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【菊花賞予想】近年は中距離タイプが勝ち負けすることも 枠順を考慮した各馬の評価とは?

  • 2025年10月24日(金) 18時00分

前走と本番では趣旨の違う競馬に


 菊花賞は3000mという特殊な条件で、それゆえに予想の楽しみもあった。ただ最近は「筋金入りのステイヤー」という存在がおらず、中距離タイプが勝ち負けすることも多い。極端な穴狙いは難しいかもしれない。

 ただ、トライアル重賞の結果が微妙に変わってくることはある。神戸新聞杯はエリキングが勝ったが、当時は道中に13秒台のラップが3回あり、レースの上がりが33.1秒、勝ち馬は32.3秒という内容だった。菊花賞は距離ゆえに上がり最速の馬でも34秒台後半というのが普通。前走と本番はかなり趣旨の違う競馬になる。

 エリキングはかなり折り合いを心配しているようなので、今回外枠を引いたのが痛い。消せる馬ではないが、予想でどの位置に置くかは難しいし、穴党なら押さえに回してもいいだろう。

 ショウヘイは位置取りのセンスと安定味で勝負したいところ。枠も無難なところを引いた。ジョバンニは前走が苦手なタイプの競馬だった。エピファネイア産駒だし、今回距離がプラスになりそうな1頭でもある。

 セントライト記念からは2、3、11着馬が参戦するが、最先着のヤマニンブークリエを素直に評価したい。今回は内枠で戦略の選択肢が豊富だし、長距離重賞で結果を出してきた横山典弘騎手という点も期待できる。

 エネルジコは新潟記念からという特殊パターン。4戦4連対と底を見せていないのは魅力だが、この馬も上がり勝負をしたいタイプ。エリキングが好走する展開ならセットになるかもしれないが、流れによっては両方とも厳しい結果になる可能性はある。

 ゲルチュタールはこのレースに繋がっている日本海Sの勝ち馬。2勝クラス組も本番で好走している馬は前走2200mが多いし、なにか距離に理由があるのかもしれない。それでいくと2勝クラス組はアマキヒということになるが、私個人は2勝クラス組にほとんどシルシを回さず、ミラージュナイトに△としてしまった。リステッドでも好走できていた馬だし、距離がプラスなら上位食い込みもある。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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