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【秋華賞・富士S予想】牝馬三冠の最終戦! 有力馬たちの調教内容をジャッジ

  • 2025年10月16日(木) 18時00分

カムニャック、エンブロイダリーの調教内容は?


 いよいよ今週は秋華賞。GIレースが続いていきます。来週は菊花賞ということで、色つきの特殊ゼッケンを着用している馬が多数いて、いよいよ秋本番という雰囲気になってきました。今週も火曜日が全休ということで、水曜日に追い切った馬は火曜日に馬場へ出して、あらかじめ準備。そうでない馬は木曜日に追い切りということで、いつもとは違った調整パターンになっています。

 秋華賞予定の美浦所属馬が続々と栗東入り。エンブロイダリーは桜花賞を栗東滞在で勝利したこともあり、私自身が直接、追い切りを見ることができるのは今回が2回目でした。ただ、1週前追い切りは美浦だったので、その点がちょっと寂しいところもあるのですが、桜花賞馬とオークス馬の追い切りをしっかり確認できたわけですから、秋華賞はきっちりと的中させたいところです。

【富士S/ジャンタルマンタル】

 安田記念以来の休み明け。追い切り本数については決して多くありませんが、この次を見据えるということを考えれば、当然でしょう。むしろ、1週前追い切りの2F23.4秒、1F11.6秒のラップを踏むことができれば、これで十分という仕上がりです。

 最終追い切りも水曜日に坂路で4F52.9秒。4F目11.7秒をマークしており、追い切りの質はとても休み明けとは思えない内容。これで得意の東京ならという気はしますが、59キロという斤量はひとつポイントになるかもしれません。

調教Gメン研究所

休み明けとは思えない内容のジャンタルマンタル(10月8日撮影)


【富士S/マジックサンズ】

 NHKマイルC以来となりますが、追い切り本数は十分すぎるくらいにこなしています。ホープフルSの休み明けはいかにも順調ではないという感じがありましたし、皐月賞はその途上。だからこそ、中2週のNHKマイルC2着だと思いますが、今回は順調にきて、追い切りの動きも良好です。

 特に武豊騎手が跨った、CWでの併せ馬。マルガを大きく追走しましたが、最後はきっちりと追いついて先着。5F63.6秒、3F35.4秒、1F11.2秒と時計的にも文句なしの数字でした。最終追い切りも坂路で4F目11.8秒の最速ラップを踏むことができており、きっちりと仕上がった印象です。

調教Gメン研究所

きっちりと仕上がった印象のマジックサンズ(9月30日撮影)


【秋華賞/カムニャック】

 前走ローズSは春よりもパワーアップした姿で登場。勝ったということ以上にあのポジションで競馬ができるということを示したのが、京都芝2000mの秋華賞を目指すにあたっては最大の収穫だったと思います。

 中4週の今回ですが、CWでの追い切り2本に加えて、坂路でもかなりしっかりと時計を出してきました。というか、時計を出すつもりがなくても速い数字になるというのが現状なのでしょう。オークスよりも完成された現状で同世代には負けるわけにはいかないといったところです。

調教Gメン研究所

坂路でもかなりしっかりと時計を出したカムニャック(10月9日撮影)


【秋華賞/エンブロイダリー】

 オークス以来。美浦での追い切り開始は9月28日。その後は週中、週末と追い切りを消化して、栗東へ移動。移動もあってか、先週末には時計を出すことがなく、今回の栗東滞在では最終追い切りだけ栗東でということになりました。

 ちなみに桜花賞の時は4本の追い切りを消化。最終追い切りの坂路4F54.6秒はかなり促して促しての時計だけに物足りなさを感じる方もいるでしょう。確かに桜花賞時は唸るような手応えでしたから、全く違います。今回は2000mですから、このくらい落ち着いている方がよいという考え方、もしくは休み明けで覇気が足りないという考え方。どちらにも捉えることができて、正直、判断が難しいです。

【秋華賞/ジョスラン】

 netkeibaの予想オッズが3番人気。これには驚きましたが、それだけポテンシャルの高い馬なんだと思いますし、最終追い切りのCWでもあれだけ楽な走りで1F11.4秒を踏むことができるんだと驚いた部分もあります。

 ただ、気になるのは舌を出していたこと。それだけ楽だったとは思いますが、ということは前走とはちょっと負荷のかかり方が違います。前走の最終追い切りは併せ馬でしたし、6F時計も違います。好走時と違うという点はやっぱり気掛かりです。

◆注目の2歳戦

・10/12 2歳新馬【モンシーク】(2人/2着) 将来有望調教該当<3頭>

 イクイノックスの全妹、イクシードにあっさりと差し切られてしまいましたが「抜け出すのが速すぎて、自分でも少し驚いて内ラチの方へ行ってしまいました」と橋口慎介調教師。着差ほどは負けていないと思うので、こちらにも早く勝ってもらって、次のステージへ向かってもらいたいところ。

◆開催おすすめの調教適性

<東京芝1600m>
◎追い切り本数が標準以上の併用系統の調教タイプかつ週末坂路最終追いトラック
○最終追い切り美Wラスト1F11.9秒最速ラップ
○最終追い切り坂路馬場4F目最速ラップ

 雨の影響を受けた先週の東京芝。5日目の芝1600mの3歳以上1勝クラスで最終追いが美浦坂路の4F目最速ラップが単勝42.3倍の人気薄にもかかわらず、3着に入りました。この点を考慮すると、今週は6日目から坂路の好走がありそうです。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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