今週末で夏競馬も最後。その締めくくりとして札幌、小倉でそれぞれ夏の2歳チャンプ決定戦が行われる。
小倉2歳Sは先週もお伝えしたエーシンセノーテに注目。小倉ダートで行われた1週前追い切りではマルコフジ(古馬500万下)、カノヤミノリ(3歳500万下)の2頭を引っ張るようにしてスタートした。
「本当は後ろから追いかける形にしようと思ったんだけど、あまりにテンが遅かったから。合わせるんじゃなくて、この馬の追い切りをしようとテンからある程度行かせた」と清山助手。
カノヤが大きく脱落する中、直線はマルコとの熱のこもった追い比べ。わずかに先着を許したものの、一度前に出られてからもう一度食らいつこうかという姿勢に強烈な勝負根性を感じた。「よう見とったな。本当にいい根性をしとるよ。今のところ脚元の不安もない。まあ見ててみ」と同助手。さらに自信を深めているようだ。
一方、札幌2歳Sには松田博厩舎のエース候補ラウンドワールドが登場。新馬戦(3着)で敗れたトーセンパワフルも出走とあって、トレーナーも早くからライバル意識を燃やしている。
「向こうは久々。こちらは順調に使っているわけだから。ここで負けていてはなあ」と松田博調教師。果たして6月2日の阪神芝外1600メートル新馬戦が新たな“伝説”となるか。それを占う意味でも目の離せない一戦だ。
札幌2歳Sはこれに関東のスター候補コディーノも加わるのだから豪華絢爛といったところだが、小倉では関東馬の存在感が限りなくゼロに近い。トレセンとの距離も一因なのだろうが、気になるのは「やっぱり関西馬ばかりの中に入ると厳しい」という美浦の関係者の声。
小倉での調教ひとつをとっても、外ラチ沿いいっぱいを走る関西馬に対して関東馬は通っても馬場の真ん中。たまに外を回る馬もいるが、それは関西の騎手が騎乗した時くらい。1回の調教で見ればわずかな差。大したことはないと考える人もいるだろうが、松田博調教師などはそうした考え方に警鐘を鳴らす。
「人間にとっては“ほんの少しのこと”だろう。ただ毎日のことだからな。これが積み重なっていくと、気がついたころにはどうにもならないくらい大きな差になっているんだ。ましてサラブレッドは人間よりも成長が早い。だからこそ毎日の積み重ねと、その積み重ね方が大事。秘策とか、マジックなんてないんだよ」
コースの使用方法については各トレセンでの取り決めなどもあり、難しい面はあるのだろうが、それを工夫していくのが馬に携わる人間の責務。今後、小倉2歳Sにも関西馬を脅かす関東の刺客が来ることを願って、夏の締めくくりとしたい。
※本日は『トレセン発秘話』も更新されております。下部のバックナンバーからご覧ください。
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