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ダッシャーゴーゴー半弟サンライズネガノが阪神ダートでデビュー

  • 2012年09月24日(月) 18時00分
【栗東】
◆サトノプレシャス(牡、父アグネスタキオン 、母ハニーローズ、栗東・安田隆行厩舎)
岩田騎手でデビューのサトノプレシャス

岩田騎手でデビューのサトノプレシャス

 半姉サトノジョリーがダート戦で未勝利、500万下を連勝し、関東オークスでも2着する実績を残していることから、安田隆行調教師は「血統的にはダートかも知れませんが」と前置きをしながらも「きれいなフットワークをしていますし、芝はこなせると思うんですよね」とコメント。

 この中間は坂路で入念に調教されていたが、9月20日はCWでの併せ馬。プレイズエターナルを1秒近く追走して、最後は馬なりの手応えで先着。時計は6F81.3〜1F12.2秒と非常に優秀だし、なにより併せた相手は先週の2歳未勝利戦(阪神芝1200m)で圧勝。数字だけでなく、中身のある併せ馬だったことを証明した。デビューは9月29日(土)阪神芝1800mを岩田康誠騎手で予定されている。

◆サンライズネガノ(牡、父クロフネ、母ネガノ、栗東・安田隆行厩舎)
サンライズネガノ、乗り込み十分

サンライズネガノ、乗り込み十分

 半兄ダッシャーゴーゴーは2010年セントウルSなどスプリント重賞3勝、そして今週のスプリンターズSに悲願のG1勝利を目指しての出走となる。本馬が入厩した当初、安田隆行調教師「すごくのんびりした性格で本当に大人しいんですよ。でもこれってダッシャーゴーゴーが入厩した時と同じなんですよね。競走成績も似てくれればいいですが」と話していた。

 中間の調教だが、8月上旬から坂路で時計を出し始めており、本数に関しては十分すぎるくらい。9月20日のCWでは新馬サトノプレシャスと併せて、ちぎられてしまったが、6F82.8〜1F12.8秒は新馬として水準以上の時計だから遅れたことは気にする必要はないだろう。9月30日(日)阪神ダート1400mを川田将雅騎手でデビューする予定。

◆サトノユニコーン(牡、父ディープインパクト 、母シャイアーズエンデ、栗東・橋口弘次郎厩舎)
ディープ産駒のサトノユニコーン

ディープ産駒のサトノユニコーン

 半兄に芝で2勝、ダートで2勝を挙げたミダースタッチ、ダート短距離で4勝を挙げているケイアイダイオウなどがいる血統。

 本馬は9月5日にゲート試験に合格。この中間は坂路での調教が中心になっているが、併せ馬での追い切りでは遅れたことがない。9月20日の坂路でも4F55.2秒と時計は平凡だが、先週デビューしたミヤビハカンを追走して、最後は馬なりで3馬身突き放してゴール。「調教に跨る乗り手がみな『背中が柔らかい』と非常に手応えを感じているようです。動きもいいですし、楽しみにしていますよ」と橋口弘次郎調教師。デビュー戦は9月29日(土)阪神芝1800mを小牧太騎手で予定。

◆ベアトリッツ(牝、父ディープインパクト 、母バルドウィナ、栗東・音無秀孝厩舎)
ワンカラットの半妹ベアトリッツ

ワンカラットの半妹ベアトリッツ

 半姉に2009年フィリーズレビューなど重賞4勝のワンカラット、今年のエルフィンSを勝ったサンシャインなどがいる血統。

 ハーツクライ産駒のサンシャインは新馬勝ち時の馬体重が418キロと小柄な牝馬だが「ベアトリッツもディープインパクト産駒の牝馬だから小柄。でも今のところは飼葉食いが落ちているわけでもないので、440キロくらいの競馬になりそう」と音無秀孝調教師。9月20日には坂路で菊花賞馬オウケンブルースリと併せて1馬身の遅れ。4F54.4〜1F14.1秒の時計に「遅れたのはともかく、終い14秒掛かったのがね。期待の大きな馬だし、中途半端な状態では使えないので、来週の追い切り次第で最終決定したいと思います」ということで、当初から予定されている9月30日(日)阪神芝1400mでデビューするか、10月6日(土)京都芝1400m(牝)にスライドするかは今週の追い切りで決められる。なお鞍上は佐藤哲三騎手を予定している。

【美浦】
◆イオンドライブ(牡、父ダイワメジャー、母エアザイオン、美浦・上原博之厩舎)
 母はGIIIクイーンSの勝ち馬。従兄弟に仏英愛でGIを6勝、種牡馬としても世界各国でGIウイナーを送り出しているGiant's Causewayがいる。8月24日にゲート試験をクリア。様子を見ながら徐々にピッチを上げ、9月20日には柴田善臣騎手を背にポリトラックコースで5F65秒台の時計をマークした。本格的に速い時計を出したのは初めてだったが、余力十分にシャープな動きを披露。ひと追い毎に気配は良化している。「追い切りの動きはグッド。いい感じだね」と上原博之調教師。9月30日、中山の芝1600mを柴田善臣騎手で予定している。

◆イレプレイスブル(牡、父キングカメハメハ、母ライブリーダンス、美浦・畠山吉宏厩舎)
 近親に米GIコロネーションCを勝っているBe My Nativeがいる。昨年のセレクトセールに上場され、3465万円(税込)で取引された。学習能力が高く、陣営の感触は先にデビュー勝ちした僚馬のトロワボヌールと比較してもヒケを取らない。「ひと追い毎に上向いてきたし、距離が延びても良さそう。初戦からは勿論、先々まで楽しみ」と畠山吉宏調教師。9月29日、中山の芝1800mを内田博幸騎手で予定している。

◆コスモブレード(牡、父ダンスインザダーク、母シルバーインゴット、美浦・手塚貴久厩舎)
 母の半姉にGIIIファンタジーS・2着、GIIIフラワーC・3着のシンコウノビーがいる。ビッグレッドファームで十分に乗り込み、8月下旬に入厩。ひと追い毎に負荷を強め、先週の9月20日にはウッドチップコースでビシッと追われた。馬っぷりも良く、持続的に脚を長く脚を使えそうなタイプだ。「うちにいたダンスインザダーク産駒との比較ではコンラッド(ラジオたんぱ賞)やアブレイズ(東スポ杯2歳S3着)と同等か、それ以上の能力を感じる。シルヴァーホークの肌で距離にも融通性がありそうだし、これは走ると思う。ちょっと楽しみな馬だね」と手塚貴久調教師。9月29日、中山の芝1800mを予定している。

◆サンバジーリオ(牡、父スペシャルウィーク、母オスティエンセ、美浦・尾形充弘厩舎)
 叔父にGIII新潟2歳S・3着のアウトディスタンスがいる。母系はアンティックヴァリュー(5代母)に遡り、近親にベガ一族の活躍馬が並ぶ。夏の札幌で下ろすプランもあったが、ゲート試験に時間を要したために秋口のデビューに切り替えた。美浦に移動してからは坂路とウッドチップコースを併用して順調に乗り込まれている。9月20日には吉田隼人騎手を背に坂路で4F53秒5の時計をマークした。「ちょっと気が小さいけど、立派な体をしているし、背中も柔らかい。楽しみな馬ですよ」と尾形充弘調教師。9月29日、中山の芝1800mを吉田隼人騎手で予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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