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【天皇賞(秋)予想】今年の天皇賞(秋)は3歳馬が主役 脚質を考慮した各馬の評価は?

  • 2025年10月31日(金) 18時00分

極端な上がり勝負にはならない


 今年の天皇賞(秋)は3歳馬が主役。マスカレードボールとミュージアムマイル、どちらを上に取るかという話になる。

 例年の天皇賞(秋)ならマスカレードボールかと思う。東京のGIは決め脚があるかどうかが重要。マスカレードボールは皐月賞・日本ダービーとも上がり2位だが、当時の上がり最速は道中自分より後ろにいて自分より下の着順だった馬。皐月賞では絶望的な位置から馬券圏内に届いたが、東京ならもっと簡単に勝ち負けに持ち込める。

 ミュージアムマイルは皐月賞で好走して日本ダービーで凡走。同距離であっても皐月賞と天皇賞(秋)は傾向が違うところがあるので、例年だと扱いを下げなければならない。ただ今年はメイショウタバルが逃げるので、極端な上がり勝負にはならない。その意味で例年よりは戦いやすい環境になる。

 そのメイショウタバルは枠が悪いがそれでも行くだろう。武豊騎手に対して突っ張る騎手はいないのでハナはほぼ確実。抑えようにも抑えられないタイプなので、あとは後続がどう対応するか。他馬が追いかけないようだとマスカレードボール、追いかけるようだとミュージアムマイルに展開が向いてくる。

 2番手かそれに近いところにいるのがホウオウビスケッツ。この馬だけがメイショウタバルについていって、他馬が控えすぎるとチャンス。前にいることは武器なので、穴党は前残りシナリオで勝ってみるのも手だ。

 逆に差しが届くようだとシランケドあたりが怖いが、前走GIII以下からの好走は近年ほとんどない。今回2頭しかいない前走上がり最速馬のうちの1頭ゆえシルシは回したいが、地力がどこまであるか。

 もう1頭の前走上がり最速馬は宝塚記念のジャスティンパレス。一昨年の2着馬だが、昨年の戦いぶりを見るとここでは掲示板、思ったより届いて3着というところか。

 タスティエーラは昨年の2着馬だが、今年は海外帰り初戦というのがどうか。過去10年の前走海外組は6頭いて全滅。本質的にはやや時計のかかる馬場のほうがよさそうで、ここよりはもし出るなら香港Cのほうが狙いやすい。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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