競輪
新馬戦圧勝ユウダチの血統ロマン/吉田竜作マル秘週報
- 2012年08月01日(水) 18時00分
中京開催の最終週に行われた中京2歳S(22日＝オープン、芝1400メートル)は、当コラムでもおなじみのエーシントップ(牡・西園)が圧倒的な支持に応えて逃げ切った。
「勝って先につなげたい」と戦前から暮れのGIはもちろん、来春のクラシック戦線に向けて野望を燃やしていた陣営だが、レース翌週に厩舎を訪れると田中助手はなぜか浮かない表情。違和感を覚えつつ「おめでとう」と声をかけると、「0点ですよ。勝ったという事実以外に収穫がない」とつれない返答。こちらもしどろもどろになりながら、その�狄唇姚瓩鯤垢�と、厩舎サイドのプロ意識の高さを感じずにはいられなかった。
「レース後すぐに(浜中)俊にメールを送りましたよ。“すまん”って。スタートしてからガツンとかかったこと、4コーナーで初戦と同じように膨れたこと。何も変えられなかったですからね。俊には悪いことをしました。こちら(栗東)にいる時はできても、競馬でテンションが上がると、一気にギアがトップに上がってしまう。ローとトップの間の走りができるようにならないと、この先1200メートルでも勝てませんよ。何とか直していかないと」
この危機意識がある限り、まだまだエーシントップには伸びる余地があるとみてよさそうだ。
同日中京の“思わぬ収穫”はメイショウユウダチ(牝・飯田明)。ダート1200メートル新馬戦でハナを切ると、後続を寄せつけずに1分12秒4(重)のレコードV。9馬身ちぎられた2着オメガファイター(牡)の安田調教師も「ウチのだって(1分13秒8と)普通の勝ちタイムくらいで走っている。まさかあんなのがいたとは…相手が悪過ぎた」と脱帽したほどだ。
メイショウユウダチのうれしいポイントが血統。ごく個人的なことで申し訳ないが、祖母のメイショウアヤメ(新馬→フェニックス賞と連勝。葵S勝ち)は入社してすぐに参加したPOGで指名した馬だった(ちなみに河合記者が推奨)。
「お母さん(メイショウスコール)はアヤメの子で一番似ていると思った馬。脚部不安で活躍できなかったけど、その馬の子供で勝てたというのはうれしいですね。アヤメに似たところも感じるし、芝でも走れるはず」と祖母の主戦も務めた飯田もかなりの手応えを感じているよう。
最後に口にした「こういう馬が走ってくれると競馬も盛り上がる」には同感。血と人間の織りなすドラマこそがPOG、いや競馬のキモとも言えるものだ。母と祖母の成し得なかった夢をかなえてくれるのか。メイショウユウダチの次走、GIII小倉2歳S(9月2日＝芝1200メートル)に注目してほしい。
※本日は『トレセン発秘話』も更新されております。下部のバックナンバーからご覧ください。
「勝って先につなげたい」と戦前から暮れのGIはもちろん、来春のクラシック戦線に向けて野望を燃やしていた陣営だが、レース翌週に厩舎を訪れると田中助手はなぜか浮かない表情。違和感を覚えつつ「おめでとう」と声をかけると、「0点ですよ。勝ったという事実以外に収穫がない」とつれない返答。こちらもしどろもどろになりながら、その�狄唇姚瓩鯤垢�と、厩舎サイドのプロ意識の高さを感じずにはいられなかった。
「レース後すぐに(浜中)俊にメールを送りましたよ。“すまん”って。スタートしてからガツンとかかったこと、4コーナーで初戦と同じように膨れたこと。何も変えられなかったですからね。俊には悪いことをしました。こちら(栗東)にいる時はできても、競馬でテンションが上がると、一気にギアがトップに上がってしまう。ローとトップの間の走りができるようにならないと、この先1200メートルでも勝てませんよ。何とか直していかないと」
この危機意識がある限り、まだまだエーシントップには伸びる余地があるとみてよさそうだ。
同日中京の“思わぬ収穫”はメイショウユウダチ(牝・飯田明)。ダート1200メートル新馬戦でハナを切ると、後続を寄せつけずに1分12秒4(重)のレコードV。9馬身ちぎられた2着オメガファイター(牡)の安田調教師も「ウチのだって(1分13秒8と)普通の勝ちタイムくらいで走っている。まさかあんなのがいたとは…相手が悪過ぎた」と脱帽したほどだ。
メイショウユウダチのうれしいポイントが血統。ごく個人的なことで申し訳ないが、祖母のメイショウアヤメ(新馬→フェニックス賞と連勝。葵S勝ち)は入社してすぐに参加したPOGで指名した馬だった(ちなみに河合記者が推奨)。
「お母さん(メイショウスコール)はアヤメの子で一番似ていると思った馬。脚部不安で活躍できなかったけど、その馬の子供で勝てたというのはうれしいですね。アヤメに似たところも感じるし、芝でも走れるはず」と祖母の主戦も務めた飯田もかなりの手応えを感じているよう。
最後に口にした「こういう馬が走ってくれると競馬も盛り上がる」には同感。血と人間の織りなすドラマこそがPOG、いや競馬のキモとも言えるものだ。母と祖母の成し得なかった夢をかなえてくれるのか。メイショウユウダチの次走、GIII小倉2歳S(9月2日＝芝1200メートル)に注目してほしい。
※本日は『トレセン発秘話』も更新されております。下部のバックナンバーからご覧ください。
 | ▼東京スポーツ 今日の紙面 ・なでしこ準々決勝ブラジル戦 吉か凶か ・8キロ増量した堀北真希 ・柔道63キロ銅・上野に生保レディーのススメ ・＜中央競馬＞日曜小倉GIII小倉記念、日曜新潟GIIIレパードS追い切り ブランケット版による大型紙面が大迫力となって読者の目を射る。夕刊時間帯による海外ゴルフ等の速報。未来の情報エリアをリードする総合スポーツ・レジャー紙は東京スポーツ、大阪スポーツ、中京スポーツ、九州スポーツの日本列島縦断の4社体制。特に東京、大阪、中京の3紙は、同時印刷を行っている。メイン紙面は東京制作であるが各紙各々地域に密着した紙面も制作している。九州のみ朝刊として発行、独特な紙面づくりを行っている。 |
2010年に創刊50周年を迎えた夕刊紙。競馬確定面「競馬トウスポ」(大阪スポーツは「競馬大スポ」、中京スポーツは「競馬中京スポ」)は便利な抜き取り16ページで、中身は東スポグループだからこその超充実ぶり。開催3場の全36レース(2場開催の場合は全24レース)の馬柱を完全掲載しています。
関東・舘林勲、大阪・松浪大樹の本紙予想のほか、記者による好評コラム(「一撃・山河浩、馬匠・渡辺薫など)、そして競馬評論家・井崎脩五郎、爆笑問題の田中裕二、IK血統研など超豪華執筆陣の記事も読みごたえたっぷり。馬券作戦に役立つ情報が満載です。
関連サイト：競馬トウスポWeb
