昨年は54秒2(22.0−32.2秒)の記録にとどまったカルストンライトオが、今年は絶好の外枠を引いたこともあり、また直線1000mも2度目。今年は53秒7(21.8−31.9秒)で力強くまとめて日本レコード。
条件戦でも54秒台の前半がマークされることもあり、昨年のメジロダーリングの日本レコード53秒9は決してそれほど速くはないと考えていたが、楽に記録は更新された。
前半の2ハロン(400m)に、21秒台のダッシュが記録されたのも、新潟1000mでは初のケースであり、これまではやや押さえ気味のダッシュから後半スパートするのがパターンになりかけていたが、カルストンライトオのようなやや一本調子型のスプリンターは、こういう形で飛ばすとき、A級馬なら53秒前半も可能だろう。
世界レコードは、アルゼンチンの直線1000mで記録された53秒07だという。
カルストンライトオはまた、2ハロン目に9.8秒、4ハロン目に9.6秒(この1ハロンも日本レコード)。2回もハロン9秒台をマークしてみせた。これもすごい。
2ハロン目からのラップは9.8−10.2−9.6秒となり、道中の途中3ハロンはなんと29秒9だった。途中の3ハロンとはいえ、600mで30秒を切ったのも日本ではじめてのことになる。隠れた日本記録だ。
右にヨレることのあるカルストンライトオが、絶好の外枠から外ラチをカベにすることができたのに対し、ブレイクタイムは初の直線1000mで馬場の真ん中。となりにまったく馬のいない展開と、またプラス12キロで570キロにまで増えてしまった馬体もきつかった。
初めての1000mで54秒0なら、この馬も53秒台中盤で走れる可能性がある。