【栗東】
◆エイシンエルヴィン(牡、父Shamardal、母La Ina、栗東・中尾秀正厩舎)
中尾調教師も期待するエイシンエルヴィン
日本で活躍する父産駒には、今年の府中S(1600万下)で5勝目を挙げたゴールデングローブがいる。普段、あまり強気な言葉を口にしない中尾秀正調教師が「新馬とはいえ、初戦から結果を出してもらわないと困る、そのくらい期待の大きな馬」と評価の大きさを言葉で表している。その期待に応えるごとく、7月24日のCWでの追い切りでは、エーシンハッブルを追走して、最後は突き放す動き。6F83.2〜1F12.5秒と鋭い動きを見せた。さすがにこの動きに、師も笑顔。「うん、思った通りに仕上がってきましたね」とのこと。頭数の揃いそうな、8月4日(日)小倉芝1800mでのデビュー予定だが、その中でも注目を集める一頭。なお、鞍上は24日の追い切りにも跨った浜中俊騎手を予定。
◆クイーンズシアター(牝、父ディープインパクト、母センボンザクラ、栗東・安田隆行厩舎)
クィーンスプマンテの半妹、クイーンズシアター
新潟競馬の開幕週に、ラヴィーネを送り込んで新馬勝ちを決めた安田隆行厩舎。その安田隆行厩舎が今週、新潟に遠征するのは、2009年エリザベス女王杯を勝ったクィーンスプマンテの半妹。本馬は6月下旬から、坂路で時計を出し始めており、7月17日、7月24日にはCWコースでラヴィーネと併せ馬。先週は後方から大きく追走したため、遅れてしまったが、その反応の良さは目立った。「牝馬にしては飼葉食いがしっかりしていますし、臨戦態勢は整いました」と安田隆行調教師。7月26日には、ゲートを出す練習を行ったが、その速さは上々。デビュー戦は8月4日(日)新潟芝1600mを横山典弘騎手で予定している。
◆シシャモオージ(牡、父タイキシャトル、母テンザンストーム、栗東・松永昌博厩舎)
マジェスティハーツの近親、シシャモオージ
栗東には4月に入厩。順調に調教を進めて、函館でのデビューが予定されていたが、一旦放牧。牧場で態勢を整えて、今度は直接、函館競馬場へ入厩している。7月になって、追い切り時計を出し始めているが、7月24日の芝コースでの追い切りでは、同じ新馬に2馬身ほど遅れてしまった。「少し内にもたれたみたいですね。これで変わってくれると思いますよ」とは松永昌博調教師。同厩舎で管理されている近親マジェスティハーツはこの秋、菊花賞路線を目指しているが、本馬も2歳路線の最前線で活躍できる能力は秘めている。8月3日(土)函館芝1200mを松田大作騎手でデビューする予定。
◆ブレイヴリー(牡、父キングカメハメハ、母ブルーリッジリバー、栗東・宮徹厩舎)
近親にはGIホースが並ぶブレイヴリー
母は現役時代にアローキャリーが勝った2002年桜花賞で2着。近親にはダイワメジャー、ダイワスカーレット、ヴァーミリアンといった、GIホースが並ぶ、超がつく良血。本馬は栗東に入厩し、ゲート試験に合格。7月10日には、坂路で一杯に追う新馬を追走して、楽に先着。4F53.2秒をマーク。その後、函館競馬場へ移動し、7月24日に芝コースで追い切り。オールステイと併せて、持ったままの互角の動きだったが、相手は先週新馬勝ちを決めているだけに、追い切りでの動きの良さは栗東でも函館でも変わっていない。デビュー戦は8月4日(日)函館芝1800mを津村明秀騎手で予定している。
【美浦】
◆アポロダイナスティ(牡、父アポロキングダム、母サレラ、美浦・岩戸孝樹厩舎)
半兄に地方競馬の大井と佐賀で通算19勝を挙げたオーミヤボレロ、近親に現1600万下のサザンブレイズ、障害の重賞を2勝しているシゲルジュウヤクなどがいる。「見た目の体形こそ今ひとつだけど、トモが発達していて稽古は抜群に動く。ゲートの出も速いし、ダートの短距離向きだと思う」と岩戸孝樹調教師。7月25日の追い切りに騎乗した戸崎圭太騎手も「すごくパワフル」と舌を巻いていた。8月3日、新潟のダート1200mを予定している。
◆クラリティシチー(牡、父キングカメハメハ、母タイキクラリティ、美浦・上原博之厩舎)
祖母のタイキダイヤはクリスタルCを制した他、阪神牝馬特別2着などスプリント〜マイル路線で活躍。一族からはタイキフォーチュン(NHKマイルC)、タイキリオン(ニュージーランドT)といった重賞ウイナーも出ている。7月24日の追い切りには田中勝春騎手が跨り、年長馬を追走して先着と上々の動きを見せた。「結構な本数を乗り込んできたし、動きも水準以上。いい感じに仕上がっているし、しっかりと走ってくれそう」と上原博之調教師。8月3日、新潟の芝1800mを予定している。
◆マイネルシェルト(牡、父ディープインパクト、母パツィエンザ、美浦・上原博之厩舎)
伯父にCape Cross(英G1・ロッキンジS)、いとこにディクタット(GI・安田記念2着)がいる。ここ2週はウッドチップでビシッと追われており、「ひと追い毎に良くなっているし、動き自体は悪くない。小柄で気のいいタイプだし、軽い芝なら初戦から走れそう」と上原博之調教師。8月4日、新潟の芝1600mを予定している。
◆バウンスシャッセ(牝、父ゼンノロブロイ、母リッチダンサー、美浦・藤沢和雄厩舎)
現1600万下に在籍しているホーカーテンペスト、今年のオークスで5着に健闘したフロアクラフトの半妹。函館競馬場に入厩後も順調に乗り込まれており、7月20日にデビュー勝ちを飾ったサトノフェラーリを相手に優勢の手応えで動くなど素質の高さを見せている。「入厩した翌週にはゲート試験をパス。ひと追い毎に良くなっているし、素直な気性で身体能力が高そう」と厩舎サイドの評価は高い。8月4日、函館の芝1800mを予定している。