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エーシン軍団期待の外国産馬が登場!

  • 2012年06月11日(月) 18時00分
【栗東】
◆エーシントップ(牡、父Tale of the Cat、母Ecology、栗東・西園正都厩舎)
エーシントップ

マチカネラン似のエーシントップ

 西園正都調教師が「厩舎スタッフも口にしているように、雰囲気がマチカネランに似ているね」と話す厩舎期待の新馬。マチカネランは阪神ダート1400mの新馬戦を圧勝、ユニコーンSではアグネスデジタルの2着と活躍した馬だけに、その名前が出たところから厩舎の期待度が分かる。1週前にはレースでの騎乗が予定されている浜中俊騎手が跨ってCWでの追い切り。アプリコーゼに1馬身ほど先行する形だったが、直線に向いて相手が手応え一杯になるところを軽く仕掛けただけで先着。時計は6F85.2〜1F13.0秒と速くはないが、最後は3馬身ほど先に出ていただけに、動きは新馬として水準以上。デビューは6月17日(日)阪神芝1400mを予定している。

◆カゼニタツライオン(牡、父ネオユニヴァース、母アナタゴノミ、栗東・音無秀孝厩舎)
カゼニタツライオン

追うごとに良化カゼニタツライオン

 半兄オマワリサンは今年に入って500万、1000万下を連勝。先週は降級で同クラスを2着している。また半姉サアドウゾも500万下、1000万下を連勝してアイビスSD6着など、勢いに乗ると成績が安定する血統かも知れない。入厩当初は「雰囲気はいいけど、やっていかないと分からない」と慎重なコメントをしていた音無秀孝調教師だったが、先週追い切りを終えた時点で「追うごとに動きが良くなっている。楽しみにしていますよ」とトーンが上がってきた。それもそのはず、先週は坂路で4F51.9秒と好時計をマーク。新馬としては勝ち負けレベルの数字を出しているだけに、期待も大きくなるだろう。6月16日(月)阪神ダート1200mを北村友一騎手でデビューする予定となっている。

◆タイセイドリーム(牡、父ディープインパクト、母モアザンベスト、栗東・矢作芳人厩舎)
タイセイドリーム

タイセイドリーム武豊騎手デビュー

 母は芝1200mで4勝を挙げており、本馬は2010年セレクトセール当歳にて4400万円で落札された馬。入厩前から矢作芳人調教師が「仕上がりの早さが目立つ1頭」と話していただけに、5月19日に千代田牧場から栗東へ入厩して、実に順調に進んでいる。6月6日のDP追い切りにはレースで騎乗を予定している武豊騎手が騎乗。道中はマスターキングを内から追走する形で進めて、直線は一杯に追われて先着。動き自体はまだまだ良化の余地がありそうだが、それでも時計は6F78.9〜5F64.9〜1F11.8秒ときっちり出ている。今週の最終追いで更に良化してくれば、デビュー予定の6月17日(日)阪神芝1400mではかなり楽しみな存在になるのではないだろうか。

◆レギス(牡、父ゴールドアリュール、母カネスベネフィット、栗東・鈴木孝志厩舎)
レギス

一杯追いでも余力があったレギス

 近親に芝で4勝を挙げ、長距離重賞で2着が4回あるジャミールがいる血統。母は現役時代に短距離で芝1勝、ダート2勝を挙げている。本馬の動きが気になったのは、5月30日のCW追い切り。時計は6F88.5〜1F12.8秒と決して速くなかったが、一杯に追われてもまだまだ余力がありそうな手応え併せたシゲルカメレオンザに先着した。栗東での最終追い切りとなった坂路ではあまり目立った動きではなかったが、CWでいい動きを見せていた同厩舎タガノハピネスが新馬戦を勝ち上がっており、注目してみたい。なおデビューは6月16日(土)函館ダート1000mが予定されている。

【美浦】
◆サンブルエミューズ(牝、父ダイワメジャー、母ヴィートマルシェ、美浦・加藤征弘厩舎
 1997年の桜花賞馬キョウエイマーチの孫。おじに現オープンのトライアンフマーチ、インペリアルマーチ。2歳上の半兄グラマルシェはデビュー2戦目に勝ち上がっている。5月19日に入厩したばかりだが、仕上がり早の牝馬。先週の追い切りではデビュー勝ちしたトーセンレディを相手に上々の動きを見せている。「いいセンスがあるし、初戦から動けると思う」と加藤征弘調教師。6月17日、福島の芝1200mを中舘騎手で予定している。

◆ドリームサンサン(牝、父サクラバクシンオー、母ドリームゴールド、美浦・伊藤圭三厩舎)
 4月中旬に入厩しており、ここまで入念に乗り込まれてきた。5月に入ってからゲート試験を受け、坂路でビシビシと追い切りを消化。ひと追い毎に素軽さを増し、先週の併せ馬では一杯に追われる相手を尻目に余力十分の動きを見せた。「仕上がり早のタイプ。バクシンオーの子でスピードがありそう」と厩舎サイド。6月17日、福島の芝1200mを予定している(内田博幸騎手が騎乗停止になったため、鞍上は調整中)。

◆フリティラリア(牝、父アドマイヤムーン、母リリウム、美浦・鈴木伸尋厩舎)
 今年のオークスで3着に健闘したアイスフォーリスの異父妹。5月2日に入厩し、24日にゲート試験を受けて合格。坂路とコースで順調に乗り込まれており、わりと仕上がり早の印象だ。「そんなに速い時計は出していないけど、いいスピードがありそう。まずは1200mで下ろすけど、距離が延びても楽しみ」と鈴木伸尋調教師。6月17日、福島の芝1200mを横山典弘騎手で予定している。

◆アズーリ(牡、父アルデバランII、母セーフアズロック、美浦・尾関知人厩舎)
 4月のブリーズアップセールに上場され、2047万5000円(税込み)で落札された。坂路を中心に乗り込み、先週はポリトラックコースで3頭併せを敢行。先行した古馬を1秒ほど追走する形から意欲的に追われて併入に持ち込んだ。ひと追い毎に雰囲気が上昇している。「終いの脚に物足りなさを感じていたけど、だいぶ動けるようになってきた。音に敏感でゲート試験に少し時間を要したけど、ゲートを出てからの脚は速い。ある程度は前に行けると思うし、スピードを生かして押し切るような競馬が合いそうなタイプですね」と尾関調教師。6月17日、函館の芝1200mを三浦騎手で予定している。

◆ネオヴィヴィアン(牝、父ステイゴールド、母ミストラルグリーン、美浦・鹿戸雄一厩舎)
 母系からは昨年のエプソムCと毎日王冠を勝ち、秋の天皇賞でもレコード決着の2着に好走したダークシャドウが出ている。4月下旬に入厩し、坂路にウッドチップに本馬場と様々なコースで順調に追い切りを消化。函館競馬場に移動してからも6月10日の日曜日に軽く時計を出しているように元気一杯だ。「そんなに速いところは乗っていないけど、素直で前向きなタイプ。あとは直前にサラッとやれば態勢は整う。ステイゴールドの子だし、距離が延びても対応できると思う」と鹿戸雄一調教師。6月16日、函館の芝1200m(牝馬)を三浦騎手で予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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