【栗東】
◆エーシンリューモン(牡、父ハーツクライ、母エイシンオースチン、栗東・松永昌博厩舎)
活躍馬多数のエーシンリューモン
近親には2010年NHKマイルCをレコード勝ちしたダノンシャンティ、重賞4勝をヒシナタリー、2010年ダイオライト記念を勝ったフサイチセブンなど、芝、ダート問わず、活躍馬の枚挙に暇がない良血。
本馬の動きが目立ったのは8月8日。CWで新馬メイショウガンツとの併せ馬だったが、5F標識からラップが速くなり、直線を向いた時には相手に余力がない状態。ラスト1F地点では一頭になって気を抜いてしまったため、時計を要したが、6F82.7〜4F53.0〜1F13.9秒は新馬としては上々の数字。「血統の良さは雰囲気にも表れていますからね。追い切りももまずまず動けたので、これなら初戦から楽しみですね」と松永昌博調教師。8月19日(日)小倉芝1800mを小牧太騎手でデビューする予定。
なおメイショウガンツは今週の追い切り次第だが、8月18日(土)小倉芝1200m(牝)を武豊騎手でデビューする予定となっている。
◆サトノノブレス(牡、父ディープインパクト、母クライウィズジョイ、栗東・池江泰寿厩舎)
ヒカルオオゾラ半弟サトノノブレス
半兄ヒカルオオゾラは同厩舎で管理され、芝で5勝を挙げ、重賞2着が3回。なお本馬は2011年セレクトセール1歳にて7600万円で落札されている。
7月12日にノーザンFしがらきから入厩して、それ以降は坂路とCWを併用して入念に調教が進められている。8月9日にはCWで古馬アースソングを追走する併せ馬を行い、直線はインから突き抜けて3馬身ほど先着。6F83.8〜1F12.0秒と鋭い伸びを見せており、半兄同様、調教からセンスの良さを見せている。デビューは8月18日(土)新潟芝1800mを内田博幸騎手で予定されている。
◆ライトアズレイン(牡、父アドマイヤジャパン、母トウホープログレス、栗東・北出成人厩舎)
半兄オールアズワンは札幌芝1800mの未勝利戦を勝ち上がり、その勢いで札幌2歳Sも制覇。ラジオNIKKEI杯2歳Sではダノンバラードの2着という実績も残している。
本馬は6月に函館競馬場に入厩し、ゲート中心の調教を積み、試験に合格した後に放牧。そして現在は札幌競馬場に入厩している。調教では目立って速い時計は出ていないものの、「入厩して日は浅いのですが、牧場でもかなりしっかりと乗り込んできました。ゲートは速かったですし、動ける態勢にはあると思います」と北出成人調教師。デビューは8月19日(日)札幌芝1800mを村田一誠騎手で予定している。
◆ヴェントス(牝、父ウォーエンブレム、母ブラッシングブライド、栗東・中竹和也厩舎)
入念に調教積まれたヴェントス
父がネオユニヴァースの半兄ライトヴァースは東京芝2400mの未勝利戦を勝ち上がっているが、本馬は「素軽い動きをしていて、スピードタイプ」と中竹和也調教師。
7月25日の坂路では先週デビューしたゼンノビッグワン(3着)と併せて、4F54.5秒という時計で馬なりの手応えで先着している。8月9日の坂路は一杯に追われて、同じような時計ではあったが、ここまで入念に調教が積まれている。「バネがあるし、バランスのとれたタイプなので、初戦から」と同師も期待。8月18日(土)小倉芝1200m(牝)を松山弘平騎手でデビューする予定となっている。
【美浦】
◆マンボネフュー(牡、父バゴ、母セカンドハピネス、美浦・国枝栄厩舎)
昨年のセレクトセールに上場され、2500万円で落札された。伯父にKingmamboがいる母系は底力を秘める。一族にはキュンティア(阪神3歳牝馬S2着)、オディール(ファンタジーS)の名もある。6月の東京でデビューさせる予定もあったが、牧場で基礎体力の強化を図り、札幌競馬場に再入厩。現地では横山典弘騎手が付きっきりで調教をつけており、その素質に惚れ込んでいるようだ。先週の8月8日には本馬場で軽快な走りを披露。3歳馬のマイネルマーク(8月11日のタイランドCを快勝)を相手に余力十分の動きを見せ、青毛の好馬体も目立っている。「走りが軽いし、いいスピードがありそう。併せるとスッと出て行く前向きさもある。能力的には上のクラスまで行けそうな手応えを感じています」と椎本調教助手。8月19日、札幌の芝1800mを横山典弘騎手で予定している。
◆アラバンサス(牝、父アグネスタキオン、母アドマイス、美浦・久保田貴士厩舎)
久保田貴士厩舎の2歳世代はドラゴンレジェンド、ロードシュプリームの2頭が勝ち上がっている。本馬の全姉ハシッテホシーノはフローラSで3着に入り、オークス(8着)に出走。サンデーサイレンス産駒の半兄ブラックカフェ、同じくSS産駒の半姉マドモアゼルドパリは通算6勝でオープン入りを果たした。函館競馬場で順調に乗り込まれ、ひと追い毎に良化。「牝馬にしてはカリカリしたところがなく、長めの距離が良さそう」と厩舎サイド。デビュー戦は今週の動き次第で流動的のようだが、こちらも8月19日の札幌・芝1800mを視野に入れている。
◆アルファメール(牡、父アドマイヤムーン、母タニノメール、美浦・小島太厩舎)
半兄タニノマティーニはにキーンランドCの勝ち馬。昨年のセレクトセールに上場され、2000万円で落札された。じっくりと乗り込まれ、ひと追い毎に前進。ここに来て仕掛けられてからの反応も良化している。8月1日には蛯名正義騎手が跨がり、「はじめはノーコントロールで大変だったと聞いているけど、だいぶ良くなってきたみたい。モノは悪くないよ」と上々の感触を伝えた。8月18日、新潟の芝1800mを蛯名騎手で予定している。
◆インプロヴァイズ(牡、父ウォーエンブレム、母カデンツァ、美浦・堀宣行厩舎)
叔父に今夏の小倉記念で重賞初制覇を飾ったエクスペディション。父ウォーエンブレム×母の父サンデーサイレンスの配合はキングスエンブレム(シリウスS)、エアパスカル(チューリップ賞)、クランエンブレム(阪神ジャンプS)などが活躍している。ゲート試験を受けたのち、ノーザンファーム天栄で精神面をリフレッシュ。父譲りの気難しさもあるが、再入厩後はコース追いで自分勝手に走らないように徹底して教え込んでいる。「まだまだ気性が幼いけど、ある程度の時計で動けているように水準以上の能力はある。教えたことを覚えていってくれれば楽しみ」と橋本調教助手。8月18日、新潟の芝1800mを予定している。