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2歳新馬戦スタート 西園厩舎の新種牡馬産駒2頭にこの夏、注目/吉田竜作マル秘週報

  • 2016年06月01日(水) 18時00分


◆セリの結果にも直結するくらい産駒の活躍が期待されているタートルボウル

 激戦の日本ダービーも終わり、春の頂点を目指す戦いは現2歳世代へとバトンが渡された。名残惜しいか、待ち遠しいか。どちらの感情が先にくるかで「POG生活」の充実度合いが察せられるが、勝ち組も負け組もここでリセットされるわけで…。今週からは気分も新たに2014年産馬たちの頂点を目指す戦いに熱視線を送ってほしい。

 新たに新馬戦が始まるこの時期に注目を集めるのは新種牡馬の産駒の動向。特に近年は社台グループがセレクトセールへのアピールの場として阪神、東京開催の新馬戦を重要視する戦略を取っているように見える。

 今年のセレクトセールには社台スタリオンステーションでけい養されているタートルボウル産駒が12頭もエントリー。ディープインパクトをはじめとするサンデー系の血を持つ母馬に配合しやすい血統とあって、セリの結果にも直結するくらいの産駒の活躍が期待されているようだ。

 重賞3勝を含め9勝と短距離戦線で活躍したパドトロワの半弟ルパルク(父タートルボウル、母グランパドドゥ・西園)はまさにその使命を帯びた一頭といえようか。この期待のタートルボウル産駒、ゲート試験をパスしたことで先週からはいよいよ本格的な調教を開始するはずだったが、一筋縄ではいかなかった。

「馬っ気を出して蔵之下(厩務員)さんに乗っかかりに行ってしまって…。まともにまたがる格好になったからね。よくケガしなかったもんだよ」とは“衝撃のシーン”を目撃した田中助手だ。

 実はハプニングはこれだけにとどまらなかった。この後、同世代のロードエフェクト(牡=父ハービンジャー、母エアジュリアード)とウッドで併せ馬を行ったのだが、直線で後方外側に位置していたルパルクが怪しいしぐさを見せたため、鞍上の山本助手が左側からステッキを入れたところ、大きく内にヨレてパートナーの内側へと瞬時に“平行移動”する形に…。

「危ないと思って振り返ったら、まるっきり反対の方向にいましたよ」とはロードエフェクトにまたがっていた西園助手の証言だ。

 この手の“派手なお行儀の悪さ”はトレセン中にあっという間に広まるもので、「お前のところには面白い馬がいるなあ」的な冷やかしが浴びせられるシーンをこちらも何度か目撃した。

「牧場の申し送り書でもお行儀が悪いことは書いてあったんだけどね。まあ馬にとっては初めてのことだし、仕方がない面もある」とヤンチャ坊主を“弁護”する田中助手は、実はそのポテンシャルをかなり高く評価していて、「馬はしっかりしているし、スピードもありそう」と。

 特に短距離馬の育成にかけては栗東でもトップクラスの実績を誇る西園厩舎。必ずやデビューまでには“常識にかかった”競走馬に仕上げてくれるはず。父の産駒の評判を自らの走りで高めてくれるに違いない。

 西園厩舎にはもう一頭新種牡馬の産駒がいる。6月5日の阪神芝内1400メートルでデビュー予定のアイルハヴアナザー産駒ダブルスプリット(牡=母ハートノイヤリング)だ。先週は浜中がまたがって坂路で併せ馬を行い、年長馬相手に堂々先着を果たした(4ハロン53.6-12.5秒)。「ブリーズアップセール出身だし、そろそろ疲れもピークかな」と担当の桜井助手は言うものの、その弁とは裏腹に、動きは上昇の一途をたどっている。

「とにかく気性が素直で何も悪いことをしない。浜中騎手も乗りやすさを褒めてくれたよ。芝が良さそうだし、距離ももっとあっていいくらい」との評価なら将来性も高いとみて間違いなかろう。

 今夏は西園厩舎のフレッシュマンサイアーを父に持つ2歳馬2頭の走りに注目してほしい。

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