【栗東】
◆トーセンパワフル(牡、父ネオユニヴァース、母アコースティクス、栗東・角居勝彦厩舎)
ダービー馬全弟トーセンパワフル
全兄に2009年日本ダービーを制したロジユニヴァースがいる良血。本馬はノーザンFしがらきから栗東へ入厩し、ゲート試験合格、坂路やD芝での追い切りなど十分な調整期間の中でじっくりと調教が進められてきた。角居勝彦調教師は「すでに牧場でしっかりと仕上がっていたので、栗東へ入厩してからはその動きの確認の意味で調教を進めています」とコメント。1週前追い切りはCWでハーキュリーズに遅れたが、相手は古馬1000万下。むしろ、ラスト1Fを12.2秒で駆け抜けた点を評価したい。デビューは6月2日(土)阪神芝1600mを福永祐一騎手で予定されている。
◆ゴーインググレート(牡、父フレンチデピュティ、母クインネージュ、栗東・岩元市三厩舎)
半兄ゴーイングパワーは同厩舎で管理され、兵庫ジュニアGP(園田ダート1400m)を優勝している。本馬は入厩当初からその動きが目立っており、5月上旬の時点でCWで非常に素軽いフットワークを見せていた。そして先週は岩元市三調教師が跨って、新馬ミヤジタイガとのCWでの併せ馬。相手には和田竜二騎手が跨っていたが、手応えは完全にこちらが優勢。最後はアタマひとつ前へ出て先着した。「少しムキになるところはあるけど、素質は高い」と師。6月3日(日)阪神芝1200mを和田竜二騎手でデビューするが、その走りには注目していただきたい。
◆マイネヴァイザー(牝、父ステイゴールド、母コウエイソフィア、栗東・西園正都厩舎)
マイネヴァイザー和田騎手でデビュー
近親にフリオーソが勝った2008年帝王賞で3着したコウエイノホシがいる血統。本馬は5月24日にゲート試験に合格したばかり。その時計は13.5〜13.9秒と決して速い数字ではないが、強く先行するという感じでもなかったのでこんなもの。むしろゲートの出は速く見えたし「騎乗者はダッシュ力があると褒めていました」と西園正都調教師。ただ調教量が少ない点が気になったが「真歌でしっかり乗り込まれていて、仕上がりの早そうな馬だと感じていたので、特に問題ないですよ」と師。今週の最終追い切りが無事に済めば、6月2日(土)阪神芝1600mを和田竜二騎手でデビューするとのこと。
◆エーシンセノーテ(牝、父フレンチデピュティ、母セントルイスガール、栗東・坂口正則厩舎)
同厩舎で管理されている半兄エーシンミズーリは芝中距離で2勝を挙げているが、本馬は「タイプが違う」と坂口正則調教師。どちらかと言えば、小倉芝1200mで新馬勝ちし、小倉2歳Sで2着した母に似ているとのこと。それだけに「早い時期からしっかりと走らせたい」と師。先週の追い切りは併せたパートナー、エイティグローリーがゴール直前で躓くというアクシデントがあり、坂路4F53.9〜1F14.8秒と時計的には目立たないが、2週前の追い切りでは坂路4F52.6秒をマーク。6月3日(日)阪神芝1200mで母同様に新馬勝ちを狙っている。
【美浦】
◆ゴールドマグナム(牡、父ステイゴールド、母ニシノビギン、美浦・斎藤誠厩舎)
1歳上の半兄ニシノビークイックは3戦目に勝ち上がっており、OP特別の野路菊S2着などコンスタントに走っている。祖母の産駒にニシノフラワー、近親にはニシノマナムスメ、ニシノシンフォニー、ニシノマオなどの活躍馬がいる。「年明けの段階で使えそうなぐらいに進んでいたし、この時期にしては体力的にも十分。そんなに大きくないけど、いかにもステイゴールドの子という感じ。うまく行けばデビュー勝ちを狙えると思います」と斎藤誠調教師。6月3日、東京の芝1600mを内田博幸騎手で予定している。
◆マイネチリペッパー(牝、父ネオユニヴァース、母レッドチリペッパー、美浦・斎藤誠厩舎)
米国産の母は重賞2勝の他、NHKマイルC3着など活躍した。兄姉はホットチリペッパーやペパーミントラヴなど堅実に走っている。入厩後も順調に乗り込まれ、先週の追い切りは坂路で4F51.1秒と上々の動きを見せた。「牧場でも十分に乗ってきたので仕上がりは早そう。大人びた性格で初戦から動けると思うし、この馬も早めに勝たせたいですね」と斎藤誠調教師。6月3日、東京の芝1600mを柴田大知騎手で予定している。
◆シェアードワールド(牡、父ゼンノロブロイ、母デュアルストーリー、美浦・手塚貴久厩舎)
半兄デュアルスウォードはOP特別の京葉Sを勝っており、ダートの短距離路線で活躍中。いとこにはOP特別の昇竜Sを勝ち、今週のユニコーンSに出走予定のレッドクラウディアがいる。「ダート志向の強い母系だけど、この馬は小柄な体つきで芝も走れそう。入厩してから順調に稽古をこなしているし、距離もマイルぐらいまでは対応できると思います」と手塚貴久調教師。6月2日、東京の芝1400mを横山典弘騎手で予定している。
◆ダイワブレーブ(牡、父スペシャルウィーク、母シークレットルーム、美浦・鹿戸雄一厩舎)
半姉クラーベセクレタは牝馬にして南関東の2冠を制している。先週の追い切りは本馬場に入れ、実戦を想定した3頭併せで手応えよく動いていた。「そんなに時計は速くないけど、ゴール板を過ぎてからもしっかりと古馬について行った。スペシャルウィークの子でスッとした体形。お姉ちゃんはダートで走っているけど、芝でもやれると思います」と鹿戸雄一調教師。6月3日、東京の芝1600mを北村宏司騎手で予定している。
◆ドラゴンレジェンド(牡、父ステイゴールド、母レーゲンボーゲン、美浦・久保田貴士厩舎)
現5歳の半姉アニメイトバイオは京王杯SC2着、阪神JF2着など2歳戦から活躍。3歳秋のローズSではアパパネを破る大金星を飾った。現4歳の半姉ホーマンフリップもファンタジーS2着の戦歴がある。「目立って速い時計は出していないけど、コースを中心に長めの距離をじっくりと乗ってきた。ステイゴールドの子にしては落ち着いているし、まだまだ体も成長しそう。先々まで楽しみ」と久保田貴士調教師。6月3日、東京の芝1600mを福永祐一騎手で予定している。