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ワンカラットの半妹サンシャインがデビュー

  • 2011年12月12日(月) 18時00分
【栗東】
◆サンシャイン(牝、父ハーツクライ、母バルドウィナ、栗東・藤岡健一厩舎)
 半姉ワンカラットは同厩舎で管理されており、函館SS、キーンランドC、フィリーズRと短距離重賞で3勝を挙げているが「長い距離でもこなせそうな体型をしているし、なんとかマイルまでは」と藤岡健一調教師も桜の舞台を意識したコメント。

 10月21日にゲート試験に合格して以降、入念な乗り込みを重ねており、その調教本数は新馬としては十分すぎるくらい。先週はCWでアンビホールドゥン(先週の新馬戦3着)を追走して、一杯に追う相手に対して馬なりで先着。「全体の時計が遅かったから、少し行きたがるような素振りも見せたけど、全く問題ない範囲。いい感じで仕上がってきました」と師。桜花賞と同じ舞台となる12月18日(日)阪神芝1600m(牝)でデビューを予定。なお鞍上はM.デムーロ騎手が予定されている。

サンシャイン


◆カリズマ(牝、父アドマイヤムーン、母ヴェルヴェットクイーン、栗東・中竹和也厩舎)
 同厩舎で管理される半兄デボネアは1勝馬ながら、弥生賞3着、皐月賞4着と今春のクラシックの第一線で活躍した。

 そんな兄との比較で「バネだけならカリズマの方が上かも」とコメントするのが中竹和也調教師。「ただ気性の激しさがあるので、そこも兄と違う点。気性面がいい方へ向いてくれれば必ず結果が出るタイプだと思うけど」とその期待度は大きい。12月7日の坂路では単走で追われて4F54.3秒。実質初めての追い切りだったが、それでこの時計が出るのだから持っている能力は高い。デビュー戦は12月17日(土)阪神芝1400mと12月18日(日)阪神芝1600m(牝)の両睨みで検討されている。

◆レッドブレイゾン(牡、父アグネスタキオン、母タッチフォーゴールド、栗東・橋口弘次郎厩舎)
 新馬、紅梅Sを連勝したタッチザピーク、今年の七夕賞2着のタッチミーノットなどが兄姉にいる良血。

 本馬は11月18日にゲート試験に合格しており、11月30日には坂路でダノンオリエントと併せて同入、4F52.3〜1F12.9秒で時計はかなり優秀。それに加えて併せた相手がその追い切り後に未勝利戦で強い勝ち方を見せており、数字とともに中身の濃い追い切りが出来たと言えるだろう。橋口弘次郎調教師も「水準以上の動き。血統馬らしいしっかりした動きをするね」と高い評価。デビュー戦は12月17日(土)阪神芝1800mを小牧太騎手で予定されている。

レッドブレイゾン


◆ベレスプリ(牝、父スペシャルウィーク、母グレイトグレイス、栗東・松永幹夫厩舎)
 全兄キーンゲイルは同厩舎で管理されて、ダートで4勝。松永幹夫調教師に兄との比較をしてもらうと「牝馬にしては、しっかりした馬格の持ち主でいかにもパワータイプ。そのあたりは兄に似てますね」とのこと。

 坂路を中心に調教が積まれており、11月はあまり目立った時計も出ていなかったが、先週12月7日の坂路では先週デビューしたサラローサと併せて4馬身ほど先着、4F54.4秒、1F12.8秒と追い切り時計を詰めてきた。師も「追い切りを重ねるごとに動きも良化してきました。これならいきなりからやれそうですね」と手応えを感じており、順調に出走態勢が整っている。12月17日(土)小倉ダート1700mを中舘英二騎手でデビューする予定。

【美浦】
◆ニホンノチカラ(牡、父ハーツクライ、母バイザスポーツ、美浦・藤沢和雄厩舎)
 母は米G1・ガゼルHの勝ち馬。同じく藤沢和雄厩舎に在籍している現3歳の半兄クリームソーダはダートで2勝している。週2本の追い切りを順調に消化しており、12月4日(日)に坂路で4F52秒7、7日(水)には横山典弘騎手を背に本馬場でラスト1F11秒台を馬なり。11日(日)にも坂路で4F54秒0の時計を出した。格上の年長馬と併せても余裕のある動きを見せており、伸びのあるストライドが目を惹く。「いい馬だね。乗り込むに連れて雰囲気が良くなってきたし、本馬場の走りも素晴らしかった。いかにも距離が長いところで良さそうだし、楽しみにしています」と藤沢和雄調教師。12月17日、中山の芝2000mを横山典弘騎手で予定している。

 同じレースには僚馬のウスタンンフォルテ(牡、父シンボリクリスエス、母ウエスタンデンコー)もスタンバイ。こちらは北村宏司騎手が手綱を取る。

◆ピースオブアイ(牝、父ダイワメジャー、母シルバーコースト、美浦・手塚貴久厩舎)
 12月11日の中山6Rを除外になり、今週にスライドした。兄姉はクリアーザコースト(5勝)、サンデーサンライズ(4勝)などがコンスタントに勝ち上がっている。10月下旬から入念に乗り込まれ、先週の12月7日には坂路で4F51秒3の時計をマーク。先週のデビューを予定していただけに態勢は整っている。「うちの厩舎にいた姉(アイキボウユウキ)は骨折で引退してしまったけど、ダイワメジャーの子で体つきも大きいし、いいところがありそう。パッと見ても品がいいし、芝のマイルぐらいが良さそうなイメージですね」と手塚貴久調教師。12月18日、中山の芝1600mを田中勝春騎手で予定している。

◆プボワールベール(牡、父ゴールドアリュール、母ハルジュン、美浦・尾関知人厩舎)
 昨年のフィリーズレビューを制したサウンドバリアー(現1600万下)、2004年のファルコンSを制したキョウワハピネスの近親にあたる血統。プールを併用して乗り込み、坂路では4F51秒台を連発。先週の7日には北村宏司騎手を背にポリトラックで速めを追われ、5F64秒台と水準以上の動きで見せた。「馬格があるし、ゴールドアリュールの子でダートのほうが良さそう。稽古では無理なく動けているし、乗り味もいいので初戦から楽しみにしています」と尾関知人調教師。12月18日、中山のダート1800mを北村宏司騎手で予定している。

◆メイショウピッケル(牡、父マンハッタンカフェ、母コッコレ、美浦・小島太厩舎)
 同じく小島太厩舎に在籍した全兄メイショウレガーロは通算4勝の他、京成杯2着、皐月賞5着、中山金杯3着、函館記念3着、新潟記念3着など重賞戦線でも活躍した。現3歳の半兄メイショウオオゾラはデビュー2戦目で勝ち上がっている。2週前の11月30日に坂路で4F51秒8、1週前の12月7日にも4F51秒7をマークした。「普段がヤンチャなところは兄たちと一緒だけど、走り出せば真面目。追い切りを重ねるごとに動きも軽快になってきたし、なかなか良さそうですよ」と小島良太調教助手。12月18日、中山の芝1600mを岩田康誠騎手で予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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