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クラシック活躍馬の弟がデビュー間近

  • 2011年06月06日(月) 18時00分
【栗東】
◆ゴールドシップ(牡、父ステイゴールド、母ポイントフラッグ、栗東・須貝尚介厩舎)
 兄姉に目立った活躍馬はいないものの、父と母父の配合は今年のダービー馬オルフェーヴルと同じ。そういった血統的な魅力に加えて「坂路でのキャンターを見ていると蹴り出してからの滞空時間が長いでしょ。芝の長いところでいい走りをしてくれると思うんですよね」と本馬を見つめながら、その期待度を熱く語る須貝調教師。まだ入厩したばかりなので、まずはゲート試験の合格を目指すことになるが、時期を見て函館へ移動し、芝1800mでのデビューする予定。
ゴールドシップ


◆クリールハヤテ(牡、父アドマイヤムーン、母エイトディズアパート、栗東・笹田和秀厩舎)
 父は現役時代に2007年にドバイデューティーフリー、宝塚記念、ジャパンCといったG1を制した今年の新種牡馬。本馬は5月13日に栗東へ入厩したばかりだったが、6月3日のゲート試験では先に入厩していたロードバッカスよりも早く合格する形となった。「素直な気性だから入厩してから何事も順調に進んだ感じ。このままデビューへ向けて調教を進めることができそうです」と笹田調教師。具体的な番組は決定していないものの「芝1600m以上で走らせたい」とのこと。

◆ダヴィード(牡、父アグネスタキオン、母クイーンリザーブ、栗東・安田隆行厩舎)
 半姉に新馬、500万下と連勝したラベ。そのラベは牝馬ということもあって馬体重の維持に悩まされる時期もあったが、本馬は牡馬ということもあって「少しトモの甘そうな面は残っていますが、馬体は結構大きいですね」と安田調教師。すでにゲート試験には合格しており、6月1日には坂路4F54.8〜1F14.3秒をマーク。今週のうちに函館へ移動する予定となっており「現地で調教のピッチを上げていきたい」とのこと。順調に調教が進めば、デビューは6月25日函館芝1200mあたりになりそう。
ダヴィード


◆スペリオビーン(牡、父アドマイヤボス、母ブルーチェビオット、栗東・宮徹厩舎)
 血統的な背景から地味な印象はあるものの、栗東に入厩してからの調教で徐々に走りそうな雰囲気が出てきた、そんな一頭。先週紹介したニンジャとともに調整が進められているが、5月26日の追い切りでは坂路4F56.1〜1F13.4秒と特に目立つ時計でもなかった。しかし6月1日は坂路4F54.7〜1F13.4秒と時計を1秒以上詰めて、併せたニンジャを追走して同入した。この動きに「手応えはニンジャが楽だったけど、スペリオビーンも追えばもっと動いたよ。追い切り前にDPをキャンターで1周してからの内容だから、新馬にしては体力がある」と宮調教師の評価も高い。ニンジャは「ゲートが速い」ということで、6月18日の阪神芝1200mを藤岡康太騎手でデビュー予定。本馬は翌19日の阪神芝1600mを同じく藤岡康太騎手でデビューする予定となったいる。

【美浦】
◆エクセルシオール(牡、父Exceed And Excel、母メイビーフォーエヴァー、美浦・池上昌弘厩舎)
 シェイク・モハメドの所有馬。デインヒル産駒の父はオーストラリアのスプリントG1を2勝。母の半弟コートマスターピースは仏英でG1を2勝しており、日本でも2戦(マイルCS7着、阪神C9着)した。
 5月19日に入厩。6月1日と5日にはウッドチップコースで5Fから時計を出しており、仕上げは順調に進んでいる。
 「普段は大人しいけど、速いところに行けばヤル気になるし、いいスピードを感じさせますね。現状は1200mが良さそうだし、タイプ的にも初戦から楽しみにしています」と厩舎サイド。デビュー戦は6月25日、中山の芝1200mを目標にしている。

◆マイネルモーヴ(牡、父アグネスデジタル、母コスモマゼンタ、美浦・池上昌弘厩舎)
 母の半兄に毎日杯を制したテイエムトップダンがいる。僚馬のエクセルシオールと同様の調整過程で進められており、こちらも2歳戦から楽しみな存在だ。
 「いつもエクセルシオールと一緒に調教していますが、牧場でもしっかりと乗り込んできたし、初戦から動ける態勢は整うと思います。先々は距離を延ばして行けそうなタイプですね」と厩舎サイド。デビュー戦は6月18日、中山の芝1200mを予定している。

◆エースドライバー(牡、父フジキセキ、母カツラドライバー、美浦・鹿戸雄一厩舎)
 新潟2歳Sを勝ち、桜花賞2着、オークス2着と活躍したエフティマイアの全弟。厩舎にとってもゆかりの血統馬で陣営も期待の大きな存在だ。
 まだ目立つ時計は出していないが、坂路とウッドチップコースを併用して順調に乗り込まれている。「乗り込むに連れて走り方が良くなってきたし、性格的にも落ち着いている。お姉ちゃんも1200mで勝ち上がったし、まずは1200mを使います。もちろん、血統的にも楽しみにしていますよ」と鹿戸雄一調教師。デビュー戦は中山の1200mを予定しており、今週の動き次第で1週目か2週目のいずれかに目標を定められる。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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