【栗東】
◆ツィンクルソード(牡、父デュランダル、母ツィンクルブライド、栗東・松永昌博厩舎)
大人しくて素直なツィンクルソード
半兄に2004年デイリー杯2歳S、2005年シンザン記念を勝ったペールギュントや芝で6勝を挙げたフェリシタルがいる良血。気性の激しい一族という印象があるが「そういう話を聞いていましたが、この馬はすごく大人しくて素直ですよ」と松永昌博調教師。
5月22日に坂路で先週デビューしたダンスールクレールと併せ馬を行っているが、この時にレースでも騎乗予定の福永祐一騎手が跨っている。時計は4F56.2秒と遅かったが、終始手応えに余裕があり、初戦から動けそうな素軽さがある。6月8日(土)阪神芝1200mでデビューする予定となっている。
◆クールオープニング(牡、父マンハッタンカフェ、母ファレノプシス、栗東・橋口弘次郎厩舎)
キズナの甥、クールオープニング
半姉に新馬、りんどう賞と連勝したラナンキュラスがおり、母は現役時代にG1を3勝。そして、おじは今年の日本ダービーを制したキズナという良血馬。
本馬は5月10日にゲート試験を合格。5月29日には、レースで騎乗予定の武豊騎手が跨って、DPでピークトラムとの併せ馬。内で同入して、6F80.0秒と時計的には水準レベルも、動きには余裕がある印象。「いいスピードを持っていますね」とは橋口弘次郎調教師。デビュー戦は6月9日(日)阪神芝1400mを予定している。
◆ケイティーズスター(牝、父ネオユニヴァース、母ケイティーズベスト、栗東・角田晃一厩舎)
近親にはGI馬多数のケイティーズスター
近親には、2007年ジャパンカップなど、国内外のGIで3勝を挙げたアドマイヤムーン、5連勝でスプリンターズS(2008年)を制したスリープレスナイト、6連勝でエリザベス女王杯(1994年)を制したヒシアマゾンなど、名馬がずらりと揃う血統。
本馬は5月1日にゲート試験に合格しているが、坂路とCWで入念に追い切りを重ねており、調教量は豊富。5月29日のCWでは、古馬カチューシャを追走して、僅かながら先着する動き。時計も6F82.0秒と新馬としてはトップクラスの数字をマークしている。6月9日(日)阪神芝1400mを北村友一騎手でデビューする予定となっている。
◆キンググレー(牡、父チチカステナンゴ、母クイーンブルー、栗東・領家政蔵厩舎)
半兄に芝で3勝を挙げているカイシュウボナンザ、近親に2003年東京オータムジャンプを勝っているテンビーエースなどがいる血統。
本馬は5月17日にゲート試験に合格し、その後、本格的な追い切りを開始。5月29日に芝コースで新馬ファイトバックらと3頭併せを行い、最内から2馬身ほど遅れる形でゴール。5F65.6秒は決して速くないが、最後の1Fは11.3秒で伸びており、決して悪くない。むしろ、この追い切りで状態がアップしてくる可能性が予測される。デビューは6月8日(土)阪神芝1200mが予定されている。
【美浦】
◆アピシウス(牡、父スペシャルウィーク、母プレシャスラバー、美浦・藤沢和雄厩舎)
2010年&11年の新潟記念を連覇するなど重賞3勝と活躍しているナリタクリスタルの全弟。一昨年のセレクトセールに上場され、2100万円で落札された。速い時計は出さずとも併せ馬で丹念に乗り込まれており、至って順調に態勢を整えてきている。「馬っぷりがいいし、なかなか楽しみな馬だよ」と藤沢和雄調教師が言えば、ここ2週の追い切りに騎乗している内田博幸騎手も「まだ何とも言えないけど、いいモノは持っていそう。ゆったりと走れる広いコースは合うんじゃないかな」と上々の感触だ。今週は木曜日に府中入りさせ、パドックや馬場などをスクーリングする予定。6月9日、東京の芝1800mを予定している。
◆ウインマーレライ(牡、父マツリダゴッホ、母コスモチェーロ、美浦・高木登厩舎)
父は現2歳が初年度産駒。本馬はコスモヴューファームの坂路で2歳レコードを叩き出したこともあり、入厩前から話題を集めていた。2歳上の半姉マイネヒメルは現3勝を挙げている。ここ2週はウッドチップで5F65秒台の好時計を出しており、2日の日曜日にも坂路で4F54秒9-11秒8の時計をマークした。「まだ物見をしたりして気性的な幼さがあるけど、平均的にスピードを持続できそうなタイプ。これだけの時計で動けていることからも能力はあると思うし、大トビで長めの距離が良さそう」と高木登調教師。6月9日、東京の芝1800mを丹内祐次騎手で予定している。
◆マイネルフロスト(牡、父ブラックタイド、母スリースノークロス、美浦・高木登厩舎)
おじにダートの短距離で通算6勝をマークしたスリージェムがいる。先週の5月29日には僚馬のウインマーレライを追走する態勢からビッシリと併せ馬で追われ、評判馬と互角か、それ以上の動きを見せた。こちらも同じく6月9日、東京の芝1800mを三浦皇成騎手で予定している。
◆カヴァリエール(牡、父エアジハード、母フェイムドグレイス、美浦・新開幸一厩舎)
兄姉はコンスタントに勝ち上がっており、4歳上の半兄に現オープンのマルカバッケン、3歳上の半姉にオープン勝ち(紅梅S)のモアグレイス、1歳上の半兄に新馬勝ちしたグレイスフルデイズがいる。4月19日に入厩してから順調に乗り込まれており、ひと追い毎に反応が良化している印象だ。「追い切りでは前に並びかけるときの姿勢がいいし、水準以上の動きを見せている。いいスピードがありそうだし、安定して走る血統的にも初戦から楽しみ」と新開幸一調教師。6月8日、東京の芝1400mを田中勝春騎手で予定している。
◆マイネルギャルソン(牡、父マツリダゴッホ、母マイネデセール、美浦・伊藤圭三厩舎)
マイネルラヴ産駒の母はオープン特別のカンナSを勝っている。一族には2008&09年の中山大障害を連覇したキングジョイ、オープン特別を2勝したメイショウサライなどがいる。ここ2週の追い切りで好気配の動きを見せており、「フットワークがいいし、気性も前向き。初戦から楽しみ」と伊藤圭三調教師。6月8日、東京の芝1400mを柴田大知騎手で予定している。