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オルフェーヴル全弟!注目のリヤンドファミユがデビュー

  • 2012年12月03日(月) 18時00分
【栗東】
◆リヤンドファミユ(牡、父ステイゴールド、母オリエンタルアート、栗東・池江泰寿厩舎)
オルフェ全弟リヤンドファミユ

オルフェ全弟リヤンドファミユ

 2009年に宝塚記念、有馬記念のグランプリレースを制覇したドリームジャーニー、2011年に牡馬三冠を達成したオルフェーヴルが全兄というPOGでも話題の一頭。

 ゲート試験に合格するまで、少々手間取った印象もあるが、その後は順調に調教を消化しており、11月29日のCWでの1週前追い切りにはレースで騎乗が予定されている川田将雅騎手が騎乗。古馬ロードハリケーンを追走して、最後は3馬身ほど先着する動き。時計は6F83.6〜5F67.8〜4F52.8〜3F38.9〜1F12.7秒と目立って速くはないが、馬場状態を考慮すれば上々。最終追い切りで更に動けるようであれば、偉大な兄に近付く第一歩を踏み出せるのではないだろうか。12月9日(日)阪神芝1800mでデビュー予定。

◆フェリーチェレガロ(牝、父マンハッタンカフェ、母チャッターリップス、栗東・友道康夫厩舎)
 全姉に芝1400mで4勝を挙げているカトルズリップスがおり、叔父には2009年京阪杯などスプリント重賞を3勝しているプレミアムボックスがいる血統。

 本馬はゲート試験合格後に一旦放牧。11月9日にグリーンウッドより再入厩しているが「牝馬にしては大きくて緩いところがあったので、時間をかけた方が良いと思って一旦放牧に出していました」と友道康夫調教師。11月29日には新馬シークレットレシピとCWで併せ馬を行い、追走して先着。6F85.6〜5F69.2〜4F53.4〜3F38.3〜1F12.0秒と終い上々の伸びを見せている。12月8日(土)阪神芝1400mを福永祐一騎手でデビューする予定。

◆ステージジャンプ(牡、父アドマイヤジャパン、母ステージヴァージン、栗東・須貝尚介厩舎)
好調須貝厩舎のステージジャンプ

好調須貝厩舎のステージジャンプ

 近親に2005年ラジオたんぱ賞(現ラジオNIKKEI賞)を制したコンラッドがいる血統で、2011年セレクトセール1歳では2000万円で落札されている。

 本馬は10月3日にノーザンFしがらきより入厩。ゲート試験合格後は坂路を中心に追い切りが進められているが、併せ馬で遅れることが目立っていた当初に比べて、最近では先着する前向きさが出ており「調教を積むごとに良くなってきましたよ」と須貝尚介調教師。11月28日にレースで騎乗が予定されている荻野琢磨騎手が跨って、古馬アスカクリチャンと併せて先着している。デビューは12月9日(日)中京芝2000mを予定。

 なお同レースには松永幹夫調教師が「まだこれから良くなっていくタイプの馬だと思いますが、素質は高いと思います」と話すコスミックワンダー(栗東・松永幹夫厩舎)も出走を予定。なお鞍上は吉田隼人騎手。

◆コピーライター(牡、父サウスヴィグラス、母メディアプランナー、栗東・境直行厩舎)
ダッシュ力抜群のコピーライター

ダッシュ力抜群のコピーライター

 近親に芝で4勝を挙げたピースピースがいる血統だが、兄姉はJRAでは未出走。2011年北海道サマーセールでは260万円で落札されている。

 血統やセリ価格からは目立たないものの、11月29日のゲートからの追い切りが抜群。ゲートが開くとポンと出て、見る見るうちに加速。2F目にマークした11.3秒は新馬としては高水準のダッシュ力。「ゲートは久しぶりだから練習のつもりで出したんですが、速かったですね」と中川義久助手。速い追い切り時計は少ないが、すでに出走態勢は整っている。12月9日(日)阪神ダート1200mを幸英明騎手でデビュー予定となっている。

【美浦】
◆アンレール(牝、父ディープインパクト、母フレンチバレリーナ、美浦・藤沢和雄厩舎)
 1996年のダービー馬に輝いたフサイチコンコルド、2009年の皐月賞を制したアンライバルドの姪にあたる良血。その他、一族からはリンカーン、ヴィクトリー、アンブロワーズなど数多くの活躍馬が出ている。10月31日に入厩し、11月14日にゲート試験を合格。徐々に調教の負荷を強め、25日にポリトラックで5F65秒台の速い時計をマークしている。先週の28日にはウッドチップで70―40の時計を出し、12月2日の日曜日にも坂路で4F53秒8を計時した。小柄な牝馬で仕上がりは順調だ。

「今のところは素直で扱いに手こずらせることもないし、至って順調に稽古をこなしています。ディープインパクトの子供らしく、しなやかな身のこなしでバネがありそう。まだまだ良くなる余地を残しているけど、新馬レベルの相手関係なら初戦から勝ち負けになると思います」と厩舎サイド。12月8日、中山の芝1600m(牝馬限定)を横山典弘騎手で予定している。

◆スペクトロライト(牝、父ディープインパクト、母バランセラ、美浦・堀宣行厩舎)
 母は米仏で4勝した他、GIで2着3回の戦歴。一族にはドイツの年度代表馬に輝いたマーダックの名もある。9月にゲート試験を受け、その後はノーザンファームしがらきで調整。11月2日に再入厩してからはデビューに向け、コンスタントに追い切りの本数を重ねてきた。ここ2週はウッドチップで年長馬を相手にビシッと追われ、しぶとく食らいつく動きを見せている。

「はじめのうちはスクミの症状が出たりしたけど、それが解消されてからは順調にメニューをこなしているし、ひと追い毎に動けるようになってきた。ディープの子にしては落ち着いた気性だし、体形的にも芝の中距離向きという感じ。水準以上の時計が出ているし、能力を出せる仕上がりに持って行けると思います」と橋本調教助手。12月8日、中山の芝2000mを石橋脩騎手で予定している。

◆ソフトライム(牝、父フジキセキ、母アスピリンスノー、美浦・伊藤圭三厩舎)
 祖母はスキーパラダイス。伯母にエアトゥーレ、いとこにアルティマトゥーレ、キャプテントゥーレ、ゴールデンチケットなど一族からは数多くの活躍馬が出ている。当初は夏の札幌でデビューする予定だったが、ソエが出て立て直しを図った。10月下旬に再入厩してからは坂路とコースを併用して入念に乗り込まれ、ひと追い毎に反応が良化。しっかりと時計も詰めている。

「ここまで予定が延びてしまったけど、帰厩後の雰囲気は上々。いいアクションで走るし、なかなかの素質を感じる」と厩舎サイド。12月8日、中山の芝1600m(牝馬限定)を柴田善臣騎手で予定している。

◆タケショウナデシコ(牝、父スペシャルウィーク、母スーティー、美浦・相沢郁厩舎)
 母はビワハイジの全姉。叔母のブエナビスタとは同血の配合となる。11月7日に入厩し、先週の28日にはポリトラックで5F65秒台の好タイムを楽な手応えでマーク。体重の軽い騎手課程の生徒が騎乗していたとはいえ、デビュー戦3着の既走馬を相手に軽快な動きを見せた。

「まだ脚元に弱いところがあるけど、稽古の動きを見ると素軽そうな感じがする。しっかりとしてくれば血統的にも楽しみ」と相沢調教師。12月8日、中山の芝1600m(牝馬限定)を予定している。

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栗東担当:井内利彰 「競馬予想TV!」に出演中の調教捜査官。調教主体や厩舎取材の予想を提供中。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」など。

美浦担当:竹之内元 大学に通うため、東京競馬場から徒歩3分のアパートに住んだことで転落人生を歩み出した38歳ライター。POGでは中山大障害勝ちのメルシータカオー指名が自慢。

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