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真夏の美浦トレセン、注目のジョッキーたちを直撃!

  • 2013年08月20日(火) 18時00分
まずはレッドスパーダで関屋記念を制した、北村宏司騎手。

赤見:道中かなり自信持って乗ってるように見えたんですけど。3コーナーの途中で後ろ見てましたよね?

関屋記念を制した北村宏司騎手

関屋記念を制した北村宏司騎手

北村「ああ、内側から見たかな。他の馬の位置も気になってたし、僕の後ろにどの馬がいるのかなとか。それによって仕掛けるタイミングも変わって来るので。直線向くまですごくリズム良かったですね。自信あったっていうよりは、そこまで上手く運べたなと。

 ハナ行った馬も手応え良さそうだったから、その馬の陰で息をひそめている感じだったんですけど、アクシデントがあって故障してしまったんでね…。思ったよりは早めに先頭に立つ形になったんですけど、馬も慌てないで冷静に対処してくれて良かったです。

 大きい馬で、ちょっと体も弱いとこあって休みがちだったんですけど、ここのところ続けて使えたし、この先も楽しみですね」

赤見:担当しているのが、藤澤厩舎の大ベテラン手島厩務員ですよね。

北村「いつも本当に一生懸命やってくれる厩務員さんでね、今回も暑さとの戦いだったんですけど、よくここまで仕上げてくれたと思います。僕のことも昔から応援してくれるし、そういう方の担当馬で勝てて嬉しいです」

赤見:今年はフリーになって三年目になりますね。

北村「攻め馬がずっと藤澤厩舎だけってことではなくなって、色々な厩舎の手伝いをさせてもらうようになりました。でも他の部分ではそんなに変わってないです。先生やスタッフさんとの関係も、所属の時と変わらないですね。まぁ、騎手学校時代から15年もお世話になって来たわけですから。気心知れたというか、コミュニケーションも取りやすいですし。フリーになってからもすごくやりやすいし、スタッフもみんな応援してくれるので有難いです」

赤見:北村さんて、無理やり感がないというか、すごくキレイなレースをする印象です。

北村「たまには他の騎手に怒られたりもしてますよ。他の馬の邪魔しないように勝てるのがそれは理想ですけど、なかなか競馬ってそれだけでは勝てないところもあるし。もちろん故意に何かするっていうのはダメだし、馬にも負担がかかってしまうけど、でもすべてキレイにって訳にもね。なかなか難しいですよ。まだまだ、こう乗りたいとか色々ありますね。見てる人に言われることもあるし、自分でも感じることもあるし。もっともっと上手くなりたいですね。
この後また新潟にも続けて乗る予定です。暑い時期も僕は気にしない方なんで、このまま調子良く頑張りたいですね」

続いては、福島テレビOPを9人気のシルクアーネストで差し切った宮崎北斗騎手。私生活では、一昨年にタレントの高橋摩衣さんとご結婚されました。

赤見:結婚して何か変わりました?

宮崎「変わりました。生活面が大きいですね。やっぱり、家に帰ると待っててくれる人がいるっていうのは大きいですよ。しかも、ご飯がすごく美味い!毎日いろいろ考えてくれて、バランス良く美味しいご飯を作ってくれます。全部美味しいですけど、中でもカレーが好きですね。市販のルーとか使わないで、こだわって作るんですよ。
僕優柔不断なんで、毎日何食べようかなって考えるのが悩みだったんですけど。やっぱり、毎日寮のご飯ていうのも飽きて来ちゃうじゃないですか。それを考えなくて良くなったのは有難いです」

赤見:ちなみに、プロポーズの言葉は?

一昨年ご結婚された宮崎北斗騎手

一昨年ご結婚された宮崎北斗騎手

宮崎「プロポーズは…実はしてないんですよ。なんていうか、まぁ自然な流れです(照)。婚約指輪も、渡したのは渡したんですけど。実は僕、婚約指輪ってペアリングだと思ってたんです。本当はダイヤとかのやつですよね?知らなくて、ペアリングを『婚約指輪だよ』って渡しました(笑)」

赤見:先日プライベートで大井競馬場に行ってましたけど、馬券はどうでした?

宮崎「前半かなりやられて、一応最後はトントンになりましたけど…。競馬って難しいですね。でも馬券買うのって楽しいです。新聞見て、流れとか展開予想したんですけど。展開はけっこう合ってたと思うんですよね。ただ、馬券の買い方が下手すぎる。欲をかきすぎてしまって(笑)。自分の欲深さが出たなという感じです。

 普段はレースに乗ってる立場ですけど、馬券を買ってお客さんの気持ちがよくわかりました。いい経験になったので、後半の競馬もさらに頑張ります!」

最後は、デビュー2年目の山崎亮誠騎手。先日は話題のヨシカワクンとのコンビで、新潟千直を勝利しました!

赤見:ヨシカワクン!!おめでとうございます。

山崎「ありがとうございます。新潟の千直って難しくて、どこで仕掛けていいのか全然わかんないんですよ。今回はブリンカーもしてたので『最内に行こう』って決めてたんです。それで内に行けたんで、そこからは周りの馬の手応えを見て追い出しました。どこから追い出す、というよりは、周りの馬の様子を見ながらって感じです。でも早かったですね。ちょっと追い出すのが早すぎました。それでも斤量が軽かったし、ヨシカワクンが頑張ってくれたので。本当に助けられましたね」

赤見:やっぱり勝つと、声掛かりますか?

山崎「掛かります掛かります。すぐに騎乗馬頼まれたり、他の人の馬が回ってきたりするので。違うなって思いますね」

赤見:今年はデビュー2年目ですけど、去年とは何か変わりましたか?

山崎「今年はチョイチョイ調子いいんですよ。去年とはちょっと違いが出て来たのかなと。具体的には…道中落ち着きが出たのかな、多分。まだまだですけどね。勝てそうな馬に乗ると、やっぱり若干緊張しますし。緊張というか、『ここで決めたら、もっとアピール出来るな』って思っちゃうんで。それが緊張に繋がるのかな。

 技術面では、障害に乗り始めたことが大きいです。先生(所属の杉浦調教師)に『騎座を良くするために乗れ』って言われて始めたんですけど、やっぱり違います」

赤見:障害のレースって、怖くないですか?

山崎「ゲート裏でスタートを待ってる時がメチャクチャ怖いです。ゲート開くまではドキドキしますね。平場のレースと違って、障害の乗り役さんてゲート裏ですごいしゃべるんですよ。多分、緊張ほぐすためだと思うんですけど。みんなでワイワイやってるんで、だいぶほぐれるんです。ゲート開いちゃえば大丈夫なんですけどね」

赤見:障害を飛ぶときに馬の踏切が合わなくて、遠くから飛ぶのとギリギリ近くから飛ぶの、どっちが嫌ですか?

「今年は調子いい」山崎亮誠騎手

「今年は調子いい」山崎亮誠騎手

山崎「僕は詰まって近くから飛ぶ方が怖いですね。障害に脚が当たって、『ドン!』て音がするのが怖くて。その音を聞くと、『やべ!コケる』って思っちゃうんです。遠くから飛んだ方がまだいいかな。そっちも怖いですけど。でもそういう経験をしたお蔭で、ちょっとは騎座がしっかりして来たかなと思います。まだまだですけど」

赤見:なんか、髪型変えました?オシャレな感じになってる。

山崎「実はコレ、オシャレだと思って先週金曜日に切ったんですよ。それで土曜日競馬に行ったら、武豊さんと同じ髪型でした!ビックリしましたよ、武さんと一緒なんですもん。『マジかよ…』って。それでみんなから、『豊さんのマネだろ』って言われました。まさか同じタイミングとは。あれほどのスターと一緒なんて、僕もなんかあるのかもしれないですよ(笑)。

 もうちょっとで夏開催終わっちゃうんでね、夏開催のうちに出来るだけ自分をアピールしないとと思ってます。2場開催になっても、活躍出来るようなジョッキーにならないといけないですね」

常石勝義
1977年8月2日生まれ、大阪府出身。96年3月にJRAで騎手デビュー。「花の12期生」福永祐一、和田竜二らが同期。同月10日タニノレセプションで初勝利を挙げ、デビュー5か月で12勝をマーク。しかし同年8月の落馬事故で意識不明に。その後奇跡的な回復で復帰し、03年には中山GJでGI制覇(ビッグテースト)。 04年8月28日の豊国JS(小倉)で再び落馬。復帰を目指してリハビリを行っていたが、07年2月28日付で引退。現在は栗東トレセンを中心に取材活動を行っているほか、えふえむ草津(785MHz)の『常石勝義のお馬塾』(毎週金曜日17:30〜)に出演中。

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