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スリープレスナイトの半弟セングレンがデビュー

  • 2011年12月05日(月) 18時00分
【栗東】
◆セングレン(牡、父ハーツクライ、母ホワットケイティーディド、栗東・橋口弘次郎厩舎)
 半姉スリープレスナイトは同厩舎で管理され、5連勝で2008年スプリンターズSを制覇。当然、気になるのは姉との比較だが「姉も4歳になって充実期を迎えているので、現時点で比較するのはかわいそう」と橋口弘次郎調教師。ただ「馬体なんかはタイプが違う」とコメントしている。

 11月18日のゲート試験に合格した後、11月24日の坂路では古馬ロザリオを追走して先着。11月30日はEコースのゲートから追い切られて、先週デビューしたエンブレムローザに先着と上々の動きを見せている。それでも「最終追い切りでどれだけ動けるか」と師は慎重な姿勢は崩していないが、それは良血で周囲の期待が大きいからこそ。坂路である程度水準の動きができれば、ある程度の結果は残してくれるだろう。デビュー戦は12月10日(土)阪神芝1600mを北村友一騎手で予定している。

セングレン


◆メイショウスリラー(牡、父ジャングルポケット、母エイスワンダー、栗東・松永昌博厩舎)
 半兄メイショウトチワカは函館芝1800mで未勝利勝ち、トーセンレーヴの勝ったプリンシパルSでは0.4秒差の7着、その後休養に入っている。

 本馬は11月3日にゲート試験に合格。11月23日には新馬エーシンヴンダバーと併せて追走先着。12月1日は坂路で新馬勝ちしているメイショウダビンチと併せて遅れたものの、4F53.3〜1F13.4秒と水準以上の時計をマークしている。松永昌博調教師は「遅れたけど、ダビンチと互角の動き。初戦から動けると思うよ」と評価が高い。12月11日(日)阪神ダート1400mを武豊騎手でデビューする予定。

メイショウスリラー


◆ナリタハリケーン(牡、父キングカメハメハ、母シュペリユール、栗東・中尾秀正厩舎)
 祖母ファビラスラフインは1996年秋華賞を制し、同年ジャパンカップではシングスピールの2着に入っている。なお本馬は2009年セレクトセール当歳にて3100万円で落札されている。

 10月26日と早い時期にゲート試験には合格していたが、坂路での15-15程度の調教をじっくりと本数重ねて、11月30日に坂路で古馬エーシンバサラを追走して3馬身先着する離れ業を披露。4F51.8〜1F13.0秒は新馬としてトップクラスの時計だろう。中尾秀正調教師は「入厩当初は物足りないところがあったけど、じっくりと調整した甲斐もあって、ようやく良くなってきてくれたね」と思い通りに仕上がってきた近況に笑みを浮かべる。デビュー戦は12月10日阪神芝1600mを池添謙一騎手で予定されている。

◆サラローサ(牡、父アグネスタキオン、母フランカ、栗東・松永幹夫厩舎)
 同厩舎で管理された半姉ハギノルチェーレは芝で2勝を挙げ、阪神JFや桜花賞に出走している。また半兄マジックアワーは京都芝2000mでデビュー勝ちを決めている。

 本馬は7月22日にゲート試験に合格してから一旦放牧に。「成長を促す意味で放牧に出していましたが、戻ってきてからもまだ物足りないところはありますね」と松永幹夫調教師は帰厩直後の様子を語る。坂路での調教を重ねるごとに良化は見せており、11月23日の坂路では新馬カラヤンに2馬身ほど先着し、4F55.5秒をマークした。「だいぶ動けるようになってきましたね」と師から合格点のコメントも出ており、12月10日阪神芝1600mで初陣を迎えることになる。なお鞍上は佐藤哲三騎手が予定されている。


【美浦】
◆ダイワアクシス(牡、父ダイワメジャー、母オレンジジェラート、美浦・池上昌弘厩舎)
 3代母のダイナオレンジは新潟記念の勝ち馬。祖母の半妹にはオークストライアルの4歳牝馬特別を制したセンターライジングがいる。さらに牝系を遡ると一族にはオークス馬のシャダイアイバーやマイルGI・2勝のエアジハードの名もある。ひと追い毎に軽快さを増しており、「まだ馬が子供っぽくて遊びながら走っているようなところもあるけど、順調に追い切りを重ねてきたし、だいぶ楽に動けるようになってきました。コントロールしやすい気性で背中の感じもいいし、将来性はあると思います」と池上調教助手。12月10日、中山の芝1600mを田辺騎手で予定している。

◆ブレイブレディ(牝、父アグネスタキオン、母スイートフラッグ、美浦・久保田貴士厩舎)
 Kingmamboの肌にタキオンの配合は現オープンで活躍中のアドマイヤメジャーなどと同じ。近親にはSummer Squall、A.P. Indy、Lemon Drop Kid、スタチューオブリバティなどの種牡馬がいる。先週の12月1日にはポリトラックでラロメリア(現3歳500万下)を追走して併入。それほど目立つ時計は出していないが、動きは上々だ。デビュー戦は12月11日、中山の芝1600m(牝馬)を後藤騎手で予定している。

◆メイユール(牝、父ハーツクライ、母センスオブアート、美浦・畠山吉宏厩舎)
 現4歳の半姉アカンサス(今週の美浦Sに出走予定)は秋華賞で4着に食い込んだ。先週の追い切りでは僚馬を1秒近く追走し、ビシッと追われて先着。このひと追いで上向いてきそうなムードだ。「まだ少しトモが緩いぶん、それほど目立つ時計が出ていないけど、頑張って走ろうとする前進欲はある。お姉ちゃんも1年前の同じ時期にデビュー勝ちしたし、妹も続いてほしいですね」と畠山吉宏調教師。12月11日、中山の芝1600m(牝馬)を横山典弘騎手で予定している。

◆レットイットスノー(牝、父ハーツクライ、母アスピリンスノー、美浦・伊藤圭三厩舎)
 母はフローラSで3着に入り、オークス(15着)に参戦した。母系は社台ファームが誇る優秀な一族。祖母にスキーパラダイス、伯母にエアトゥーレ、いとこにキャプテントゥーレ、アルティマトゥーレ、ゴールデンチケットなどの活躍馬がいる。ここ2週は僚馬のチェインブラッド(12月4日の中山でデビュー勝ち)と併せ、坂路で4F51秒台の好時計をマーク。ラスト1Fも11秒台でまとめており、いいスピードと切れ味を兼ね備えていそうなタイプだ。「無理せずに水準以上の時計が出ているし、いいところはありそう。血統的にも楽しみ」と厩舎サイド。12月11日、中山の芝1600m(牝馬)を三浦騎手で予定している。

◆ロジメジャー(牡、父ダイワメジャー、母ヴィエールソンリ、美浦・古賀慎明厩舎)
 2009年のセレクトセールに上場され、1700万円で落札された。叔父にジャパンCの覇者で現種牡馬のアルカセットがいる。10月28日に入厩して以来、じっくりと追い切りの本数を重ねてきた。それほど速い時計こそ出していないが、動きには余裕がある。「入厩して乗り始めたときから雰囲気が良かったし、スタッフも背中の良さを評価している。体つきもいいし、いいモノを持っていると思います」と古賀慎明調教師。12月10日、中山の芝1600mを三浦騎手で予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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