衆目の一致する候補タニノギムレットが素晴らしい内容で直前のステップレースを制した。ちょっと前半の行きっぷりが悪く、なおかつ3コーナー過ぎではモタモタしていたが、スパートしてからは一気。大外に持ち出しまくったあと、坂を上がってからもう1回力強く伸びた。文句なしの内容だろう。
このステップレースには、3つのテーマがあった。ひとつは初の直前輸送をクリアすること。もうひとつは、小回り中山コースの多頭数のレースをさばくこと。最後は、再びコンビを組むことになった四位騎手とのリズムを取り戻すこと。この3つだった。
輸送は応えなかった。落ち着き払って、返し馬でも1頭だけ、他馬とは異なる迫力のストライドを見せていた。
小回りでゴチャつく中山コースの内回りは少し苦にする点も見られた。今回は前半の行きっぷりが悪かったこともあるが、本当は小回りコース向きではないのだろう。
勝負どころの3コーナーすぎで、モタモタして一旦は置かれかけたあたり、今回に限れば四位騎手とのリズムも必ずしもスムーズではなかった。
それでも強引にまくり、大外に持ち出しながら最後にもう一回伸びてテレグノシスをねじ伏せている。スタミナは十分ある。皐月賞ではコースも2度目、もっと追走もスムーズだろう。まだわからないが、あえてスプリングSに出走したのは正解だったと考えたい。
2着したテレグノシスは大幅に良くなっていた。この内容なら、本番の皐月賞でもう1回の好走もある。
3着アグネスソニックはこれが精いっぱいで、さらに距離延びる本番は苦しい。以下は、こと皐月賞の路線からは脱落した。