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秋華賞馬の半弟ダノンオリエントがデビュー

  • 2011年09月26日(月) 18時00分
【栗東】
◆ダノンオリエント(牡、父ハーツクライ、母ヴァンドノワール、栗東・橋口弘次郎厩舎)
 半姉は2008年秋華賞を制したブラックエンブレムで、2009年セレクトセール当歳にて4500万円で落札されている。本馬は8月10日に栗東へ入厩し、9月7日にゲート試験に合格した。9月15日には坂路で新馬ミッキヘネシーを追走する併せ馬を行ったが、一杯に追う相手に対して馬なりで先着。橋口弘次郎調教師からは「この動きなら出走態勢は整うね」と合格点をもらい、10月1日(土)阪神芝1800mでのデビューが決まった。翌週22日は坂路馬場が重いこともあり、4F53.8秒と時計は要したが、併せた格上スカイスクレイパーに食い下がって同入と動いている。なお鞍上は武豊騎手が予定されている。

ダノンオリエント


◆ドントゥリバーレ(牡、父Tribal Rule、母Prize Possession、栗東・中竹和也厩舎)
 父自身は重賞を勝っていないが、父の父はStorm Catという血統で、その産駒にはデルマーフューチュリティ(米G1)を制したGeorgie Boyがいる。本馬はバレッツマーチセールで落札されているが「トレーニングセール出身らしい、いかにも短い距離で活躍してくれそうなタイプ」と中竹和也調教師。調整過程だが、大山ヒルズから8月18日に栗東へ入厩、8月31日にゲート試験に合格している。9月22日にはDPで追われて、5F64.3-1F11.9秒を馬なりでマーク。陣営の思惑通り、初戦からバリバリ動けそうな態勢が整った。10月2日(日)阪神芝1200mを武豊騎手でデビューする予定。

◆ポップアイコン(牝、父ダイワメジャー 、母ピンクタートル、栗東・池江泰寿厩舎)
 半姉レディパステルは2001年オークスを制しており、本馬は2009年セレクトセール当歳にて3000万円で落札されている。栗東へは8月20日に入厩し、9月9日にはゲート試験に合格した。その後は坂路での調教を中心に調整が進み、9月22日はレースで騎乗予定の浜中俊騎手が跨って坂路での併せ馬。相手は同じレースでデビュー予定の新馬ラルシュドールだったが、一杯に追われてゴール板では2馬身ほど先着した。時計は4F53.4秒だが、馬場状態を考慮すれば水準以上の数字が出たと判断できる。デビュー戦は10月1日(日)阪神芝1800m。

ポップアイコン


【美浦】
◆アルティメイトラブ(牝、父シンボリクリスエス、母コイウタ、美浦・奥平雅士厩舎)
 2007年のヴィクトリアマイルを制した母の初仔。当初は9月17日の牝馬限定戦でデビューする予定だったが、1週前に39度台の熱発を発症したために延期した。熱は1日で下がり、目標を最終週に切り替えて調教を再開。先週の9月23日にはポリトラックで強めに追われ、5F63秒台の速い時計をマークした。「初子にしては馬格がいいし、カイバもよく食べています。普段は大人しいけど、スイッチが入りやすい気性なので、そのあたりを考慮して乗り込んできました。ゆかりの血統で早くから期待してきた馬。もう熱発の影響はないと思うけど、デビューについては様子を見ながら慎重に検討していきます」と奥平雅士調教師。一応は10月1日の中山・芝1600mを福永祐一騎手で予定しているが、態勢が整わなければ次開催の東京戦に回る可能性もある。

◆コスモグランデール(牡、父Kingmambo、母Exhibit One、美浦・国枝栄厩舎)
 近親(3代母の半兄)に種牡馬としても知られるザフォニックがいる。美浦に入厩したのは8月末。先週の9月21日にはマイネルキッツの先導役を務め、しまい1Fを併せた。「牧場(ビッグレッドファーム)でも十分に乗り込んできたと思うし、いい感じできている。気性的には前向きすぎるぐらいの馬。まさにヤル気満々といったタイプだね」と国枝栄調教師。10月1日の中山・芝1600mを丹内祐次騎手で予定している。

◆フジマサエンペラー(牡、父シンボリクリスエス、母チューニー、美浦・菊川正達厩舎)
 母は2003年のクイーンCを勝っており、同年のオークスでスティルインラブの2着に食い込んだ。3番子の本馬は千葉サラブレッドセールに上場され、最高額タイの4305万円(税込)で取引された。先週の9月22日にはウッドチップで追われ、デビュー勝ちしたシンボリスウィフトを追走して優勢の手応えで併入。軽く仕掛けた程度でシャープな反応を見せた。「夏場は涼しい北海道で乗り込みました。社台ファームでも13-13のキャンターを乗っていたぐらだし、70-40ぐらいの時計なら軽々と動けますね。能力があることは間違いないと思います。美浦で追い切った本数は少ないけど、しっかりと乗り込んだので息のほうも出来ている感じ。今のところは気性的にも難しいところを見せていないし、初戦から楽しみにしています」と菊川正達調教師。10月2日の中山・芝1800mを横山典弘騎手で予定している。

◆モントリヒト(牡、父アグネスタキオン、母アンアモンダ、美浦・藤沢和雄厩舎)
 半兄に現1600万下で活躍中のリリエンタール、半姉に昨秋の東京でデビュー勝ちしたアンナドンナがいる。9月1日にゲート試験を受け、坂路とフラットコースで順調に乗り込まれてきた。先週の9月21日には道悪の本馬場で長めを追われ、25日にも坂路で軽く時計を出している。「男馬にしては小さい子だけど、いい馬だね。気が良くて仕上がり早のタイプ。順調に仕上がったし、初戦から動けると思うよ」と藤沢和雄調教師。10月2日の中山・芝1800mを北村宏司騎手で予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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