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新しい「裁決基準」は期待できるか/トレセン発秘話

  • 2012年08月15日(水) 18時00分
 先週木曜(9日)、栗東トレセンで調教師を集めて裁決方針の見直しについての会議が行われた。どうやら来年早々にも新しい基準で裁決が行われることになる模様だ。

 出席した調教師に聞いたところ、「新しい基準になったらよっぽどのことがない限り降着はなくなるだろう」とのこと。簡単に言ってしまえば、被害馬が走行を邪魔されていなければ、加害馬に先着していたと思われる事案にだけ、降着処分が下されるらしい。

 これには「降着なんてやった方もやられた方も後味が悪いし、それが少なくなるのはいいんじゃないか」という声や「例えば勝負どころで不利を受けていた場合、その馬がスムーズだったら、加害馬に先着していたかなんて誰が分かる? そんなことは神のみぞ知るところで、そこまでジャッジするのは相当に困難」という声もあった。

 新しい判定方法がファンの信頼を勝ち取れるのかは運用されてからに注目したいが、多くの調教師から聞こえてきた声は「基準を新しくすることよりも重要なのは裁決のブレをなくすこと。大事なお金を使っているファンに対して納得がいくような統一した判定をすることが大事」。

 もちろん今回の見直しがジャッジのブレを減らすための方向転換でもあるのだろうが…。「結局のところ、裁決を独立した専門的な部署にしてスペシャリストとして育てないと構造的な問題は解決しない。ちょっと前まで違う部署にいた人間が裁決になってジャッジをしているのはおかしい」と某調教師は根本的問題は未解決だと語る。

 ファン、関係者…誰もが納得できるシステムを確立できるのはいつになるのだろうか?
(栗東の坂路野郎・高岡功)

※本日は『吉田竜作マル秘週報』も更新されております。下部のバックナンバーからご覧ください。

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