっとえげつないラップでした。

 この中間はそこまで速い時計、速いラップは踏んでいないのですが、走りの質は相当なレベル。半兄ミュージアムマイルはCWで追い切ると行きたがるところを見せていましたが、こちらはそれがないところが強み。石橋脩騎手が跨った、CWでの1週前追い切りは前半遅いラップでも折り合い、追いかけて、追いついて、頭ひとつ前に出てという流れのある走りでした。きっとジョッキーも長い直線で長い脚を使えるイメージを持ったはずです。

調教Gメン研究所

この中間の走りの質は相当なレベルだったフェスティバルヒル(8月19日撮影)


【新潟2歳S/タイセイボーグ】

 阪神芝1400mの新馬戦を勝ち切って、前走はレース間隔はあきましたが、予定通りに仕上げての2着。出遅れたことが大きな敗因だとは思いますが、ジョッキーコメントでは最後に脚を使ったことで距離延長が良いということで、ここへの参戦になったのでしょう。

 今回の中1週のローテーションなどは、正直やってみないと分からないところの方が大きいと思います。ただ、新潟を経験したことは決してマイナスではないはず。ジョッキーも手応えを掴んでいるからこその進言でしょう。最終追い切りは坂路で軽く4F57.1秒となりましたが、動き自体は機敏でした。

◆注目の新馬戦

・8/17 2歳新馬【セントゴーデンス】(3人/7着) 将来有望調教該当<1頭>

 将来有望調教の該当は本馬のみ。そういった意味では決してレベルの高い新馬戦というわけではありませんが、この馬の場合は道中から口向きの悪そうなところを見せていて自滅した印象。もう少し、しっかりと走ることができるようになれば、潜在的な能力はこんなものではないと発揮できるようになるはずです。

◆開催おすすめの調教適性

<新潟芝1600m>
◎最終追い切り坂路馬場で4F目最速ラップ
○1週前以降トラックWラスト2F11.9秒以下かつラスト1F最速ラップ
○1週前以降トラックW2F22.9秒以下

 トラックウッドは美WでもCWでもよくて、道中はきれいな加速ラップでなくともよいので、たとえば先週のフェスティバルヒルのCW、ラスト2F11.7秒、11.3秒はこれに該当しています。関屋記念2着のオフトレイルも1週前追い切りのCWでこれに該当していたので、2歳でこのラップを踏むことはなかなか難しい部分もあるでしょうが、調教適性としては高い内容だと思います。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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