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グラッブユアハートの仔などがデビュー

  • 2011年11月21日(月) 18時00分
【栗東】
◆スカイディグニティ(牡、父ブライアンズタイム、母ナイストレビアン、栗東・友道康夫厩舎)
 半兄ゴールデンダリアはウオッカの勝った2007年ダービーで6着や2010年の新潟大賞典1着などの実績を残している。また本馬は2010年のセレクトセール1歳では2300万円で落札されている。

 10月28日にゲート試験に合格しており、11月10日の坂路では新馬ジェラルドと併せて4F52.9〜1F13.2秒と水準以上の時計をマーク。また11月16日のCWでは先週デビューして3着だったアドマイヤレイと併せて遅れてしまったが、その時も6F82.3秒と十分な時計を出している。「併せた相手が動くので、動き自体は目立ちませんが、水準以上の動きはできているんじゃないでしょうか。前向きさもあって、初戦から期待しています」と友道康夫調教師。デビューは11月27日(日)京都芝2000mを小牧太騎手で予定している。

スカイディグニティ


◆ツイストリボン(牝、父サクラバクシンオー、母エレガントレガーロ、栗東・安田隆行厩舎)
 マンハッタンカフェ産駒の半姉クールエレガンスは芝1800mで2勝を挙げているが、全姉アイスカービングは芝1200mの500万下を勝っており、本馬も「マイル以下の距離がよさそう」と西園正都調教師。

 ゲート試験に合格したのは11月3日だが、その翌週からCWで2週連続で追い切られており、11月17日には同じく今週デビュー予定のヴァリアシオンと併せて2馬身ほど先着している。時計は6F83.4秒と目立って速い数字ではないが「力強い動きができていますね。これで出走態勢は整ってきたと思います」と同師。11月27日(日)京都芝1400mを岡部誠騎手でデビューする予定となっている。

 なお半兄に岡部幸雄騎手引退記念(中山芝1600m・オープン)などを勝ったアルビレオがいるヴァリアシオンは11月26日(土)京都芝1600mを秋山真一郎騎手でデビューする予定。

ヴァリアシオン


◆ダディーズクール(牡、父Henny Hughes、母Unlimited Pleasure、栗東・中竹和也厩舎)
 父の産駒には今年のファルコンSを制したヘニーハウンドやダート1400mで2勝を挙げているサウンドボルケーノなど、短い距離では芝もダートも問わない活躍を見せている。ちなみに前記2頭は栗毛で、本馬も栗毛。

 10月26日にゲート試験に合格後、11月9日にはDPで新馬アスターチャーリーを大きく追走して大差の先着。5F64.0〜1F12.0秒と時計的にも優秀な追い切りだった。11月17日の坂路は単走で追われたため、4F54.0秒と平凡な時計だったが「1週前の動きはしっかりしていたし、今日も時計以上に動けていますよ」と中竹和也調教師。デビューは11月26日(土)東京芝1400mを吉田豊騎手で予定している。

ダディーズクール


◆メテオーリカ(牝、父ディープインパクト、母アルヴァーダ、栗東・安田隆行厩舎)
 近親に芝中長距離で3勝を挙げたキングオブカルトがいる血統だが、本馬に関しては「現状では短い距離が合いそうですね」と安田隆行調教師。

 10月20日にゲート試験に合格しており、11月9日には坂路で新馬ダヴィードと併せて2馬身ほど先着。4F53.3〜1F13.0秒をマークした。11月16日のDPでも同じくダヴィードと併せて追走同入。6Fは84.0秒と遅かったが、ラスト1Fは11.4秒の伸びを見せている。「ハードな追い切りを続けているので、飼葉食いが落ちているところもありますが、女の子にしては耐えてくれていますね」と同師。デビュー予定の11月27日(日)小倉芝1200m(牝)にはほぼ全力を出せる状態で出走できそう。なお鞍上は吉田隼人騎手が予定されている。

【美浦】
◆サトノプライマシー(牡、父ネオユニヴァース、母エアピース、美浦・堀宣行厩舎)
 母は7戦のキャリアで繁殖入りしたが、関東オークス2着の戦歴を残した。全兄にダート路線で現4勝のリバティバランス、半兄のピースデザインもダートで3勝している。先週の追い切りではマイルCSに出走したリアルインパクトのパートナーを務め、びっしりと負荷をかけた。ビュッと切れる感じではないが、血統的にもパワー型のタイプだ。「500kgを超す大型馬。お兄ちゃんと似て気難しさがあるけど、馬の格好は上よりもいいですね。あとは競馬に行って真面目に走ってくれれば…」と厩舎サイド。11月27日、東京の芝2000mを予定している。

 同じく堀宣行厩舎からはサトノジュピター(牝、父アグネスタキオン、母アドマイヤテレサ、美浦鱚堀宣行厩舎)もスタンバイ。母はデビュー勝ちを含めて通算5勝。半兄に現2勝のアドマイヤラクティがいる。「牝馬としては馬格があるし、時計的にも水準級で動いています」と厩舎サイド。こちらは11月26日、東京の芝1600mを予定している。

◆ジャングルクルーズ(牡、父ジャングルポケット、母フィヨルドクルーズ、美浦・藤沢和雄厩舎)
 今春の千葉サラブレッドセールにて、最高取引価格タイとなる4305万円の値をつけた注目馬。同じく最高価格タイで落札されたフジマサエンペラーは2戦目に勝ち上がり、19日の東スポ杯2歳Sで2着に好走した。母は通算5勝、GIII3着2回の戦歴がある。先週の追い切りは坂路で4F51.9秒をマーク。「馬っぷりもいいし、ジャンポケ産駒らしく伸びのある走り。春に入厩したときは頼りなかったけど、ひと夏を越して成長を感じさせる動きを見せてくれているし、いいモノを持っていると思います」と津曲調教助手。11月27日、東京の芝2000mを横山典弘騎手で予定している。

 藤沢和雄厩舎からはレッドサイファー(牡、父フジキセキ、母アルウェン)もスタンバイ。こちらは11月26日、東京の芝1600mを横山典弘騎手で予定している。

◆ターフスプライト(牡、父シンボリクリスエス、母ピクシーダスト、美浦・加藤征弘厩舎)
 母はマイル以下の短距離路線で5勝した。おじに現3勝のハングリージャックがいる。当初は次開催の中山でデビューさせる予定もあったが、仕上がりが順当に進んできたことから東京の最終週に切り替えた。「お母さんに似た気性。素直に動くし、動きも軽快です」と加藤征弘調教師。11月26日、東京の芝1600mをデムーロ騎手で予定している。

◆ハーツブラッド(牝、父ハーツクライ、母グラッブユアハート、美浦・畠山吉宏厩舎)
 米国産の母はダートの交流重賞で活躍した。厩舎にゆかりのある血統だ。初子の半姉グランスもダート戦で2勝している。「全体のつくりこそ小さいけど、見た感じや乗り味は『ミニ・グラッブユアハート』という感じ。まさに、お母さんの体を小さくしたような馬ですね。じっくりと乗り込んで動きにも素軽さがあるし、初戦から楽しみにしています」と畠山吉宏調教師。11月27日、東京のダート1600mを予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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