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【アイルランドTなど予想】“3日間開催”だけではないイレギュラーな要素も? 今週末出走する有力馬の調教をチェック!

  • 2025年10月08日(水) 18時00分

セキトバイーストの調教内容は心配なし


 今週は3日間開催。それ以上に重要なのが、火曜日が全休になっていること。先週は通常の2日間開催だったのに何故、と思われるでしょうが、厩務員レクレーションというものがあり、このような日程になっています。ですから、月曜日に追い切りを行って、火曜日は全休日でその後は追い切らないでレース、という馬もいるでしょう。ただ、かなり秋めいた気候になってきたことで、先週あたりから馬体重増が敗因かなと思うような馬もちらほら。全休明け後に追い切りなしで大丈夫かな? という懸念は出てきます。

 そして、13日の祝日に盛岡では南部杯。JRAからも豪華なメンバーが参戦してのレース。ここではシャマルについて触れさせていただいていますが、まだ予想は確定していません。週末のウマい馬券ではしっかりと見解を展開して、馬券的中できるように努めますので、ご覧いただければ幸いです。

【サウジアラビアRC/チュウワカーネギー】

 6月の阪神マイルで新馬勝ち。2着馬はすぐに未勝利を勝ち上がり、4着馬はここにも出走して未勝利、コスモス賞を連勝中のアスクエジンバラ。キャリア1戦がどう出るかという部分はありますが、前走馬体重が516キロあるように、その姿からは雰囲気を感じるものはあります。

 2週前追い切り、1週前追い切りとCWで行って負荷をかけてきました。火曜日全休でどのような調整を選択するかと思いましたが、火曜日も特例で坂路のキャンターを消化して最終追い切りに備えています。そして、最終追い切りは坂路。ゆったりと入った前半から少し加速したかなという程度で4F目12.3秒。4F55.2秒は目立たない時計ですが、ポテンシャルの高さを感じる追い切りでした。

【アイルランドT/セキトバイースト】

 春開催東京で行われた府中牝馬Sで重賞初勝利。同じ舞台のここを目指してくるのは当然のことでしょう。前回は週末に坂路を併用するパターンでしたが、今回はトラックオンリー。調教量としては十分にこなしているかなという感じです。

 火曜日全休ですが、水曜日の最終追い切りに備えて、CWでキャンターを乗っていて、最終追いはいつものパターンでCWから半マイル。4F52.0秒、ラスト2Fが11.6秒、11.3秒ですから、素晴らしい脚力を見せています。今の東京芝がフィットするかという心配はあるものの、調教内容からは何も心配することはありません。

調教Gメン研究所

調教内容に心配はないセキトバイースト(10月8日撮影)


【スワンS/アドマイヤズーム】

 前走NHKマイルCはパドックの様子、返し馬の様子を見ていても、平常心を保つことができていなかったのかなという感じ。同じ関東圏へ輸送したニュージーランドTと何が違うの、という感じもありますが、そこはやっぱりレース間隔だったり、当日の気温だったりするところはあるはずです。

 今回は結果を出している京都。この時点で不安は一気になくなりますし、1週前追い切りは坂路で4F51.4秒をマークして自己ベストを更新。4F目最速ラップなら文句なしでしたが、そこは12.0秒から12.2秒と少し減速しており、この分が休み明けなのかなという感じ。ただ、木曜日の最終追い切りではちょうどよい状態に上がってくるはずです。

調教Gメン研究所

アドマイヤズームは最終追い切りでの仕上げに期待(10月2日撮影)


【スワンS/ランスオブカオス】

 前走NHKマイルCは1週前追い切り、最終追い切りともにCWで3頭併せを最先着。中4週というレース間隔でかなり攻めた調教内容という印象でしたが、レース結果が5着でしたから、これは効果のある調教内容だったのかなという判断をしています。

 それに比べると今回は2週前追い切り、1週前追い切りともに2頭併せで遅れ。遅れたといっても1馬身遅れていないわけだし、という見方もできるのですが、やっぱりGIだった前走との違いはありそう。3歳でもここで通用する能力は認めても、この調教内容で高い評価はできないかなというのが正直なところです。

調教Gメン研究所

ランスオブカオスに高い評価を与えるのは難しいか(9月30日撮影)


【南部杯/シャマル】

 使った方がいいタイプというのは、松下武士調教師がコメントされること。ただ、昨年の秋緒戦、東京盃は3着でしたし、年齢を重ねて休み明けにも対応できるようになっているのかなという印象はあります。かきつばた記念に関しては、2月12日のCWでの追い切りが併せ馬でひと息だったので、それが4着という結果だったような気がします。

 今回は併せ馬が坂路で2本。10月1日は古馬2勝クラスを追走して同入、2F23.6秒をマークしているので、十分動くことができているのかなと思います。川須栄彦騎手が落馬負傷のため、今回は乗り替わり。10月6日のCW追い切りでも川須騎手が跨ることはできなかったので、そこは気になりますが、追い切り自体は6F80.9秒とビッシリやっていて、態勢は整っています。

◆注目の2歳戦

・10/5 2歳新馬【コウギョク】(2人/1着) 将来有望調教該当<4頭>

 馬体重が438キロ。軽量で雨の影響を受けた馬場がどうかと思いましたが、しっかり走ることができたと思いますし、むしろ重い馬場を苦にしない素軽いところが2着に1馬身1/2差をつけた要因なのかも知れません。この距離をこなしたことも含めて、今後注目であることは間違いありません。

◆開催おすすめの調教適性

<東京芝1600m>
◎追い切り本数が標準以上の併用系統の調教タイプかつ週末坂路最終追いトラック
○最終追い切り美Wラスト1F11.9秒最速ラップ

 先週は東京芝1600mのレースがなかったので、昨年の調教適性がマッチするかどうかは今週からの結果を見るしかありません。他の距離の結果を見ると、坂路よりもトラックが有利なのかなという気はするだけに、ウマい馬券ではそこを優先評価するつもりです。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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