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スリープレスナイト全弟スクワドロンがデビュー

  • 2012年07月16日(月) 18時00分
【栗東】
◆ウインドストリーム(牝、父アグネスタキオン、母ベユーズラッシー、栗東・音無秀孝厩舎)
ウインドストリーム

スピード十分のウインドストリーム

 母はチャーチルディスタフターフマイルS(G3)など9勝を挙げており、伯父にフォアゴーH(G1)を勝ったMidas Eyesがいる血統。音無秀孝調教師も入厩以前から「雰囲気がエガオヲミセテ(重賞2勝)に似たところがある」と評価をしていた。

 6月7日にノーザンFしがらきから入厩し、その後は順調に調教を消化。7月11日の坂路ではレースでも騎乗予定の北村友一騎手が跨って、プラチナエンジェルとの併せ馬。先行して同入という内容であったが、注目はその時計。4F51.9秒はいくらジョッキーが跨ったとはいえ、なかなか新馬には出せない数字。アグネスタキオン産駒らしいスピードを見せたというところだろう。デビューは7月21日(土)中京芝1400mを予定。

◆スクワドロン(牡、父クロフネ、母ホワットケイティーディド、栗東・橋口弘次郎厩舎)
スクワドロン

スリープレスナイト全弟スクワドロン

 全姉スリープレスナイトは同厩舎で管理されて、2008年スプリンターズSを制覇。引退するまでの18戦、芝でもダートでも掲示板を外したことがない堅実な名馬だっただけに、弟への期待は高まる。

 姉との比較について聞くと「まず毛色が違うね」とはぐらかす橋口弘次郎調教師だが、話を進めると「やっぱり雰囲気がある」とのこと。ただ中間の調教では併せ馬で遅れる場面も多々見られており、これは併せ馬で遅れたことがなかった姉のデビュー前とは少し違う。調教本数は十分なだけに、実戦での変わり身に期待したいところ。7月21日(土)中京芝1400mを小牧太騎手でデビューする予定。

◆ウインデスティニー(牡、父ステイゴールド、母ドラールフローラン、栗東・宮徹厩舎)
ウインデスティニー

一追いごと良化ウインデスティニー

 半姉ホクトスワンはダートで3勝を挙げており、近親には京都芝1800mの新馬戦を快勝しているレッドエクスプレスがいる血統。

 本馬は6月12日にコスモヴューFより栗東へ入厩。ゲート試験には6月21日に合格しており、上々のスタートセンスを見せた。この中間は新馬ブライトグローリイ(7月21日(土)中京芝1400mを藤岡康太騎手でデビュー予定)とともに調教を進めており、7月11日は栗D芝で併せ馬。終始手応えのよいまま、併入する形で5F65.0秒。まだまだ余力ある動きで、追われるごとに良化している印象を受ける。デビューは7月21日(土)新潟芝1600mを柴田大知騎手で予定されている。

◆オメガファイター(牡、父サクラバクシンオー、母オメガトゥルカラー、栗東・安田隆行厩舎)
 近親に2000年東京スポーツ杯2歳Sを制し、同年朝日杯3歳S(現朝日杯FS)を2着したタガノテイオーがいる血統。

 6月27日にゲート試験を受けて合格しており、その後は坂路とCWを併用しての調教を積んでいる。「調教を重ねるごとに前向きさが出てきましたね。今週(7月11日)のCWではトウカイレジーナを追走する併せ馬でしたが、よく食らいついて6F81.5秒。時計的にも評価できるんじゃないでしょうか」と安田隆行調教師。デビューは7月22日(日)中京ダート1200mを北村友一騎手で予定されている。

【美浦】
◆アスカブランシュ(牝、父スウェプトオーヴァーボード、母ガッダムブランシュ、美浦・相沢郁厩舎)
 半兄ショウナンダンクは短距離戦で3勝。現3歳の全姉ガッダムアスカもスプリント戦で勝ち上がっている。先週の7月11日にはウッドチップで追われ、翌週にデビュー予定のサルバドールハクイに先着。血統的にも初戦から動けそうなタイプだ。「牧場でも乗り込んできたし、いい感じに仕上がっている。気性も前向きだし、デビュー勝ちを期待しています」と相沢調教師。7月22日、新潟の芝1200mを松岡騎手で予定している。

◆セイクリッドナイト(牡、父シンボリクリスエス、母ホーリーブラウン、美浦・高橋裕厩舎)
 現6歳の半兄セイクリッドバレーは昨春の新潟大賞典を勝っている。5月末に入厩した当初から夏の新潟デビューを目標に定め、坂路とウッドチップを併用して順調に乗り込まれてきた。「まだ物見をしたりする面があるけど、いい背中をしている。上と似たところがあるし、この馬も能力は高そう」と高橋裕調教師。7月22日、新潟の芝1800mを蛯名騎手で予定している。

◆フェートグランド(牡、父ハーツクライ、母フェートデュヴァン、美浦・武藤善則厩舎)
 現4歳の半兄フェイトフルウォーは京成杯、セントライト記念を勝っている。6月20日にポリトラックで5F65秒台の初時計をマーク。その後も意欲的に乗り込まれ、馬っぷりの良さが目につく。7月15日の日曜日にもポリトラックで5Fから時計を出しており、追い切りの本数は十分だ。「お兄ちゃんと一緒でヤンチャなところもあるけど、肝心なところでは悪さをしない。見栄えのする好馬体で能力を感じさせるし、将来性は十分。先々まで楽しみにしています」と武藤調教師。7月22日、新潟の芝1800mを内田博幸騎手で予定している。

◆レッドマニッシュ(牝、父シンボリクリスエス、母スティンガー、美浦・国枝栄厩舎)
 サンデーサイレンス産駒の母は阪神3歳牝馬Sなど重賞5勝をマーク。現3歳の全兄サトノギャラント(2勝)は皐月賞で6着に善戦した。その他、一族にはアーバニティ、サイレントメロディ、サイレントハピネスなどの活躍馬が並ぶ。先週の7月11日には坂路で追われ、4F50秒4の好タイム。良血馬らしく、ひと追いごとに雰囲気は上向いている。「顔つきや気の強さはスティンガーに似ています。まだ自分の気持ちだけで走っているようなところがあるので、うまく乗り手とコンタクトがを取れるように教えていきたいですね。フットワークにも軽さがあるし、いいモノを持っていると思います」と騎乗予定の北村宏司騎手。デビュー戦は7月21日、新潟の芝1600mを予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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