スマートフォン版へ

安田厩舎“ゆかりの逸材”猛暑にデビュー/吉田竜作マル秘週報

  • 2012年07月25日(水) 18時00分
 紙面「血が騒ぐROOKIES」でも取り上げている新潟芝外1600メートルでデビューを予定していたのが評判馬ローザズカレッジ(牡=父ディープインパクト、母ローザロバータ・池江)。

 先週、池江調教師に話を聞きに行った際も「全姉のモスカートローザとは全然タイプが違うね。ディープ産駒らしい軽い走りをするしキャンターからして全然違う。地面に脚がついたと思ったら、もう脚が上がっている感じ。こんなのはなかなかいない」と絶賛していたのだが…。すでにサンデーレーシングのホームページにも発表されているように、熱発でデビューが延期されることになった。

 この熱発と無関係とは思えないくらい、ここ最近の暑さはとにかくすごい。某厩舎のスタッフからはこんなエピソードを教えてもらった。

「2歳を入れるのに函館競馬場の検疫が取れなかったので、札幌競馬場に一度入厩させてから函館に連れてこようとしたんだけど…。牧場から札幌に出発したところで熱発してしまった。いやはや、そこまでも行けないんだから、この時期の暑い栗東に来るなんて無理な話だよ。今ウチにいる馬? 期待していた馬がそんな事情で動かせないから、“これ”っていうのはまだいないね」

 近年は育成牧場のレベルが上がり、馴致(じゅんち)の段階から輸送などにもならしているというが、それでもどうにもならないのがサラブレッドという生き物。まあ人間ですら夏の暑さを乗り切るのは難しいのだから、当然といえば当然か。

 そういったこともあって真夏には素質馬が揃わないともいわれてきたが、裏を返せば相手関係は楽とみて、意外な好素材もまた出てくるもの。

 猛暑を乗り越えて日曜(29日)新潟の芝内1400メートルでデビューを迎えられそうなのがシャスターデイジー(牝=父アグネスタキオン、母サンドリオン・安田)。初めてしっかりと追われた11日の坂路で、4ハロン52.3-12.7秒の好タイムを叩き出した。

「乗っていた人間はまだ楽だったと言ってたし、さらに良くなりそうな感じ。血統的にも楽しみにしているんです」と安田調教師も期待の大きさを隠さない。

 それもそのはず。同じく安田厩舎に所属していた母サンドリオンは活躍を期待されたものの、脚部不安のためわずか6戦で引退(紫苑Sなど3勝)。半弟にあたるのは厩舎の看板馬でもあるトランセンドという、まさに厩舎ゆかりの逸材なのだ。早くから鞍上・岩田を確保したところからも、厩舎サイドの並々ならぬ意気込みがうかがえる。

 ローザズカレッジ目当てで新潟遠征を予定していたファンもいただろうが、肩を落とさずにこのシャスターデイジーの走りにも、ぜひ注目してほしい。将来のGI馬のデビューに立ち会える可能性は決して低くはない。

※本日は『トレセン発秘話』も更新されております。下部のバックナンバーからご覧ください。
東京スポーツ 今日の紙面
東京スポーツ 今日の紙面
五輪金候補に新日「1億出す」
・イチロー ヤ軍移籍は思い出づくり
・AKB大島の胸を虫眼鏡でチェック
・<中央競馬>日曜新潟NST賞・日曜札幌クイーンS追い切り

ブランケット版による大型紙面が大迫力となって読者の目を射る。夕刊時間帯による海外ゴルフ等の速報。未来の情報エリアをリードする総合スポーツ・レジャー紙は東京スポーツ、大阪スポーツ、中京スポーツ、九州スポーツの日本列島縦断の4社体制。特に東京、大阪、中京の3紙は、同時印刷を行っている。メイン紙面は東京制作であるが各紙各々地域に密着した紙面も制作している。九州のみ朝刊として発行、独特な紙面づくりを行っている。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

2010年に創刊50周年を迎えた夕刊紙。競馬確定面「競馬トウスポ」(大阪スポーツは「競馬大スポ」、中京スポーツは「競馬中京スポ」)は便利な抜き取り16ページで、中身は東スポグループだからこその超充実ぶり。開催3場の全36レース(2場開催の場合は全24レース)の馬柱を完全掲載しています。

関東・舘林勲、大阪・松浪大樹の本紙予想のほか、記者による好評コラム(「一撃・山河浩、馬匠・渡辺薫など)、そして競馬評論家・井崎脩五郎、爆笑問題の田中裕二、IK血統研など超豪華執筆陣の記事も読みごたえたっぷり。馬券作戦に役立つ情報が満載です。

関連サイト:競馬トウスポWeb

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング