池江師が今年の凱旋門賞分析 ラブリーデイが出ていたら…
◆「次に挑戦する時はその経験を必ず生かせると思う」
2009年以来、6年ぶりに日本馬の出走がなかった今年の凱旋門賞。自国の馬が出走していなかったため、どこか寂しく、メディアの扱いも小さいまま終わってしまった印象だが、凱旋門賞を大目標にしているホースマンたちは例年同様、熱視線を送っていた。
「凱旋門賞だけでなく、ほかにもビッグレースが組まれているので馬具や蹄鉄…その時のトレンドを見るためにも、現地に行ってレースを見たかったんだけどね」
こう語った池江調教師は、2年前にオルフェーヴルに実に5馬身の差をつけたトレヴの“3連覇ならず”という結果を「(武)豊ジョッキーがテレビの解説で言っていた通り、デットーリの神騎乗でしょう。内の馬場が良かった今年の凱旋門賞で、トレヴを負かすにはこれしかないという競馬をやってのけた」とまずはデットーリの騎乗を絶賛。
「だからトレヴよりゴールデンホーンが強いってことではないと思う。オルフェーヴルがあのレースに出ていたら?それも考えてみたけど、あのレースをされては厳しかったかも。あの馬場を見たら、ラブリーデイなんかは合っていたかなって思ったりもしたね」と続けた。
オルフェーヴルの2度の挑戦(ともに2着)で「実際に凱旋門賞に出走させて分かったことはたくさんあるし、次に挑戦する時はその経験を必ず生かせると思う」と話すトレーナー。くしくも今週末の京都競馬場ではオルフェーヴルが顕彰馬に選定されたことを記念して、記念展示(10日〜11月1日)、表彰セレモニー(12日)が行われる。
「顕彰馬に選ばれたことで改めて素晴らしい馬を預かったんだと実感した。またオルフェーヴルみたいな馬に出会って凱旋門賞に挑戦できれば」
早ければ来年から日本で馬券も発売されるこの世界戦。日本馬が制するその日を待ちたい。
(栗東の坂路野郎・高岡功)