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【京王杯SC】特異な傾向を持つレース 重視すべきは1400mへの適性か

  • 2024年05月10日(金) 18時00分

レッドモンレーヴの連覇に期待


 過去10年、4歳馬から8歳馬まで5世代の勝ち馬がいるちょっと特異なレース。同じ芝1400mの阪神Cにも似たような傾向があるので、決して特殊な距離ではないが、1200mとも1600mとも微妙に異なる適性が大切なのだろう。

 とはいっても、スピードと切れ味の距離。若い4歳、5歳馬の成績が上回るのは当然のこと。昨年の勝ち馬5歳レッドモンレーヴ(父ロードカナロア)に期待したい。

 その昨年は、デビュー9戦目にして初の1400m挑戦だった。今年より多い18頭立ての大接戦を、最後の直線は一番外に回って鮮やかな差し切り勝ち。上がり32秒6は自身の最速記録だった。こなせる距離の幅は広いが、本質がスピード系らしくマイル以下の方が断然切れることを示した。

 3走前は、本物になったナミュールの勝った芝1600mの富士S。1分31秒6の快時計で2着だったが、上がり33秒7はナミュールを上回って最速だった。

 前回の中山記念1800mは、休み明けでやや太めで体調一歩。そのため出遅れて離れた後方追走になり、最初からまったくリズムに乗れず、基準外の一戦。

 今回は立て直しに成功している。ベストに近い狙いの東京の1400m。ガラリ一変の快走があって不思議ない。

 昨年2着のウインマーベル、トウシンマカオなど、同じ5歳馬に強敵は多いが、直前輸送を嫌って早めに美浦入りしている関西の4歳馬スズハローム(1400mで4戦3勝)、J.モレイラ騎手を配して初の1400mに挑戦する6歳ソーヴァリアントも買いたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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