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ダービー馬ロジユニヴァース近親ルミナスウイングがデビュー

  • 2012年07月02日(月) 18時00分
【栗東】
◆ルミナスウイング(牡、父クロフネ、母ルミナスポイント、栗東・安田隆行厩舎)
ルミナスウイング

ロジユニヴァース近親ルミナスウイング

 母は同厩舎で管理されて芝で1勝、ダートで4勝を挙げており、本馬が初仔となる。叔父に2011年エルムSを制したランフォルセ、近親に2009年日本ダービーを制したロジユニヴァースがいる血統。そして本馬は2011年セレクトセール1歳にて3500万円で落札されている。

 5月16日にノーザンFしがらきから栗東へ入厩。ここまで至極順調に調教が積まれており、その動きの良さも目立っているが、セールスポイントはなんといっても「速いゲート」。ゲート試験時に2F目11.2秒というラップをマークして、安田隆行調教師が「ゲートセンスは相当ですね」と話していたが、先週29日に行ったゲート練習では一緒に連れ添った新馬を圧倒するゲートの出。この日は時計になっていないが、とにかく出てからのスピード乗りは速い。デビューが予定されているのは、7月7日(土)中京ダート1400mだけに、このスタートセンスは最大の武器になるだろう。鞍上は調教でも何度も手綱を握っている和田竜二騎手を予定。

◆ジェネシスロック(牡、父アグネスタキオン、母ムーニーポンズ、栗東・安田隆行厩舎)
ジェネシスロック

調教の動き順調ジェネシスロック

 近親に2002年マーチSを制したマンボツイストがいる血統で、2010年セレクトセール当歳にて2000万円で落札されている。ルミナスウイングとともに調教が進められており、こちらも調教の動きは順調であり、新馬としては水準以上。

 先週は24日に坂路で2011年JDDを制したグレープブランデーと、27日にはCWで1000万下トウカイレジーナと併せ馬をするなど、古馬の胸を借りて、中身の濃い追い切りが行われている。安田隆行調教師からは「27日のCWでは相手の手応えが優勢でしたが、相手は古馬ですしね。少し非力なところもあるので、ウッドチップ馬場ではまだまだ動けないのかも知れません。芝だといい走りをしてくれるはずです」とのこと。デビューは7月8日(日)中京芝1200mを北村友一騎手で予定している。

◆バルトロメオ(牡、父ディープインパクト、母フォルテピアノ、栗東・音無秀孝厩舎)
ジェネシスロック

左バルトロメオ、右クリソライト

 3代母クラフティワイフからは2009年天皇賞秋、マイルCSを制したカンパニー、2011年天皇賞秋を制したトーセンジョーダンなど、数々の重賞ウイナーが輩出されている名血。母はダートで3勝を挙げており、本馬が初仔となる。ノーザンFしがらきから5月16日に栗東へ入厩。同じく今週デビューする予定のクリソライト(7月7日(土)中京ダート1400mを北村友一騎手で予定)とともに、入念に坂路での調教が積まれており、本数的には十分なものとなった。こちらは7月8日(日)中京芝1200mを幸英明騎手でデビューする予定となっている。

 また同レースには以前の当コラムで紹介したものの、熱発でデビューが延期されていたテイエムシングン(栗東・鈴木孝志厩舎)が松山弘平騎手でデビューする予定。

◆アップトゥデイト(牡、父クロフネ、母リニアミューズ、栗東・佐々木晶三厩舎)
 叔父に芝中長距離で3勝を挙げているマイネルシュトルムや芝1400mで4勝を挙げているマイネルカリバーンがいる血統。ちなみに母は芝で2勝を挙げている。本馬は6月22日にゲート試験に合格。

 その後はDPと坂路を併用して調教が進められているが、6月27日の坂路では古馬ニザエモンと併せて4F55.4〜1F12.7秒で2馬身ほど先着。「相手は久しぶりとはいえ、攻め馬では動く古馬。いい動きを見せてくれたね」と佐々木晶三調教師も満足顔。目立った時計こそ出ていないが、すでにレースで動ける態勢は整っている。7月7日(土)中京ダート1400mを佐藤哲三騎手でデビューする予定。

【美浦】
◆サムソンズプライド(牡、父メイショウサムソン、母フェザーレイ、美浦・杉浦宏昭厩舎)
 母系はダイナカールの一族。続々と一流の活躍馬を送り出している血統だ。「距離は長いところが良さそう。追い切りでもガツンと来るところがあるし、中の上ぐらいのレベルにはあると思う」と杉浦宏昭調教師。7月8日、福島の芝1800mを横山典弘騎手で予定している。

◆トミケングレンサ(牡、父グラスワンダー、母パラダイスチェリー、美浦・水野貴広厩舎)
 松岡正海騎手を背にした先週(6月27日)の追い切りが抜群。本馬場で先行する2頭を追走し、5F61秒台の速い時計を叩き出した。「前の馬が飛ばしたぶん、予定以上に速い時計が出たけど、いい動きだった。いいスピードを持っているし、まずは1200mから下ろすけど、ある程度までなら距離を延ばしていけそう。競馬の仕方も臨機応変に対応できるタイプだと思う」と水野貴広調教師。7月7日、福島の芝1200mを松岡正海騎手で予定している。

◆プラリネ(牝、父アドマイヤムーン、母クーヴェルチュール、美浦・国枝栄厩舎)
 母は6月の福島でデビュー勝ちを飾り、OP特別2勝、GIII1勝(キーンランドC)と早い時期から活躍。その初仔となる。当初は3週目のデビューを目指していたが、息遣いが今ひとつだったために予定を延ばした。先週の6月27日には坂路で4F51.4秒をマーク。しっかりと負荷をかけ、ひと追い毎に反応や体つきが良化している。「仕上がりはマズマズといったところ。ピリッとした気性で初戦向きだと思う」と国枝栄調教師。7月7日、福島の芝1200mを北村宏司騎手で予定している。

 国枝厩舎からはミッキールドラ(牡、父ダイワメジャー、母ルドラ)もスタンバイ。こちらは7月8日、福島の芝1800mを松岡正海騎手で予定している。

◆ベイビーイッツユー(牝、父ダイワメジャー、母チリエージェ、美浦・牧光二厩舎)
 1歳上の半兄ハクサンムーンはデビュー勝ちを含め、現3勝の快足馬。先週の追い切りはウッドチップコースで遅れを取ったが、坂路に入れると上々の動きを見せている。「牝馬で前向きな性格。しまいの甘さが物足りないけど、この馬もスピードタイプだと思う」と牧光二調教師。7月7日、福島の芝1200mを蛯名正義騎手で予定している。

◆ロードクレセント(牡、父チチカステナンゴ、母レディフューチャー、美浦・牧光二厩舎)
 半兄に現オープンのロードオブザリングがいる。先週はウッドチップコースで負荷をかけ、ひと追いごとに上向いてきた。「いい馬っぷりをしているし、距離はあったほうが良さそうなタイプ。まだ全体的に重さが残るけど、今週もジョッキーを乗せて追い切るし、それで気持ちが乗ってくれば…」と牧光二調教師。7月8日、福島の芝1800mを田辺裕信騎手で予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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